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アルバイト経験を書く前に、河内長野市役所を辞めて将来どんな仕事に就こうと考えていたかについて少しばかり書いておこう。私はもともと本が好きであった。読書が好きというよりは、本という物体そのものが好きなのであった。本と言っても文庫本や新書版ではなくて単行本である。その本を触ったり、撫でたり、紙の匂いを嗅いだり紙質を確かめたり、挿絵を味わったり、装丁に感じ入ったり、まあそのようなことをするのが好きなのだった。だから、将来は本屋さんをやりたいと考えていたこともある。新刊本の書店は開業資金が何千万円もかかるので、古本屋さんの方が良いだろうと思っていた。昔、大阪の道頓堀というところに天牛書店という古本屋さんがあって、よく覗いてみたことがある。そこの店主が細長い店の奥まったところに鎮座して本の鑑定などをしている姿を見て、古本屋の店主に憧れたものだった。
しかし、古本屋をやるにしても儲からないと話にならない。私は古本屋の実態について本を読んで調べてみた。その結果は、古本屋は儲からない商売だということだった。本に囲まれて仕事が出来れば最高だと安易に考えていたが、現実はそうは甘くはなかった。
そこで、古本屋以外に本に接して仕事が出来る職業はないかと思った。図書館司書である。図書館に勤めれば毎日本に接しながら仕事が出来る。これだ!と私は思った。
それで、私は図書館に勤めるべく準備を始めた。先ず、図書館司書の資格を取らなければならない。当時、私が卒業した桃山学院大学では昭和町という所で図書館司書講習を行っていた。私はこれを受けることにした。
アルバイト生活4年間の間に、私はこの講習を受け司書資格を取り、公共図書館の採用試験を受け続けていたのである。

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開​設日​: ​20​05​/6​/2​8(​火)​


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