レノボ・ジャパンは3月13日、教育市場向けChromebook「Lenovo 300e」「Lenovo 500e」を発表した。主に国公立の小学校・中学校・高等学校への導入を想定した商品で、想定販売価格は300eが4万8000円前後から、500eが5万8000円前後から(いずれも税別)。発売は5月を予定しているが、Web直販を含む一般ユーザーへの販売は未定となっている。
今回発表された2モデルのうち、Lenovo 300eはエントリーモデルに相当する。11.6型HD(1366×768ピクセル)IPS液晶を搭載するモデル。画面が360度回転するYOGAタイプの2in1ボディーを持ち、キーボードを使った文字入力はもちろん、タブレットとしての利用も可能だ。
プロセッサはMediaTekの「MTK8173C」を搭載し、メインメモリは4GB、ストレージは32GBのeMMCを備える。外部ストレージはSDメモリーカードを利用できる。
インタフェースは左側面にUSB Type-C端子、HDMI端子(フルサイズ)、USB 3.0端子、SDメモリーカードリーダーを、右側面にイヤフォンマイク端子を備えている。フルサイズのHDMI端子については、教室のテレビにつないでプレゼンテーションをする際に役立てることを想定して付けたという。ディスプレイの上には720pのWebカメラが搭載されている。
ボディーサイズは約292(幅)×204(高さ)×21.2(奥行き)mmで、重量は約1.36kg。ボディーは米国防総省の物資調達規格「MIL-STD-810G」に準拠した耐衝撃性を有しており、一般的な学校の机を想定した高さ75cmからの落下テストもクリアしている。また、キーボードは防滴仕様となっている。
一方、Lenovo 500eは上位モデルに相当する。画面のサイズと解像度、YOGAボディーについては300eと同様だが、本体に収納できる電磁誘導式のタッチペンが標準で付属している。
プロセッサはIntelの「Celeron N3450」を搭載し、メインメモリは4GB、ストレージは32GBのeMMCを備える。外部ストレージはmicroSDメモリーカードを利用できる。
インタフェースは左側面にUSB Type-C端子、USB 3.0端子、microSDメモリーカードリーダー、イヤフォンマイク端子を、右側面にUSB Type-C端子とUSB 3.0端子を備えている。300eとは異なり、フルサイズのHDMI端子が付いていないが、USB Type-C端子がDisplayPort出力を兼ねているため、別途変換アダプター(ケーブル)を用意することで映像を外部出力できる。
500eには画面上部の720pカメラに加えて、500万画素の「アウトカメラ」を備えている。タブレットスタイルにした際を想定し、アウトカメラはキーボード上部に設置されている。
ボディーサイズは約290(幅)×204(高さ)×20.35(奥行き)mmで、重量は約1.35kg。300eと同様にボディーは「MIL-STD-810G」に準拠した耐衝撃性を有しており、一般的な学校の机を想定した高さ75cmからの落下テストもクリアしている。また、キーボードは防滴仕様となっている。
2013年6月に閣議決定した「第2期教育振興計画」(PDFファイル)では、2017年度までに教育用コンピュータを「児童生徒3.6人あたり1台」整備する目標を定めている(参考リンク)。
しかし、文部科学省が公表した2016年度段階における統計(PDFファイル)では、コンピュータの普及台数は「生徒5.9人あたり1台」となっており、目標とはほど遠い状況だ。
レノボ・ジャパンでは、教育用コンピュータの普及が遅れている原因は「予算不足」「教師のICTスキル不足」「メンテナンスの困難さ」の大きく3点にあると考えているという。
そこで、教育用クラウドプラットフォーム(NTTコミュニケーションズの「まなびポケット」やGoogleの「G Suite for Education」)とクラウドでの使い勝手が良く価格も手頃なChromebookを組み合わせて提供することで、3つの課題を解決できると考えたようだ。
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