渡具知武豊市長の答弁に注目が集まる名護市議会3月定例会で、傍聴席から市民が撮影する動画や写真に議会事務局が神経をとがらせ、このうち動画撮影は13日までに原則禁止となった。

(資料写真)一般質問に答える沖縄県名護市の渡具知市長=12日、名護市議会

 事務局によると5日、傍聴席の男性が渡具知市長の施政方針演説をスマートフォンアプリ、通称「ツイキャス」を使ってインターネット配信すると、それを見た人から電話で「なぜ許可したのか」とクレームが数件あった。クレーム対応で事務局の業務に支障が出たとして、議会運営委員会は同日、動画撮影の原則禁止を決めた。

 ツイキャスでは視聴者の書き込みが画面上に映し出される。事務局によると、今回のクレームも書き込みに反応した一部視聴者からだったとみられる。

 名護市議会傍聴規則では議長の許可を得ない写真、映画などの撮影、録音等の禁止を明記している。

 宮城弘子議長は「これまであったルールを適用している。静止画については個別に検討したい」と取材に答えた。議会を傍聴していた別の男性は「これまでは許されていたのに、市長が変わってから明らかに対応が変わった」と語った。