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「嫌なヤツ」を見極め、対処する方法

「嫌なヤツ」を見極め、対処する方法
Image: Lifehacker US

今まで出会った一番嫌なヤツは誰?」と聞かれたら、すぐに名前を思い浮かべることができますか? 日常的にやりとりしている嫌なヤツが3〜4人いる人もいるでしょう。それに、渋滞中や行列に割り込みしてきたり、他にも自分の生活を悲惨なものにしたりする、見ず知らずの嫌なヤツもいます。

今回は、スタンフォード大学経営学教授であり、『The Asshole Survival Guide: How to Deal With People Who Treat You Like Dirt』の著者でもあるRobert Suttonに、「嫌なヤツの見極め方」「嫌なヤツの対処法」「嫌なヤツを排除する方法」を聞いてきました。

嫌なヤツの見極め方

嫌なヤツを見極める方法を知りたい場合、まずは自分の感情がどのような反応をするか見ていきましょう。Suttonは「おとしめられたとか、見下されたとか、エネルギーを吸い取られたと感じさせるような人がいるとしたら、その人は嫌なヤツです。あなたのことをゴミみたいに扱う人のことです」と言います。

問題は、人間は自分の気持ちを誤魔化すことがあるということです。職場の環境的な問題や、家庭内の上下関係から生まれる感情によって、いわゆる自己主張や境界線を引いているだけのことを、最低な行為だとするのは早とちりだと思うのです。

自分が相対しているのが本当に嫌なヤツなのかを確認したいのであれば、相手が明らかにやっている不愉快な行為、特にわざとやっている失礼で屈辱的な態度を探しましょう。もしくは誰かほかの人に、その人が嫌なヤツかどうかを確認してみるのもいいです。その人の行動に対して、ほかの人も自分と同じように感じているでしょうか?

時々嫌なヤツみたいな態度をする人と、正真正銘の嫌なヤツは違うということを覚えておいてください。Suttonも「誰だって、調子が悪い時は、一時的に嫌なヤツになることがあります。正真正銘の嫌な奴は、長い間一貫して相手に嫌な思いをさせるものです」と言っています。

また、まわりに嫌なヤツがいると感じるもう1つの理由として、あなた自身が嫌なヤツだという場合もあります。「相手に嫌なことをしていると、それが自分に返ってくる」とSuttonは言っています。

嫌なヤツの対処法

あらゆる嫌なヤツへの万能な対処法というのはありません。嫌なことをされるというのはよくあることで、虐待やハラスメントのようなものでなければ(行列に割り込んだり、人の話をさえぎって全部自分の話に持っていったり、些細な行動にいちいち物申したり)、文字通り苦笑いして我慢するしかないかもしれません。

Suttonは「状況を見直してみましょう。そんなに大したことでも、怒るほどのことでもありません」とアドバイスし、次の5つの作戦のうちひとつをやってみることをすすめています。

  • 個人的に受け取らない。
  • 嫌なヤツのおもしろいところを探してみる(自分を楽しませ続けられるのが一番で、それが楽しみにもなる)。
  • 嫌なヤツと物理的に、もしくは精神的に距離を置く。嫌なヤツと同じ会議室にいなければならない場合は、できるだけ離れた席に座る。SNSで嫌なことをする親戚がいる場合は、ミュートしたり、フォローを外したりして、その人の投稿を見ないようにする。
  • 嫌なヤツの心理を研究しているのだと自分に言い聞かせる。同僚が会話をさえぎったり、友だちの新しい恋人が会話でマウントしたりする回数を数える。
  • 嫌なヤツに優しくして、できるだけ波風を立てないようにする。嫌なヤツの行動や態度に反応せず、刺激をしない。

嫌なヤツを排除する方法

嫌なヤツが自分を傷つけるようなことをしたり、多くの人を嫌な気分にさせるようなことをしていたら、それは大きな問題になります。そんなヤツは排除した方がいいです。

嫌なヤツを排除するには、まず自分がその人に対してどれくらいの権力を持っているかを考えましょう。嫌なヤツをクビにできるだけの力がありますか? 仲間内のイベントや家族の集まりに、その人を呼ばないようにすることができますか? 状況によっては、嫌なヤツを排除するのが比較的簡単なこともありますが、人に解雇を言い渡すのは決して簡単なことではありません。

嫌なヤツに対して、個人的に何の権力もない場合は、何人かで集まれば大きな力になります。ビル・コスビーやハーヴェイ・ワインスタインのような性的虐待の問題が表沙汰になったのは、多くの人が自分の体験を語りはじめたのがきっかけでした。Suttonは「一人一人力を強めれば、嫌なヤツの力が弱まります」と言います。

これは、最低な行動と性的虐待を一緒にしているわけではありませんが、自分が非力な状況に立たされている場合、嫌なことをされた時の対処法として参考にしたらいいのではないかと思います。たとえば、嫌なヤツから自分と同じ目に遭っているかを仲間に聞いてみましょう。嫌なことをされていたり、そのことに気付いているのが自分一人じゃないとわかり、一緒に解決法を探ることができるだけでも、ホッとすることがあります。または、もっと権力のある人に注目してもらえるようになります。

毎日の生活で嫌なヤツにどのように対処していますか? 今度嫌なヤツに遭遇したら、Suttonのすすめていた方法もいくつか試してみてください。


Image: Lifehacker US

Source: Amazon

Nicole Dieker - Lifehacker US[原文

訳:的野裕子

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