「なんとなく調子が悪い」を引き起こす遅発型フードアレルギーとは?
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「なんとなく調子が悪い」を引き起こす遅発型フードアレルギーとは?
なんと、10人中8人に何らかの陽性反応が出たというデータもある遅発型フードアレルギー。 それは一体どんなものなのでしょうか?数年前から臨床と研究に取り組んできたドクターに、お話をうかがいました。原因を見つけづらい隠れたアレルギー。
症状が多彩で、出現まで時間がかかることから、それが原因であることが分かりにくい遅発型フードアレルギー。どういうメカニズムで起こるのか、どんな人に陽性反応が出るのか。早い時期からその臨床と研究に取り組んできた、『三番町ごきげんクリニック』の院長・澤登雅一先生にお話をうかがいました。
「まず即時型フードアレルギーとは、そばや卵などのアレルゲンを食べた直後に、かゆみやじんましん、ひどい時には呼吸困難などの症状が出てくるもの。対して、遅発型は食後数時間~数日経ってから症状が現れるものです。頭痛、下痢、イライラ、疲労感、肌あれなど『なんとなく体調が悪い』と感じる症状であることが大きな特徴。アメリカでは、過敏性腸症候群の原因として注目され、近年になって、日本でも知られるようになってきました。そのため、まだ解明されていない部分も多いのです」
即時型フードアレルギーは、IgE という抗体が発症に関わりますが、遅発型ではIgGという別の抗体によって、症状が引き起こされます。そのことから、即時型の検査で陽性反応があっても遅発型では無反応だったり、またその逆もあるのです。
即時型は小児期に発症して年齢を経ると治まる事例が多いのに対し、遅発型は年齢に関係なく現れます。よく食べる食品ほどアレルゲンに!
「食生活には気を使っているし、身体にいいものを毎日食べているから大丈夫」。そう思った人ほど要注意。実は、そんな人ほど遅発型フードアレルギーになりやすいタイプなのだそうです。
「例えば美肌や、腸の健康のために毎朝食べるヨーグルトなど、常食しているものほど、遅発型のアレルゲンになりやすいんですよ。健康のために欠かさずゴーヤを摂っていた人が、ゴーヤだけに強い陽性反応が出たという事例もありました」
よく食べるものが、なぜアレルゲンになってしまうのか? それは、コップに注ぎ続けた水が、容量を超えてあふれ出してしまうようなもの。同じ食品を摂取し続けることにより、消化管でその食品に対する分解能力がキャパシティを超えてしまい、慢性炎症が起こるのだそうです。
必ずそれがアレルゲンになるというわけではありませんが、身体によいと信じて食べ続けていたものや、好んで日々口にしていたものが、健康や美容を損ねている可能性が大いにあるということです。8割以上に陽性反応。誰もが関係なくはない!?
遅発型アレルギー検査は医療機関で受けることができ、少量の血液を採取するだけで、約100種類の食品について調べられます。アレルギーレベルは0~Ⅵの7段階で結果が示され、レベルⅢ以上が対策の必要な陽性だと考えられています。