サイクロンでゴミを遠心分離するサイクロンアタッチメント(A-67169)
吸引力の変わらない掃除機「ダイソン」…いいえ「マキソン」に変身させよう!
・本体側のゴミ捨て頻度が低減される
・ゴミ捨てが簡単に行える
・埃や塵を舞い上がらせずゴミが捨てられる
・消耗品(紙パック・フィルター)の交換頻度が低減される
2018年1月にマキタから充電式クリーナー用「サイクロンアタッチメント(A-67169)」が発売された。このアタッチメントをクリーナー本体の吸込口と延長パイプの間に取り付けて使用することにより、ダストカップや紙パックへのゴミの侵入が少なくなり、吸引力が低下しにくくなるのだ。その他にゴミ捨てが簡単かつ衛生的に行えるようになったり、クリーナー本体のゴミ捨て頻度を減らせるなどのメリットも存在する。
ゴミを遠心分離するから強い吸引力を維持できる!
マキタのスティックコードレスクリーナーには「カプセル式」と「紙パック式」の2種類があり、どちらもゴミが本体に溜まってくるとフィルターが目詰まりをおこし、吸引力が低下するデメリットが存在した。吸引力が低下するたびに「ゴミ捨て」や「フィルター手入れ」を行っていたわけだが、特にカプセル式や紙パック式でダストバッグを使用していた場合、埃が舞い上がるうえ、フィルターの手入れをしなければいけなかったので、億劫だった人も多いのではないだろうか。
今回発売された「サイクロンアタッチメント」は、クリーナー本体と延長パイプのあいだに取り付けて使用。最大のメリットは、床用ヘッドから吸い込んだゴミをダストケース内で遠心分離するため、本体のカプセル内や紙パック内への大小のゴミの侵入が少なくなり、吸引力が落ちにくくなることだ。あの面倒だったゴミ捨てやフィルターのお手入れの頻度が低減されるメリットは個人的にかなり大きい。
フィルターが目詰まりしにくくなるから、面倒な「ゴミ捨て」や「フィルターお手入れ」から解放される
フィルター式やサイクロン式の掃除機を販売しているほとんどのメーカーが「ゴミ捨てが簡単」と謳っているが、実際はゴミ捨て時のフィルターお手入れに手間がかかったり、鼻がムズムズするような粉じんが舞い上がって、不満を漏らしていた人も多いのではないだろうか?
マキタのカプセル式モデルも簡単にカプセル内のごみを捨てることができるものの、フィルターに付着した大量の粉じんをダスター刷毛で除去するのが手間だったりする。また、フィルターのお手入れ時に粉じんが舞い上がるため、不衛生でしかめっ面になるほど億劫であった。
上のフィルターは動画で色々なゴミを吸引+家中を掃除したあとのものだ。大鋸屑のような小さいゴミを吸引したのにもかかわらずフィルターは真っ白な状態であった。しかし、写真で改めてよく見ると微細な粉じんが少しフィルター表面に付着していた。
このことからサイクロンアタッチメントで完全に微細なゴミを分離できるわけではないものの、面倒だったフィルターのお手入れが低減されるのは間違いないだろう。定期的に行っている面倒かつ不衛生な本体ゴミ捨てが低減されるメリットは大きい。
「ホコリ」や「チリ」を舞い上がらせずにゴミ捨てが行える
ゴミが回収されるダストケースはジュースの缶のように細いので、埃を大量に舞い上がらせずにゴミ捨てを行うことができる利点も存在した。ダストケースは細長い形状なので、ゴミ箱の奥に入れながら捨てることによってゴミがドサッと落ちたときの埃の舞い上がりも軽減できる。
本体側のゴミ捨ての場合、カプセルをあけた瞬間に埃が舞い上がり、さらにフィルターの汚れを除去するときも埃が舞い上がって不衛生であった。そのため、我が家では蓋付きの大きめのゴミ箱の中でゴミ捨てやメンテを行っていた。
ゴミの侵入が少なくなるから消耗品の交換頻度が低減され経済的
マキタの紙パック式モデルはカプセル式に比べると、簡単かつ衛生的にゴミ捨てが行えるメリットがあるため人気が高い。しかし、紙パックの集じん容量が少ないため、紙パックを買い足すランニングコストがかかるデメリットも存在する。また、カプセル式を使用しているユーザーの中にも、新しく登場した高機能フィルターを使わず、従来の目詰まりしやすい白いフィルターを使用している人もいるのではないだろうか。
サイクロンアタッチメントを取り付けて掃除をすると、本体側のダストカップ、紙パックにゴミが侵入しにくくなるため、吸引力が落ちにくくなったり、ごみ捨てやお手入れが楽になるだけでなく、これらの消耗品の交換頻度も低減されるメリットもあった。消耗品の交換頻度が減るため、毎日掃除をする人やすぐに目詰まりするゴミを吸引する用途に使用しているユーザーには経済的なアタッチメントとなることだろう。
