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【政治的発言】反知性の加速とダブルA【閲覧注意】
作者:雨読
ご意見があれば、気兼ねなくおっしゃってください。

 ある人物や思想を絶対視し、それらが正しいという結論ありきで、言い訳にもならない屁理屈をのたまう人を散見する。
 その主張は論理的思考に立脚していないため、そのような者には理詰めで接しても無駄である。
 これを反知性の態度と考える。

(反知性主義という言葉があるが、多様な意義、定義があり、今回正確に用いるのが難しいため用いない。)

 彼らの特徴としては、排外的、攻撃的、不寛容などがある。これは、論理的思考の放棄によって他者の主張を理解できないために起こると考える。また彼らは、妄信の対象にとって是か非か、単純な二極思考しかできない傾向がある。この価値基準は、明確に敵味方を判別することを可能にするため、彼らを攻撃的にすると考える。
 またこれは、他の思想を軽んじ、馬鹿にする態度と化すと考える。所謂冷笑系に繋がるのだ。

 反知性の利点としては、一見明瞭な立場で、そのことや自分で考える必要がないために精神的に楽であるということが挙げられる。
 ただし、複雑な事象は自身で判断ができないという問題点も存在する。その際、その人物やその思想の有力者の判断を仰ぐことが多い。これは、それらへの信仰心や依存心を強くする。
 つまり反知性であれば、より反知性になっていくということである。

*** 

 この反知性の代表格として、安倍総理と麻生副総理(2018.3.13時点)を私は挙げたい。

 彼らの答弁、会見では、感情的に反論する場面がよく見られる。論理的な話や理論に対して、小馬鹿にし、はぐらかすことである。私はこれを反知性な態度だと考える。
 彼らを支持する層の一つ、所謂「ネトウヨ」もまた、その反知性の属性を持っていると考える。彼らが排外的、攻撃的、不寛容なのは言うまでもない。

 ネトウヨは反知性な総理らを盲信していることになる。反知性への盲信(総理らへの盲信)は、前述した反知性の加速により強くなると考える。つまり、より自身の反知性を正当化し易い構造を持っていると考える。

 また総理らは、知性に対して、思考していないために多くの場合、言い返すが可能である。そして、反論になっていなくとも負い目を感じることがない。恥がない。つまり精神的勝利を得ているのである。これはネトウヨには、総理らが正当であるように映り、より反知性を頑強なものとする。

 あと、twitterなどのSNSの普及はネトウヨの増加に大きく貢献したと考える。それらは反知性の加速装置と考える。フォロー、ブロック機能は同じ属性を集め、RT機能は承認欲求を刺激し、より過激に先鋭化にさせ、蟲毒をつくるが如く反知性を強くすると考える。同じ属性しか触れないことが、世界の殆ども自身の属性と同じ雨と錯覚させ、視野を狭窄させる理由にもなっていると考える。

 結局、反知性は加速するのである。

***

 さて、2018.3月、財務省が公文書の改竄を認めた。2018.3.13時点、事実関係は全くの不明瞭である。これは、過去の日本の公文書全てに改竄の可能性があることを示唆する。未来についても改竄の可能性を孕むこととなる。国会に提出される公文書も言わずもがなであり、議会制民主主義の否定である。
 つまり日本国の内外における信用の消失を意味する。
 危急の課題として、全容解明、再発防止のシステム構築、そして公文書の再検証が求められている。

 にも関わらず、総理らは反知性的な態度で終始し、危機感がない。財務省が改竄された公文書を国会に提出し国会を1年間以上空転させたにも関わらず、憲法66条第3項「内閣は、行政権の行使について、国会に対して連帯して責任を負ふ。」とあるのに、説明責任も何も果たそうとせず、関係者の証人喚問を拒否し、己の保身に走っている。

 しかも、改竄内容が、不正取引とされる公文書の、自身らの個人名等の削除も含まれる。
 総理らは、内閣人事局により人事権を掌握し、佐川氏を栄転させたように、官僚への影響力は大きい。
 検察や会計検査院が改竄を看過したように、複数の省庁にまたがった大事件でもある。

総理らの関与が当然強く疑われる案件である。

 私は非常に憤りを覚える。

 しかし、総理らを妄信する者らも少なくないのも確かである。彼らが論理的思考を放棄し、反知性を加速させたためと考える。
 国民の代表の中の代表ともいえる総理らがそうなのだから、国民がその属性を支持、黙認、信任しているともいえる。

 もし総理らに反対するなら、我々に出来ることは、民意を示すことしかないと考える。支持率の低下は、自民党内での反発が活性化したり、検察も民意を反映したりすることが考えられる。
 ここは国民主権の国なのだ。

 政治は、お上や誰かのものでなく市民のものである。
 明治維新は、下級武士という上級階級による体制転換であり、市民による民主化を日本は経験していないため、実感はないかもしれない。

 現在日本は信用を失い、国家の危機であり、国民の危機である。
 危機を回避したくば、反知性を放棄し、国民が意志を示すしかないと、私は考える。
 左翼団体や反知性により、デモ活動にネガティブな印象を受ける人も多いと思います。しかしながら、デモは世界的には民意を示す重要かつ有効な手段として認められています。 

ご意見があれば、気兼ねなくおっしゃってください。
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