映画「ブラックパンサー」 興行収入10億ドルを記録

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黒人スーパーヒーローが「今」を描く 映画「ブラックパンサー」

公開中の米マーベル映画「ブラックパンサー」の全世界興行収入が、公開から26日目にして10億ドル(約1066億円)を突破した。一連のマーベル映画で大台に乗ったのは5作品目。黒人監督の手による多くの黒人キャストを起用したこの作品は、ミシェル・オバマ前大統領夫人含め多くの人から「業界の流れを変える作品」と称賛されている。

物語では、最先端技術を持つアフリカの架空の国「ワカンダ」の王をチャドウィック・ボーズマンさんが演じる。またアカデミー賞受賞経験のあるルピタ・ニョンゴさん、マイケル・B・ジョーダンさん、ダニエル・カルーヤさんが主要キャストを務めるほか、「ホビット」シリーズのマーティン・フリーマンさんがCIA捜査官エべレット・ロスを演じる。

左からルピタ・ニョンゴさん、マイケル・B・ジョーダンさん、チャドウィック・ボーズマンさん Image copyright Getty Images for Disney
Image caption 左からルピタ・ニョンゴさん、マイケル・B・ジョーダンさん、チャドウィック・ボーズマンさん

映画批評家のジェフ・ボックさんはニューヨークタイムズで「(この映画で)壁が崩れていくように感じている。『ブラックパンサー』の後で、映画制作会社は『黒人メインの映画は売れない。海外での関心も非常に限定的だろう』なんて言えなくなる」と分析する。

ミシェル・オバマ氏はツイッターに、「おめでとう『ブラックパンサー』チーム!あなたたちのおかげで若者たちはやっと、映画館で自分たちとそっくりなスーパーヒーローを観ることができる。この映画が大好きだし、この映画があらゆる出自の人々が深く考え、自分たちだけの物語のヒーローになる勇気を持つきっかけになると信じている」と書き込んでいる。

映画情報サイトIMDBによると、これまでに興行収入が10億ドルを突破した映画は32作品。ジェームズ・ボンドシリーズの「スカイフォール」(2012年)や実写版「美女と野獣」(2017年)、「アナと雪の女王」(2013年)などが名を連ねる。

ヒーローの中のヒーロー

英国では先週、ブラックパンサーはアイアンマンやキャプテン・アメリカを押さえ、公開から3週間で3540万ポンド(約52億3000万円)を売り上げた。これまでに公開されたマーベル18作品では、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」(2015年、4億400万ポンド)と「アベンジャーズ」(2012年、4億300万ポンド)に次いで第3位。

ナキア役のルピタ・ニョンゴさん(左)とブラックパンサーの妹シュリを演じるレティティア・ライトさん Image copyright Marvel/Disney
Image caption ナキア役のルピタ・ニョンゴさん(左)とブラックパンサーの妹シュリを演じるレティティア・ライトさん

成功の兆しは初めからあった。米国とカナダでは初週に予想の2倍を超える興行収入を叩き出している。

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ブラックパンサーのように話すには 「ワカンダ」の言葉を使うBBC記者

ライアン・クーグラー監督は2月、ファンに当てて感動的な手紙を書いている。

「感謝を表す言葉が見つからない」と彼は綴る。

「こんなに力強いものだと誰が想像できただろう」

「あなたたちは、僕たちが心血を注いだこの映画をシェアする機会をくれた。製作チームにすばらしい贈り物をありがとう」

「ワンダーウーマン」(2017年)のパティー・ジェンキンス監督は「ブラックパンサー」の成功を「とても意味のあるもの」と語る。

ジェンキンス監督はツイッターで「おめでとうブラックパンサー。とても意味のある成功をうれしく思います。ワンダーウーマンの仲間たちも、観に行けるのを楽しみにしています。あなたたちは世界を変えています。素晴らしいことです!」と賛辞を送った。

(英語記事 Black Panther takes $1bn at box office

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