ポルノグラフィティを長年、毎日のように聴いてると「曲が好き歌詞が好き声が好き」「アルバム○○の○○から○○の流れ」「シングル○○のカップリング○○のドラム」と好きなポイントがどんどん細分化されてきまして、最近はもっぱら『無音』。
無音「ファッ…」からの「ドーン!」で鳥肌ブゥウワーーッ、失神。
敵はどこだ?
一番わかりやすいのがアルバム『雲をも掴む民』に収録されている『敵はどこだ?』
イントロからアウトロもゴリゴリのロックサウンドで終始ノンストップで進む曲なんですが後半、2分59秒で最後の歌詞を歌いきったとたんに突然演奏が止む。
ディンドコドディンドコ!(ティタタタアタ)(ティンティンティリリリ)ドコスカ!ドコスカ!ディドドドドッドッドタッタタタタ!
「わかんなくなった!正義はどこだ(正義はどこ)(正義は)」
ファッ…
ティン!!ドコドコドコドコドコドコ!!ドゥタッドタドタドタ!ドゥーーードゥ!トゥクトゥク!ドゥーーーーードゥ!
…この一度「終わった…?」とファイクを入れてからのアウトロ。音の洪水におぼれて窒息死する。
ハート
同じアルバムに収録されている『ハート』という曲もヤバい。Cメロ、
「出会ったとしたら ほらっ…」
ファッ…
(ドゥーーーーーン)デゥイーーーーーー!ディディィィイイイイーーーウィッッッ!(ディディディディ…)
…「ほらっ…」「ファッ…」からの間奏。ボーカルに見つめられながら、ギターに抱きしめられ、ベースと手をつなぎ、ドラムとキスをする。
EXIT
2011年に発売されたシングル『EXIT』。Bメロからの大サビ、
カァーーーーン…!(ジャァァンン!ジャッッ!ジャッッ!ジャァァーーー!)(デドン!ドッ!ドッ!ドッッッ!)
「穏やかな午後ぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
ファッ…
(ヴゥン…!)
「狭い出口に!!」
…「カァーーーーーーン…」からの「午後ぉ〜〜〜〜〜〜〜!」からの「ファッ…」からの「ヴゥン…!」、最初の鐘の音の時点でもう天に召されてるのに死んでることにしばらく気づかないほどのファッ…。リビングデッド、生きる屍。
2012Spark
2012年に発売されたシングル『2012Spark』。間奏からの大サビ、
ティーーーーーリリリリッリイッリリリリーーーーーーリリリリリリリリーーーーーーー(ドゥンタカヅゥンタッドゥンタカドゥンッタッッ!)(スペーーーーーク!)、リリリリッリリリリリーーーーーリリリリリリリリリリーーーーーーー(ドゥンタカヅゥンタッドゥンタカドゥンッタッッ!)(スペーーーーーク!)、ティリリリリッリリリリーーーーリリリリーーーーーー(ドゥンタカヅゥンタッドゥンタカドゥンッタッッ!)(スペーーーーーク!)、ティリリリーーーーティリリリリーーーーーー(ドォタンドォタンッッタァンタッ!)(スペーーーーーク!)
ファッ…
(ポワァッッ…ポワァッッ…ポワァッッ…ポワァッッ…)
「闇夜の空にぃ!火花散ったならぁ!」
…なんらかの音「ポワァッッ…」からの「闇夜の空にぃ!」曲名どおり、脳が弾けて爆散し、魂は抜け落ち、ただの肉片になる。
さらにヤバいのが「無音+昭仁のボーカル」という組み合わせです。
音のない森
シングル『音のない森』のラストは音数がどんどん増えていき、曲の盛り上がりが最高潮に達した瞬間!
