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ITエンジニアの採用選考、どうしてる?《前編》

2018/03/13 08:00

 ITエンジニアの採用を成功させるためには、自社のニーズに合いそうなエンジニアに応募してもらった上で、お互いにマッチするかをうまく見極めて決断する必要がある。応募を得るために有効な基本原則は、前回の記事「ITエンジニア採用に欠かせない原則とは」で紹介した。次の課題は、応募してくれたITエンジニアをどのように選考するかだ。そこで今回は前・中・後編にわたって、ITエンジニアの採用選考についての著者の考えを、10年以上経営者兼エンジニアとして採用に関わってきた実体験を踏まえて述べていきたい。前編では、採用選考の仕組みを構成する要素を分析した上で、エンジニアが採用選考へ参加することや評価項目を定めることの重要性について解説する。

本連載の前回「ITエンジニア採用に欠かせない原則とは」はこちらから。

採用選考、どうしてる?

みなさんの会社では、どのように採用選考を行っているだろうか。まずは採用選考のやり方を構成する要素について考えてみよう。例えば、次のような観点が思い浮かぶのではないだろうか。

  • 誰が選考に参加しているか?
  • 誰がどのように採否を決定しているか?
  • 応募から採用に至るまでのフローはどうなっているか?
  • 評価する項目や、項目ごとの重要度は定義されているか?
  • 採用候補者のスキルや人柄を正確に見極められているか?

そもそも採用選考のゴールは、採用候補者を評価して、採用するかどうかを決定することである。評価する人と決定する人は、同じである場合もあれば、異なる場合もあるだろう。また、それぞれ1人で行うとは限らず、複数人で行うかもしれない。

いずれにしても、評価者が評価を行い、決定者がその評価結果を踏まえて決める形が基本だろう。

基本的な採用プロセス
基本的な採用プロセス
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このとき、評価者にとって課題となるのは、次の2点ではないだろうか。

評価者の課題
  1. 何について評価するのか?
  2. 評価したい要素について、どういう方法で見極めるのか?

また、決定者の課題としては次の2点が考えられる。

決定者の課題
  1. 評価結果をどう解釈するか?
  2. 何をもって採否を決定するか?

次に、これらの課題を解決するために何が必要となるか、その要素と枠組みを考えてみよう。


著者プロフィール

  • 株式会社万葉 大場 寧子(カブシキガイシャマンヨウ オオバ ヤスコ)

    株式会社万葉 代表取締役社長。中学からプログラミングを始め、東京大学文学部卒業後、(株)ジャストシステム、ベンチャー企業、フリーランスを経て、2007年に万葉を設立。現役のRubyプログラマとして受託開発を続けている。Rubyアソシエーション評議員。著書『Ruby on Rails逆引きクイックリファレンス Rails 2.0対応』『たのしい開発 スタートアップRuby』。

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連載:ITエンジニアのしあわせな採用のために
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