基隆と香港
- 11/22朝の基隆は小雨だった。気温は23-26 ℃とTV画面に出ていた。画面の航路を見ると神戸からほぼ直線的に基隆に向かったのが判る。昨日大隅半島沖から開聞岳を山越に見た。帰国時には富士山を見たのだが、互いによく似た優美な姿である。上陸して廟口夜市(ミヤオコウヨイチ)辺りを散歩した。もう何度目かの基隆であるが、こちらに足を運んだことはなかった。夜市と云いながら昼間でも活気に溢れている。何でも売っているという印象だが、飯屋が目立つ。小さな飯の店がひしめき合い、通路まではみ出している。混ぜ飯が1杯25台湾ドルだから、70円程度だ。1杯100ドル程度の食い物がずらっと並ぶ。しかしなんとなく匂いが嫌だ。
- 尊済宮と読める小さなお宮が中心部にある。土地の神様を祀るのか、結構お参りがいた。あと長崎で見たような石の太鼓橋-金?橋-を渡り、役所銀行街を回って帰船した。同じ漢字圏でも台湾のは本字(清以来の旧漢字:繁体字)だから簡体字基本の香港などよりは文字からの意味が取りやすい。意味が取れると固有名詞でも覚えやすい。多少日本と違った意味の熟語もあるようだ。憲兵隊はどうも警察のように思えた。中華料理の夕食のあとのエンターテインメントで、基隆文化センターの楽団が中国楽器主体の演奏を聞かせた。以前もこの楽団を聴いた気がする。今回は太鼓打ちがお祭りの神様の服装で登場し打ち鳴らした。この神様は旗竿を数本背中につけた、京劇の武芸役者のような姿であった。最後に同じような服装のただし子供を入れた5名の踊りを見せた。なかなか絢爛とした演目であった。
- 東南アジアを巡ってからの帰途、12/8朝に香港に入港。ここも何度目かの訪問である。朝、小雨が降っていたが、出かける10時ごろにはもう上がっていた。最高気温は23℃と言う予報。桟橋をはさんで「麗星郵輪」号が見える。STAR CRUISEという英名の横に書かれている。PANAMA船籍の中国船で、飛鳥よりは一回り小さい。ダナンで遅れて入港してきた船で、昔基隆でもお目にかかった船のようだ。香港では以前にもお目にかかった。香港では出来ないカジノ・ゲームを船上では許されているために人気があるとかって聞いた気がする。夕方には出航していった。
- 午前に街中見物に出かけた。「大詔奉戴日(太平洋戦争宣戦布告日)」だから、多少の心配はあったが、過去の大戦を口に出す中国人には出会わなかった。外人は軽装だが、中国人は概してわが国でなら冬の服装をしている。我々は長袖シャツに毛糸のジャケットを着て出かけた。東京銀座と変わらない垢抜けした商店街を一通り散策し、埠頭に行ってみた。対岸の香港島との間を結ぶフェリーが頻繁に往復している。街頭には香港青年關愛協會(香港青少年ケア協会?)の法輪功と教祖・李洪志に対する攻撃の横幕があちこちに見られた。
- 夕食後のエンターテインメントは京劇だった。清代200年昔皇帝が中国の諸芸能を統一した演劇という。京劇の要素の解説があり、特に立ち回りの約束事について説明があった。演目「盗仙草」は珍しく女性が武技の主役を演じる世に知られた演目だそうだ。船のゆれる中を時折の失敗はあったが、派手な立ち回りを披露して観客の喝采を浴びた。私も「ハオ(好)」を連発した。最後に出演者との写真撮影会があった。後日このメンバーによる変面ショーがあった。見るのは今回が初めてではない。ビデオに収めた画面を後日ゆっくり見たが、変面の機構はやっぱり判らなかった。それほどに技は早いのである。冗談かどうか知らないが、変面の技術は国家秘密で、練習の時も隠れてやるそうだ。大風呂でメンバーと出会ったので、変面のルーツはベトナムだとベトナムのガイドが言っていたと云ったら、頭から否定した。
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基隆文化センター公演(動画)
廟口夜市
尊済宮
香港の新婚さん
香港のフェリーボート
香港では法輪功は邪教です
('13/01/23)