祝! アカデミー賞4部門受賞!
去る3月4日に行なわれたアカデミー賞では、最多13部門にノミネート。結果、作品賞、監督賞、美術賞、音楽賞に輝いた映画『シェイプ・オブ・ウォーター』。
小島監督のゲーム『デス・ストランディング』にも出演する、鬼才ギレルモ・デル・トロ監督作品として、また知名度が上がりましたね。
大絶賛公開中の本作ですが、映画の観覧前にVFXの裏側映像で予習してみてはいかがでしょうか?
『シェイプ・オブ・ウォーター』は、冷戦下の1963年頃に、アメリカの政府研究施設で清掃員として働く発話障害の女性エリーザ(演:サリー・ホーキンス)と、アマゾンの原住民からは神として敬われる水棲クリーチャーとの愛の物語。施設からクリーチャーを連れ出したエリーザに待ち受ける運命は?
さすがにオープニングの水で満たされた部屋がでてくるシーンは合成でしょう。ですが研究施設内の横置きポッドの水もCGだとは思いませんでした。半魚人を演じる俳優ダグ・ジョーンズは水棲ではありませんからね。
クリーチャーは顔の表情だけCGの時があれば、身体も丸ごとCGの時もあります。同じバスタブのシーンでも、スーツ・アクターがいるのかいないのか、まったく区別がつきません。
エリーザは一階が映画館になっている建物の上階に住んでいるのですが、外のシーンでは背景がかなりガラっと変更されているのがわかりました。ですが研究所は、ある程度大きなセットが組まれていたんですね。ここだって少し奥からはCGでも良さそうなものなのに……?
巨大なジェット・タービンを掃除する同僚ゼルダ。劇中ではゴツくて物々しいメカの塊でしたが、撮影時にはカマボコ型のハリボテだったのはこれまた意外。左手には別のシーンのセットも組まれていますが、本編ではそんなのお構いなしでゴッソリ削除されています。
エリーザが浴室をプールのようにしてしまうシーンも、ほとんどの水がCG。最後のシーンも実写とCGが交互に多様されていますが水に揺れる髪の毛もCGだったんですね。
これらのVFXを担当したのは、オーストラリアとアメリカにオフィスを構えるMR.Xでした。その他に、3月21日(水)に公開予定の『トゥームレイダー ファースト・ミッション』にも参加しているので、そちらもどんなCGが飛び出すか、期待しておきたいですね。
美しくも悲しい、大人のファンタジー・ラヴ・ロマンスとして魅力溢れる『シェイプ・オブ・ウォーター』は、現在公開中です。