『ダブルチーズバーガーを頼む人は、コスパとか考えないのかな。』
家族でマクドに行くときはいつもそんなことを話す。
・チーズバーガーは130円
・ダブルチーズバーガーは320円
中身が2倍に増えただけのダブチ。でも料金は2倍以上。だからチーズバーガーを2個買った方が安いわけで。
何ともおかしな価格設計。
でも彼女がいつも頼むもの。
"ダブルチーズバーガー"
僕ら夫婦は金銭感覚が合わない。
金銭感覚のない僕の嫁
(こうして見ると美味しそう)
自分が食べるものの原価率。
そんなことはどうでもいいのだ、彼女にとって。
・これがお得だとか
・割高だとか
それらは自分の選択に影響しない。切り離している。コスパの良さすら考えない。でも欲しいものは常にある。
彼女には金銭感覚がまるでない。いや、少しはあるのかもしれない。でもそれはとても薄いもの。
間違いなく言えることは、彼女はお金があれば、あるだけ使ってしまう人だということ。毎月のお小遣いはいつも殆ど使ってしまい月末は小学生の財布みたいに薄くなる。
僕より収入が多い彼女。でも独身時代にお金をぜんぜん貯めていなかった。案の定である。ただそれには少し反省している様子。
結婚してから僕が家計を管理している
"僕が互いの給与を含めた全ての資産管理をする"
それに彼女は納得してくれた。
口出しをされたことは1度もない。
そしてやっぱり、彼女は
・貯蓄をしたり
・資産を積み上げるということ
それには全くの興味がないようだった。
『君にもわかるように』
そう言ってスマホに入れたマネーフォワードはいつの間にか消えていた。
100万単位で僕が口座からお金を抜き出したとしても、きっと彼女は気づかない。そしてもし、その事実を白状してもそれを責めないでこう言うだろう。
『私にも100万円ちょうだい』
金銭感覚がない嫁から学ぶ事は多い
こんな感じで付き合いはじめてもう5年。結婚してからは3年が経つ。"夫婦間の金銭感覚の違い"一般的にはそれを解決すべき問題みたいに扱う。
でも自分、このままでいいと考えている。
金銭感覚のない嫁さんからは学ぶことが多くて、そして何より毎日が楽しい。
そんな彼女の良さを書いていく。
旅行は移動時間も大事な思い出
新婚旅行に行く時
『飛行機はJALやANAじゃなくてLCCで良いよね?』
そんなことを聞いた僕。移動時間にかけるお金は少なくして、その分を現地で楽しめばいいと思ったから。
でも彼女は首を横に振る。
移動だって大事な旅の思い出。
飛行機には特別感がある。窮屈な席でそれを楽しめないのは残念すぎる。節約するならプランを見直せばいいんだよ。
そう答えた。
これが正解かどうかは置いておこう。
僕はその考えに納得して彼女の意見を受け入れた。
僕の頭には"旅の移動時間を楽しむ"という概念が無かった。ガイドブックの言うがまま。目的地に着いてからが旅行のスタート。
でも言われてみれば、移動時間も旅行の一部。むしろ最高に楽しい時かもしれない。
そこに無駄なんてなかった。
お金に執着しないから好きな仕事に転職できた
www.shunpon.com (世の中には待遇を捨てれない人は多い)
子供が産まれる半年前、僕は転職をした。
どうしても元の職場はダメだった。
業種にしても、そこでのポジションにしても。全てが自分に合わなかった。毎日が虚ろな生活。
仕事を辞めると決意したのは、嫁が育児休業に突入する直前のこと。貯蓄が豊富なわけでもない。
普通だったら
"状況を考えてよ"
"せめて育児休業が明けるまで"
そんな言葉が出てくるだろう。
でも彼女
"自分の好きな仕事をして欲しい"
"大丈夫だよ、何とかなるよ。私が稼ぐから"
そんな風に言ってくれた。
とんだ平和ボケ。
確かに当時の彼女、僕より収入は多かった。
でも育児休業になればそれも減る。家計をきちんと把握している人だったら、きっとそんな言葉は言えないはず。
ただし自分、その言葉に心から救われた。
人生には誰しも"ここぞの時"ってのがあると思う。それが自分にとってはあの時だった。
あのとき、あの瞬間に転職ができたこと。それは紛れもなく彼女のおかげ。
僕は今仕事が楽しい。
合理的に物事を考える自分。1人ならこの選択ができなかった。年収や世間体。そんなものが見えない所で足を引っ張る。