ゴミを捨てる目安
ゴミがたまるダストケースにはゴミ捨て目安となる「ゴミ捨てライン」がついている。ゴミ捨てラインより下は、すりガラスを通したように見えるので、中の汚いゴミが見えない配慮がされている。写真のダストケースの中には下に居るネズミとおなじものを入れている。
マニュアルではダストケースにたまったゴミがゴミ捨てラインまできたらゴミを捨ててくださいと記載されているが、微細なゴミがダストケースにたまっている場合、飛散した粉じんが本体側に侵入しやすくなるので、こまめにゴミ捨てを行ったほうがよいだろう。
ダストケースの集じん容量は400ml、カプセル式の集じん容量が600ml以上なので集じん容量は少し少なくなってしまうが、「吸引力が低下しにくい」「ゴミ捨て時の埃の舞い上がり軽減」「簡単にゴミ捨てが行える」のメリットを考えると妥協するような仕様ではないだろう。
簡単に分解して水洗いできるから衛生的
サイクロンアタッチメントは丸洗いすることができるので衛生的だ。サイクロンアタッチメントは3つのパーツで構成されており、ダストケースは丈夫にある2ヶ所のボタンを抑えながら外すことができ、メッシュフィルターはくるりと回すだけで簡単に取り外すことができた。
アタッチメントの内部風路が一番汚れるので、水洗いするときはバケツの中に沈めてジャブジャブ洗うか、シャワーなどの強い水圧を利用して洗うとよいだろう。サイクロンといっても単気筒の簡単な構造なので、水気をよく切って部屋に一日置いておくだけ乾いた。
他のメーカーにも流用できる?
リョービからも同じ構造のサイクロンユニットが発売されたときに、他の電動工具メーカーの製品に取り付けられないかというお問い合わせをいただいたので、マキタのサイクロンアタッチメントが各メーカーのスティックコードレス機に取り付けられるか調べてみた。ちなみに各メーカーの現行機種(~2018年)の本体吸込口や延長管の口径は電圧に関係なく全て同じです。
当然だがマキタが発売した商品なので、同社が発売している現行機種のスティック機には全て取り付けられる。しかし、サイクロンアタッチメントを装着すると風路が増し吸引力が低下するため、メーカー発表によると吸込仕事率15W以下のモデルへの装着は推奨されていない。
リョービも同じ構造のアタッチメント(サイクロンユニット)を販売しているが、リョービのモデルにもマキタのサイクロンアタッチメントを装着して使用することは可能であった。リョービとマキタのサイクロンユニットの違いはこちらのページからどうぞ。(マキタとリョービのサイクロンアタッチメントの違い)
ボッシュが販売しているスティックコードレス掃除機にも装着して使用することができた。ボッシュのモデルはフィルターのお手入れがかなり面倒なので、サイクロンアタッチメントを取り付けて掃除すると煩わしいメンテの頻度が劇的に減り快適に。
日立工機のスティックコードレス掃除機だけ、他の電動工具メーカーに比べると吸込口の口径がわずかに広い。そのため、本体吸込口に差し込む部分にだけビニールテープを2巻ほど貼らなければ取り付けられなかった。テープは写真のように差し込まれる部分全てに貼りつけなければ、グラついて掃除の途中に抜け落ちるので注意。
取り付けることで生じる5つの欠点
一見、非常に便利に見える新しく登場したサイクロンアタッチメントであるが、メリットだけでなくデメリットも存在する。購入する前に知っておきたい4つの短所を紹介しておきたい。
まとめ
・細長いダストケースにゴミが回収されるから、ゴミ捨てが簡単になる
・ゴミ箱に入れながらゴミ捨てが行えるから、粉じんが舞い上がりにくい
・本体へのゴミの侵入が少なくなるから、紙パックの購入頻度が減る
マキタの「サイクロアタッチメント(A-67169)」をスティック型コードレス掃除機に装着すると、吸い込んだ空気とゴミをダストケース内で遠心分離するため、本体側へのゴミの侵入が劇的に少なくなる。そのため、上記のようなメリットがあった。コードレス掃除機をフロア(床)メインで掃除をしていて、すぐに目詰まりするようなゴミを普段吸引しているユーザーにはおすすめのアタッチメントだ。何か分からないことなどがあれば「お問い合わせフォーム」からお気軽にお問い合わせください。