(ドドドドドドドドドド!ドッドッドッドッデェーーーーーーーーン!)(ティンティンティーーーーーーーーン…)
「こぉこ〜〜〜にぃいぃ〜〜〜〜るぅ〜〜〜〜〜〜!」
ファッ…
「そしてぇ〜〜〜またぁ〜〜〜〜〜…」
音が消え、昭仁の声と微かなオルガンの音だけになり、最後の一言、
「へぇ〜〜〜〜〜〜〜…」
…完全にボーカルのみになる。岡野昭仁の「へ」の切れ味に胴体から真っ二つになる。
ROLL
シングル『ROLL』のCメロ。
(ドンドンドン、ドィン…ドンドンドン、ドィン…ドンドンドン、ドィン…)
「苦しみや〜悲しみに〜触れてしまった気づいてしまった僕はそれを〜」
ファッ…
「恐れてたんだ!」
(デデデデデデデデデデデドデド!)
…「恐れてたんだ!」からの爆音ドラム「デデデデデデデデデデデドデド!」脳天をライフルでぶち抜かれ、マシンガンで全身を蜂の巣にされる。
オー!リバル
「無音」のオンパレードがシングル『オー!リバル』。36秒、1分41秒、2分57秒、3分58秒とほぼちょうど1分ごとに4回も無音ポイントがあり、なかでも一番失禁ポイントが4つ目、
「蝕む〜時が来ることぅぉ〜〜〜〜」
(ピョ〜〜〜〜〜〜ピョオオ〜〜〜ッロロロロロロピョッピョピョピョピョピョ(オーレオレーオー)ピョビ〜〜〜〜〜ヒョロロロロ(デーデッテデーデッテ)ピョロロロロ(オーレーオレーオー)デーデッテデーデッテ(オーレーオレーオー)ピョロロロロ(デーデッテデーデッテ)オーレーオーレーオ(ピョロロロロ)デーデッテデーデッテ(オーレーオーレオー)ピョロロロロ(デーデッテデーデッテデデデデデデッダーン!!!
(オーレーオーレオー)ティロティロロロロ(オーレーオーレオー)ティリリリリリリレロレロレロレロ(オーレーオーレオー)ティレレロロ(デェンッッデェンデ)(オーレーオーレオー)(デッデェッッデーーーーーデッデェーーー)レゥテッテレッレッッェェーーーン…
ファッ…
「オ゛ーリバルッッ…」
…「オ゛ー」の声の掠れに身体の道(どう)という道が一瞬で崩壊し全身の液体がビチョビチョビチョビチョーーーーーーーーッッッッ!と音を立ててだらしなく溢れだす。
カメレオン・レンズ
そして最新シングル『カメレオン・レンズ』の無音。2番Aメロ。
「真紅の薔薇もワインも…」(ンケッンケッンケッ…)
「色をなくし泣いてるのぉ…」(ンケッンケッンケッ…)
ファッ…
(のぉっ…のぉっ…のぉっ…)
ッッチャカッ…ッッチ…パパァァァン………
「君がいるこの世界はぁ…」
積み上げてきた20年の集大成的「ファッ…」。「ありがとう…ありがとう…ポルノグラフィティ…」とつぶやき絶命。
結び
ポルノグラフィティの「無音」の凄さそれは「聴かせないことで聴かせる妙」ことだと私は考えている。かつての僧・西行こと佐藤義清は「一羽にて千鳥といへる名もあれば三羽舞うとも蝶は蝶なり」と言った。すなわち楽曲においてのミュージシャンが最も聴かせたいポイント所謂「聴かせどころ」を明確にするためにあえて無音を作り出し聴き手の耳から脳に伝わる意識を無にグッと集中させてからの有。この「無から有」への切り替えスイッチングこそが楽曲の高揚感を生み出しているのだ。
「名曲に無音あり 無音なくして名曲なし」
という言葉は私がたった今作った名言だがまさにその名言どおりだろう。天は無音の上に名曲を作らず名曲もまた無音の下には成り立たない。そしてこの無音の使い方の上手さ巧みさこそがポルノグラフィティがポルノグラフィティである所以であり音数の多いポルノグラフィティだからこそ成せる
ファッ…
アーーーーーーーーーーーーッッ!
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- アーティスト: ポルノグラフィティ
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