はたから見える成功は、いつしかオモリになっていた。
彼女の金銭感覚の無さが僕を自由にしてくれた。
夫婦なら生活を楽しんで貯蓄ができる
経理の自分。お金の計算や投資が好きだ。
・浪費をしないでお金を貯めたい、財を成したい。
そう考える一方で
・価値あるものにはお金をかける豊かな生活がしたい
そんな風にも思ったりする。
でも実際のところ、そんなバランスよくなれない。どうしてもケチな方向に向かっていく。
それにいちいち
『これは本当に価値があるのか?』
とか考えてたら、それこそ人生豊かじゃない。
意外とお金ってのは貯めるより使う方が難しい。
金銭感覚のない嫁の存在。そのバランスを強制的に保ってくれる。貯めるのは僕で、使うのは彼女。慣れてしまうと何だか心地良くもなる。
昔の僕はコンビニで飲み物を買う人をみると"勿体無い"とそれを見ていた。でも今は違う。別に飲みたきゃ飲めばいいのだ。そんなことは大した問題じゃない。
最安で買わなくても損するわけじゃない。そう考えると、なぜか自由な気持ちになれる。窮屈な考えは捨てていい。
"収入が支出を超えれば問題ない"
彼女はそれを常識として持っていて、本来家計の管理なんてそれくらいでいいわけだ。
太らない、無駄なものを買わない
(並で十分。)
嫁は自分の欲しいものが分かっている。だから欲しくないものをセールだからと言って買うことはない。結果、無駄なものが増えない。
愛着のあるものだけが家にある生活は楽しい。
食事に関しても同じ。
・普通サイズで600円のラーメン
・大盛りは無料で600円
結婚してからは普通サイズを頼めるようになった。だから美味しく食べれるし太らない。
カロリーはいくらでも摂取できる時代。だから適量でいい。多く食べれば肥えるだけ。
昔の自分、それが分かりつつもできなかった。
お得に支配されていない人間は幸せ
以上が金銭感覚のない嫁との生活で気付いた事。
はじめのマクドの話に戻ろう。
ダブチを選ぶ嫁さん。僕はそれに何もいわない。そしてそれを選べる嫁さんが素敵に思う。
彼女はモノの価値を自分の尺度で決められる。
原価率が高いものを食べれば満足ができて幸せなわけじゃない。美味しいと思うものを食べればいい。
そんな当たり前が普通にできる。
自分にはそれができない。
僕はといえば店に入るやいなやスマホのクーポンを見てしまう。割引のある商品から選んでいく。
はっきり言ってしまうと、その割引商品の中で食べ物を選択しないと損するみたいな気になっていたりする。
相対的な判断でしか好きなものが分からない。
だからこそ、価値をお金で決めない人は羨ましい。
金銭感覚が完全に合う人はいるの?
金銭感覚が合わなくても毎日の生活は楽しい。
恐らく自分の場合、それが合うことを基準に結婚相手を選んでいたらうまくいかなかった。
何故なら自分と同じ金銭感覚の人なんてきっと世の中に存在しないだろうから。
限りなく近い人はいるだろう。でもどこかに違いはあって、そしてそれを同じだと思いこむ事はとても危ない。
また、お金の考え方に答えはない。
投資、年金、保険、不動産…。著名人ですら意見が変わる。知識を持つほど擦り合わせも困難だ。喧嘩が増えていけば離婚という別の答えも見えてしまう。
合わないと受け入れれば尊重できる
初めから相手を"金銭感覚が違う"と認めていたからこそ、僕らは互いに尊重しあえる。
・自分より稼いでくれるけどお金に一切口を出さない僕の嫁さん。
自分にとって今はベスト。彼女はもう少しお小遣いが欲しいみたいだけれど。(月2万)
金銭感覚よりもっと大事なことない?
大事なのは互いを知ること。そして自分のエゴに当てはめないこと。悪い部分は互いに直すこと。
金銭感覚の違いなんてそれができれば問題ない。
・彼女の金銭感覚の無さが好きな自分
・僕のケチさと細かさを認めてくれる嫁さん
僕らは不完全の中で助け合える。
以上、金銭感覚の違いがある夫婦について。
あくまで私的感覚は出ない。
ただし金銭感覚が違う夫婦にもこういったケースがあることを知って欲しくて書いた。もう1度言うけれど金銭感覚なんて大きな問題じゃない。
・互いの意見を尊重しあう
・良くないところは直していく
夫婦ってそういうもんなんじゃないかな?
ってことでノロケは終わりです(・ω・)