「文書を書き換えさせられた」自殺職員がメモ

学園と交渉していた幹部の部下だった

学校法人「森友学園」との土地取引に関する決裁文書の書き換え問題を巡り、財務省近畿財務局で学園への国有地売却を担当していた部署に所属し、7日に自殺したとみられる50歳代の男性職員が、本省の指示で文書を書き換えさせられたとの趣旨のメモを残していたことが、関係者への取材でわかった。

同省によると、書き換えは昨年2月下旬~4月、近畿財務局作成の14の文書で行われた。当時、同省理財局長だった佐川宣寿(のぶひさ)・前国税庁長官の答弁との整合性を取るため、学園との事前の価格交渉をうかがわせる記述などが削除された。理財局の指示で、理財局と近畿財務局の一部職員が行ったという。麻生財務相は、最終責任者は佐川氏だったとしている。

職員は国有財産を管理する管財部門に在籍。学園に国有地を売却した2016年当時、上席国有財産管理官だった。学園との交渉にあたっていた幹部の部下だったという。昨年8月には仕事について親族に「常識が壊れた」と話し、心身の不調を訴えていた。その頃から休職していたという。

職員は書き換え疑惑が発覚した後の今月7日、神戸市内の自宅で死亡しているのを家族に発見された。兵庫県警は状況から自殺とみている。関係者によると、複数のメモが見つかり、その中に書き換えに関する記述があったという。

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