ネコとミルクの熱い関係
ネコはミルクが大好きです。
水を飲まないネコでも、ミルクをあげると美味しそうに飲むことも多いです。
そこで飼い主の方でも無理に水を与えるよりは、ネコの好きなミルクを水代わりに与えても良いのではないかという疑問を持つ方もいるようです。
ネコに与えるミルクといっても、普通は人間用の牛乳になります。
ネコは本来肉食なので、必要とされる栄養素は人間とは異なっています。
人間用のミルクはネコに必要な栄養バランスとは異なり、母ネコの乳の方がタンパク質や脂肪が多く、乳糖が少ないという特徴をもっています。
牛乳の乳糖は母ネコの母乳より約3倍程度の乳糖を含んでいます。
子猫とミルク
子猫は親猫よりも胃腸の機能が弱いデリケートな消化器を持っています。
少しでも与えるエサや水分の状態が変わるだけで簡単に体調をこわしてしまいます。
子猫に牛乳を与えると、栄養的にタンパク質、脂肪の少ない牛乳は成長に悪影響を与えます。
栄養分に対して水分が多めになるので、下痢なども起こりやすくなります。
また大人のネコに牛乳を与えると乳糖が分解できず、やはり消化の問題で軟便や下痢になりやすいものです。
子猫でも親の授乳を受ける生後2ヶ月程度は乳糖分解酵素の働きも活発ですが、離乳を迎えると急激にその働きが衰えますので、乳糖の多い一般のミルクは与えない方が良いといえます。
これらの問題は、本来エサとして取り入れる母ネコの乳が、異なる成分の牛乳の置き換わるからであり、さらに離乳してからは、ミルクよりも他のエサから栄養を摂るようになっているからです。
よく水で薄めた牛乳ならば下痢を防止できると紹介される場合もありますが、エサとしてはますます不十分であり、水分補給としては水分過剰で下痢を招くといったデメリットしかありません。
ミルクを与えたいのであれば、猫専用のミルクか、乳糖を除いた牛乳などを用意します。
ミルクは水の代わりになるのか
水の代わりに人間用の牛乳を与えると、本来の水分補給にはならず、消化不良のため、下痢による脱水や衰弱の可能性もあるので、与えないほうが良いというのが通説となっています。
エサは栄養補給の主役として、水は必要な水分の補給として分けて考える必要があるでしょう。
与える場合にはエサと水のセットで、エサを食べながら水、あるいは食後にすぐ水が飲めるように準備します。
このような習慣をつけると、子猫の場合も水を十分に飲む習慣がつきますので、生涯にわたって水の過不足による体調不良のリスクが減少するものです。
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