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筆者は自動運転の前提として、自動車が外部の自動運転支援サーバーと常時接続されていると思っていた。しかし、MWC 2018でいくつかのブースを巡るうちに、意見が分かれていることに気づいた。
通信IC大手のQualcommは、車載機器の通信用チップセットとして「Snapdragon 820/835」のほか、5G用の「Snapdragon X50」、V2X(自動車対モノ)用の「C-V2X 9150」、Wi-Fi用に買収した米アセロス・コミュニケーションズ(Atheros Communications)の専用チップなどを揃えている。Qualcommの説明員によると、5Gのエリア外でもV2Xが使用できれば自動運転は成り立つが、まったく通信できない状態での自動運転は難しいとのことだった。
一方、米インテル(Intel)は別の意見を持っていた。同社の説明員は「自動運転はコネクティビティから独立しているべきだ」という。自動運転における5Gの存在意義は、自動車の走行データをサーバーに送信し、サーバー側のディープラーニングによって自動運転のAIを賢くするためにある。自動運転の制御は、自動車側の車載コンピューターによる「エッジコンピューティング」が実行するというのがIntelの考え方である。