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◆Shiho Side◆
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【第一幕】
志穂は部室へと向かっていた。
時間は2限目の授業の真っ只中である。
歩く廊下に人影は無い。
その雰囲気は明らかに怒を纏っている。
志穂は今、漫研の先輩達に意にそぐわぬ“呼び出し”を受け部室棟に向かっている途中なのだ。
部室棟までの距離はそれなりにある。
清智大学の敷地の広さもさることながら、部室棟は数年前に改築され、
その姿からは一見してサークルの部室とは考えられない優美な造をしている。
それは清智大学の誇る財力のなせる技だ。
生徒層は裕福なものだけで構成されており、年の寄付金だけでも巨額になる。
大がかりな空調施設、また何種もの温水プールはどこぞのアトラクションやホテルを思わせるほどだ。
勿論その資金は道楽だけに費やされているわけではない。
最新の研究施設や、教育環境の構築についてもふんだんに投資されている。
志穂は怒気を孕んだまま、部室棟に足を踏み入れた。
『漫画研究会』と書かれたプレートの前を、通り過ぎ、隣のドアの前で止まる。
漫研の先輩と言えど、志穂を呼び出したのは“トリオ”だからだ。
“トリオ”は大方の漫研部員から嫌われており、
通常の漫研の部室ではなく隣の部屋に陣取っている(隔離されている)。
心なしか頬が上気している。
(早歩きできたから?怒っているから?)
思わず股間に意識が行く。
(やだ…濡れてる…)
これからされる仕打ちに嫌悪すれど期待していることなど何も無いはずだった。
だがここ最近何かが変わってきてしまっているような気がする。
(期待して…いるの?)
ドアの前で暫く立ち尽くしていた志穂だが、周囲を見回し誰もいないことを確認すると扉を開けた。
中には3人の男がいた。
名を岡村、新崎、川田という。三人まとめて通称トリオと呼ばれている。
その顔は大凡人間の造形をしていない。
言うなればまるでブタ…よくよく見れば愛嬌のカケラでも発見できるかと
思うかも知れないが、100人が100人その試み徒労だと感じるだろう。
体型は明らかに狂っていてその腹は異常なくらいに膨らんでいる。
生まれてこの方、全く動かずにひたすら物を食べ続けたって感じだ。
3人とも手元にエロ本を開き、志穂が入っても誰も見向きもしない。
気が付いているのかいないのかまるで分からない。
「あの…」
志穂が声をかけると、3人が一斉に顔を上げた。
その顔は満面の笑みを浮かべている。
気持ち悪い。
思わず志穂は顔を逸らす。
「よ、よくきたな…し、シホチャン。」
「待ってたヨ~。」
「きょうも、カワイいんだな~。」
君を待っていた、可愛いと言われて嬉しくない女性はいないが、
女性は言われる相手を選びたいと皆声を大にして叫ぶだろう。
「さ、さっそく、始めるんだな…」
岡村が椅子を机から離し、足を大きく開く。
もう新崎が志穂の手を握ると、岡村の前へと促す。
川田はデジタルビデオカメラを弄っている。
導かれ、志穂は赤ら顔で岡村の前に跪くと、
ズボンのボタンを外しチャックを降ろす。
次にズボンを脱がそうとするが、岡村が腰を殆ど浮かしていないので脱がすことが出来ない。
「あ、あの…先輩?」
思わず見上げた瞬間「ブッブブッ…」と大きな音が鳴り響いた。
岡村は脂汗を垂らしながらも気にした様子は全く無い。
「し…しほチャン…し、深呼吸」
目の前でおならをされて顔を背けていた志穂に岡村は告げる。
(ぶ、豚が)と志穂は心の中で毒づく。
岡村の屁を深呼吸で吸い込むなどということが出来るはずがない。
だが志穂は隣の新崎の視線を痛く感じた。
新崎はキレやすい。
新崎は自分から何をするという主体性には欠けるが、
岡村や川田の提案を一心に推進するのだ。
志穂が命令に従わないでいると簡単にキレる。
以前キレた時は体中をしこたま蹴られ、
