薦を取り外す職人=10日午前10時20分、金沢市長町1丁目
10日の石川県内は曇り空が広がり、寒気の影響で正午までの最高気温は金沢6・5度、輪島6・1度と2月上旬並みとなった。金沢市の長町武家屋敷跡では冬の間、土塀を雪から守ってきた薦(こも)の取り外しが始まり、城下町の春支度が着々と進んだ。
稲わらを編んだ薦は幅3・6メートルで、土塀の総延長約1・1キロに約500枚が掛けられていた。県造園業協同組合の職人ら37人が薦をつるす縄をはさみで切って手際よく外し、リヤカーに載せて運んだ。
今冬は記録的な大雪に見舞われたが、同組合によると、薦や土塀に目立った傷みは見られなかった。作業は11日も行われる。
金沢地方気象台によると、11日は気圧の谷の影響で昼前から夕方にかけて曇り、能登では雨が降る所がある見込み。