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「宇宙よりも遠い場所」いしづか監督&田中プロデューサー「最初は女の子が主人公のラブコメだった」

2018年3月12日 09時45分 ライター情報:丸本大輔
高校生になったら何かを始めたいと思いながら、何もしないまま2年生になってしまった「キマリ」こと玉木マリ(CV:水瀬いのり)
中学生の時から、母親が消息を絶った南極へ行くことだけを目指してきた、一見クール美少女の小淵沢報瀬(CV:花澤香菜)
キマリや報瀬と同じ年だが高校には通わず、コンビニでバイトしながら大学受験の準備をしている三宅日向(CV:井口裕香)
幼い頃から芸能活動をしているローカルタレントで、高校1年生の今まで友達ができたことのない白石結月(CV:早見沙織)

4人の女子高生が南極を目指すという斬新な設定ながら、青春物の魅力にあふれ、1月の放送スタート直後から人気を集めているアニメ「宇宙よりも遠い場所」
『宇宙よりも遠い場所』のメインスタッフである、監督:いしづかあつこ、シリーズ構成:花田十輝、プロデューサー:田中翔の3人は、人気作「ノーゲーム・ノーライフ」から続いているチーム

先日放送された第10話では、ついに4人が南極の昭和基地へ到着。南極での生活が始まった。
今月末の最終話も近づく中、いしづかあつこ監督田中翔プロデューサーにインタビュー。前編では、企画のスタートからメインキャラクターのキマリたちが生まれるまでのエピソードを語ってもらった。

人間の心の機微を描くことにチャレンジしようと話していた


いしづか 次はオリジナルの作品を作ろうと言い始めた時、まず最初に「女の子が頑張る話」というのをキーワードとして出しました。その時から「ドラマを大事にしよう」ということはずっと言っていて、今でも意識しているところです。女の子の物語だと、女の子の日常を描くだけでも面白く観られたりするんですよ。でも、女の子の「キャッキャウフフ」をただ観せる作品ではなく、人間の心の機微を描くことにチャレンジしようと話していました。それは、シリーズ構成の花田(十輝)さんや、プロデューサーの(田中)翔さんも一緒で。色々なアイデアがどんどん重なり、地に足のついた、すごく生活感のある世界観ができていきました。

田中 自分は、監督や花田さんに「よろしく!」とお願いして、作ってもらっているだけなので、勝手にできあがってきた感じです!

いしづか もうちょっと参加した感じを出しましょうよ(笑)。

田中 あはは(笑)。風呂敷を広げすぎないことと、地に足をつけたものにしましょうということは終始言っていたはずです。何もかもを0から作るオリジナルでは、ついつい「あれも入れよう、これも入れよう」という感じになって、デコレーションし過ぎてしまうので。

いしづか そうそう。なるんですよね〜。

田中 デコレーションしないと不安な気持ちも分かるのですが、それで本来、見せたいものが見えなくなってしまっては元も子もないので、シンプルイズベストの気持ちを忘れずに、「上手くバランスを取りたい」という話を常にしていました。

ライター情報

丸本大輔

1974年生まれ。フリーライター。瀬戸内海で生まれ育ち、現在は東京の西側在住。インタビューを中心に活動。得意ジャンルは、アニメ、マンガ、サッカーなど。

URL:Twitter:@maru_working

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