止めに入った岡村や川田を頼もしく思ったほどだ。
だから新崎の視線を感じた志穂は観念し、深呼吸をする。
口でするので臭いは感じないが、殆どを吸い込んだ感じだ。
「えへ…えへ…」
周囲から下卑た笑いが漏れる。
「早く、脱がすんだな…」
志穂は手をかけたままのズボンに再度力を入れてパンツと一緒に引きずり降ろした。
目の前にグロテスクな男根が現れる。
綺麗にすっぽりと皮をかぶっている。
ちなみにトリオは3人とも包茎だ。
岡村と川田は仮性だが、新崎は真性でどうやっても剥けない。
志穂は目の前の男根に口を付けるとゆっくりと舌で愛撫していく。
(く…臭い…)
何日も洗っていないような異臭を感じる。
だが志穂はその舌を止めることなく男根の下から上へと全体を舐めていく。
「んっ… んんっ…」
志穂は男根の周囲を一通り舐め終えると、口一杯に亀頭を含んだ。
その瞬間また股間が疼く。
(どうして…)
最近明らかに体の反応が変わっている事に気が付いた。
最初は無理矢理しゃぶらされ、何度も吐いていたのに、
今ではこんな臭い男根を…平気で…口に含んでいる…。
それどころではない。含むと股間が濡れてくる。
3人の視線を痛いほど感じながら、志穂はフェラチオを続ける。
既に最大級に大きくなった岡村の男根は巨大で、亀頭を含むのさえやっとだ。
それから志穂はいつもの様にたっぷりと唾液を垂らして皮を優しく剥いていく。
真っ赤な亀頭がその全貌を表し、それを見た志穂は無意識に微笑んでいる。
カリ首に溜まっている恥垢を舌で優しく擦りとり綺麗にしていく。
恥垢は吐き出さずに飲み込んでいく…
(美味しい…)
志穂は無意識にそう思った。
そして無意識のうちに股を摺り合わせている…。
(弄って欲しい…)
暫くの間、頭を上下に振って口の中で男根を扱き上げていた志穂は、
不意に衝撃を受けた。
無意識の自分の行為に気が付いてしまった…。
いつの間にか片手で自分の股間をさすっていたことに…。
「へへへ…」
「続けろ…」
でも、でも、志穂はもう我慢できなかった。
体は火が付いたように火照って、その疼きを抑えることはどうにも出来そうになかった。
岡村や新崎に見られているのに。
ましてや川田にはビデオに撮られているのに。
志穂は巨根を精一杯扱きながらも、
片手は下着へ潜りクリトリスを直に擦り始めた。
気が付くと隣で川田が自分で自分の男根を擦っている。
それを見た志穂は更にクリトリスへの刺激を強くする。
「んっんっ…はぁはぁ…」
志穂の荒い息づかいに周囲の三人も興奮している。
「一回出すからな。全部飲めよ」
「うん…」
岡村がそう言うと、志穂は頭を上下に振る速度を速め射精を促した。
「うぅうぅ…イクぞ…イクぞ…」
岡村のオーが二ズムを迎える声とともに志穂は無意識にクリトリスを擦る早さもあげている。
(きて…きて!出して!)
「うぅぅ!出る出るっ!!」
口の中に熱い粘液が飛び散るのを感じたのと同時に志穂もクリトリスで気をやった。
次から次へと口の中に溢れ出る大量の粘液を志穂は喉を鳴らして飲み込んだ。
男根への刺激は射精が終わるまでは止めない。
射精はまだ続いている。
「あっ」
その頬にも熱い粘液が浴びせかけられる。
川田も志穂に向かって射精したのだ。
髪の毛に、頬に精液が降り注いでいく。
その感触に思わず志穂は体を震わせた。
(うううぅ…)
口内に感じる巨大な男根と…
口に広がる苦い精液と…
その粘液の喉ごしに…
志穂はどうしようも無い悲しみの裏に、どうしようもないくらいの快感を感じていた。
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(どうしてこんな事になっちゃったんだろう…)
志穂は口の中でその巨大さを失いつつある男根を優しく舐め上げながら
友人であるすずと、志穂が思いを馳せた壮一郎の事を思い出していた。
股間はこれから思う存分に擦ってくれるであろう男根たちを待ち望んで、
その疼きを一層強いものにしていた。
【第二幕へつづく】
【第二・三・四幕 すず日記VOL.1に収録】