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 MWCは、世界中のスマートフォン(スマホ)メーカーの新製品発表会を兼ねている。

 中国ZTEはMWC 2018で大型液晶2枚を搭載した二つ折りスマホのAxon Mを発表した。英国やインドなどでの販売を予定しており、価格は850ユーロ。ZTEブースの説明員に5G端末への取り組みについても聞いたところ、発売は2020年以降。その前の2019年には米クアルコム(Qualcomm)のチップセット「Snapdragon 845」を採用した通信速度1.2Gビット/秒のスマホをリリースする予定だという。

ZTEのAxon M
液晶パネル2枚を搭載しており、画面を外側にして山型に二つ折りできる
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 韓国サムスン電子(Samsung Electronics)は、ハイエンドモデルのGalaxy S9と同S9+を発表した。細長い外観は2017年モデルのGalaxy S8/S8+に似ているが、S8/S8+の155g/173gからS9/S9+は163g/189gと少しだけ重くなっている。S9は4Gバイト、S9+は6Gバイトというパソコン並みのDRAMを搭載し、内蔵フラッシュメモリーは64Gバイト、外付けのMicro SDカードは最大400Gバイトまで利用できる。暗い場所の撮影に適した「Low Light Photos」という最新タイプのカメラを登載しており、S9が単眼、S9+が2眼である。

 韓国LGエレクトロニクス(LG Electoronics)はLG V30S ThinQを発表した。LG V30S ThinQは2眼カメラを搭載しており、1600万ピクセルの標準カメラと1300万ピクセルの広角カメラを切り替えながら撮影する。AI(人工知能)をカメラに組み込んでおり、8種類の撮影シーンを自動認識する機能を備えている。「QLens」モードを使用すると、被写体を売っているオンラインショップを検索して、そのホームぺージにジャンプすることができる。

LG V30S ThinQ
QLensという機能を搭載しており、ドレスなどの商品を撮影してそれを売っているオンラインショップのホームページにジャンプできる
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 ガラケーからスマホへの主役交代で苦戦してきたフィンランドのノキア(Nokia)は、「Banana Phone」と呼ぶNokia 8110の復刻版を発表した。Nokia 8110は1996年に発売されたフィーチャーフォン(ガラケー)だが、MWC 2018で発表したBanana PhoneはFacebookなどのSNSを利用でき、Wi-Fi、Bluetoothも搭載する。価格は79ユーロ。スマホでなくても最低限のアプリが使えれば十分と考えるユーザーに歓迎されるだろう。