この記事は日経 xTECH有料会員限定ですが、2018年3月17日5時まではどなたでもご覧いただけます。
バーコード起点でサービス受け付け
さらに、コンビニの店員が負担に感じがちなサービス処理の受け付けについては、バーコードを起点に簡略化するように手を打った。具体的には「iTunes Card」のような金券販売や宅配便受け付けなどバーコードを使う10種類のサービスについては、カードや伝票のバーコードをレジに付属するバーコードリーダーでスキャンするだけで処理できるようにした。従来はタッチディスプレーのメニューをたどる必要があり、慣れない店員が混乱する原因になっていた。
バーコードを利用する発想は以前からあったが、一部のプライベートブランド商品とサービスのバーコード番号が重複していたため、実装が難しかったという。サービス用のバーコードを読み取ったときに、商品だと誤認識してしまうからだ。そこでレジ刷新の準備段階でバーコードの番号体系を整理し、重複を排除して実装にこぎ着けた。
新型レジの先行導入店では既に、昼時など繁忙時間帯にレジ通過客数が数%伸びる効果が出ているという。客層キーの廃止やバーコードの見直しによって店員のレジ処理時間を短縮でき、顧客のレジ待ち時間が減少する効果が出ているようだ。
クレジットカードや電子マネーなどの決済機能については、現時点では新旧レジで変化はない。カード決済時は磁気ストライプを読み取る従来方式のまま。新型レジにはセブン-イレブンのような接触ICクレジットカードの読み取り機能やピンパッドはない。2018年6月1日の改正割賦販売法の施行後には必須となる接触ICクレジットカード対応は、今後の課題になる。ファミマは新型レジの導入完了後に、決済機能を順次見直していく方針である。