インドネシア・バリ島での不動産投資などの名目で、元本保証と高配当をうたって無許可で金を集めたとして、千葉地検特別刑事部と千葉県警の合同捜査班は31日、出資法違反(預かり金の禁止)の疑いで、バリ島を拠点とする「アスナグループ」の関係先を家宅捜索した。捜査関係者によると、少なくとも十数人から十数億円を集めたとみられる。
捜索したのは、東京、神奈川、京都、福岡など5都府県の関係先十数カ所。アスナグループは、日本人向けに不動産事業などをしていたが、出資者との間に、配当金の遅延や解約ができないなどのトラブルが多発。合同捜査班は詐欺容疑も視野に捜査する。
グループ傘下の会社役員らは2013年4月~15年9月、法律で必要な許可や登録なしに、土地への出資や外貨定期預金口座の開設を勧め、千葉県などの男女6人から約1億4700万円と約20万ドルを預かった疑いが持たれている。元本保証や10%の利息を約束していたとみて裏付けを進める。〔共同〕