■ 登別アイヌ協会が民族衣装作りへ、生地の提供呼び掛け
【2017年6月24日(土)朝刊】

アイヌ民族衣装を手に、五輪で着る衣装作りのため着物の提供を呼び掛ける関係者
 2020年の東京五輪・パラリンピックの開会式で、アイヌ民族の伝統舞踊が披露されることを受け、登別アイヌ協会(上武和臣会長)は、舞踏で使用する民族衣装作りに取り掛かる。開会式には登別からも約60人が参加する予定だが、現在所有している衣装は半数程度。人数分の衣装を用意するため、同協会は「使わなくなった着物を衣装作りの生地として提供してほしい」と呼び掛けている。

 東京五輪・パラリンピックを、アイヌ文化を世界に発信する機会と捉え、北海道アイヌ協会が開会式でアイヌ民族の伝統舞踊を披露することが決定。登別協会も会員や賛助会員約60人が参加する。今年2月の冬季アジア札幌大会では、2020年の前哨戦として伝統舞踊などが披露されており、東京五輪・パラでも同様の内容が行われる見通し。

 本番に向けて同協会はアイヌ民族衣装作りの準備に入る。衣装は一から作らなければならず全て手縫い。1着の完成には半年から1年ほどの日数がかかるという。今年10月に講師を招いて衣装の図案を決定。来年4月から衣装作りを始める計画だ。

 登別協会の芳賀美津枝さんは「実際に衣装を着て踊りの練習をする期間も設けるので、来年末までに30着ほど作る必要がある。材料として着物の生地が必要になるので、提供してもらいたい」と呼び掛けている。

 問い合わせは同協会、電話0143・85局1062番(月曜と祝日の翌日は休み)へ。
(石川昌希)

【写真=アイヌ民族衣装を手に、五輪で着る衣装作りのため着物の提供を呼び掛ける関係者




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