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■100均のLEDライトのランタイムと耐久の調査。

[目次]

◆結果

◆測定方法

◆全体の比較(初点灯)

◆BLT LED LIGHT

◆ダイソーのスーパーLEDズームライト

◆ダイソーのLED懐中電灯mini

◆ダイソーのLED懐中電灯BIG

◆フレッツのLEDライトLDX

◆ダイソーのLED懐中電灯

◆ダイソーの3LEDライト

◆ダイソーの9LED ver.3(抵抗器を6Ωに減らした物)

◆meet'sのLEDランタン(LED LANTERN)

 


ランタイム(稼働時間)と耐久性を調査しました。

各製品ごとに1本か2本ずつしか測定していませんが、本来は個体差(不良)を考慮して何本も測定するべきです。

私が測定した物だけ不良かもしれませんから。

(品質が安定していれば不良品を掴まされることも少ないのですが・・・)

 

ごく一部の製品を除き、アルカリより電圧の低いエネループで使用してもLEDが焼けました。

しょせん使い捨て商品で、寿命など考慮されていません。

100円ですから仕方ありません。

 

 


◆結果の概要

(1) スーパーLEDズームライト(ダイソー、単4 x 3本)・・・数回で焼けた

(2) BLT LED LIGHT(フレッツ、単3 x 1本)・・・数回で焼けた

(3) LED懐中電灯mini(ダイソー、単3 x 1本)・・・安定

(4) LED懐中電灯BIG(ダイソー、単3 x 3本)・・・即焼けた

(5) LEDライトLDX(フレッツ、単3 x 3本)・・・即焼けた

(6) LED懐中電灯(ダイソー、単3 x 2本)・・・数回で焼けた

(7) 3LEDライト(ダイソー、単4 x 3本)・・・数回で焼けた

(8) 9LED ver3(ダイソー、単4 x 3本)・・・耐久は未測定。

(9) LEDランタン(ミーツ、単4 x 3本)・・・安定。

 

・・・安定、高耐久。

・・・少しずつ暗くなっていくが何回か使える。

・・・ほぼ即死、1回で明るさ激減。

 


◆測定方法

グラフの縦軸の明るさ(ルクス)の値は 100倍して読んでください。表記ミスです。

 

ライトを照度計HS1010のセンサーに密着させ、明るさ(ルクス)を測定しました。

一部のライトはセンサーとの間に隙間ができて少し光が漏れます。

つまり、異なるライト同士の明るさを比較しないようにしてください。

 

無風の屋内で測定し、気温は約20℃~25℃。

個体差をなくすため、すべて分解して接点(スイッチ、電池ボックスの端子)を磨いてあります

要するに錆取りをしています。

そのため電流が大きくなり、明るくなり、発熱します。

(ただしスライドスイッチ型ライトはもともと接触が良好なので磨いてません)

さらに何度かスイッチを入れ直して明るさが最大の接触になるように調整してから測定しています。

つまり、もっとも明るい状態、LEDが焼けやすい状態で測定しています。

しかし、最初から接触の良い個体も販売されているので、別に特殊な条件での測定という訳ではありません。

錆びているライトは暗く、焼けにくいのです。

 

電池切れになるまで測定せず、途中で測定を打ち切ってる場合があります。

耐久テストでは、電池が満タンの時の高い電圧(発熱)の影響がほとんどのはずなので、十分電圧が下がってくると発熱が少なくなり、影響無しとみなして打ち切っています。

また、測定数が少なくて綺麗な曲線を描いてないグラフもあります。

 

充電から24時間以内の同じeneloopを使用していますが、充電直後と充電24時間後では開始から数分程度の明るさが段違いなので、最初の数分は無視してください

ヘッド部を床に付けて立てた状態で点灯させ続けているので、手に持った状態より少し熱が少しこもりやすい可能性があります。

 

スーパーLEDズームライトは、ワイド照射の方が先端から出る光が多いため、ワイドにして測定しています。

 

100均ライトのプッシュスイッチは錆びや噛み合わせなどの接触抵抗の個体差が大きいので、参考にならないかもしれません。

ひどいものはスイッチだけで4Ω以上あるのを確認しました。

研磨前は明るさが大体2~3割ほど低く、しかもスイッチを入れるたびに明るさが不安定で、測定中もブレがありました。

このような100均ライトでも研磨すると明るくなりますが、その分だけ焼けやすいです。

 


◆全体の比較(初点灯)

Lux_all

ライトごとに光の漏れ方が違うので、縦軸(明るさ)を単純に比較しないでください。

横軸(持続時間)は比較しても良いです。

「点灯から○分経つと、明るさが○%まで落ちた」・・・という感じに、割合で見てください。

 


◆BLT LED LIGHT

単3 x 1本。

ゴム臭がするライトです。

初回からじわじわ焼け始め、5~6回目から顕著に焼け始めています。

ランタイムがほぼ据え置きで、明るさだけ劣化しているので少しずつ焼けてます。

もし接点の酸化(接触不良、抵抗値の増大)なら明るさが減ってランタイムが伸びるはずです。

(他にもう1本測定しましたが、数回の使用で焼けました。)

Lux_blt

 

↓LEDの両端に銅線をハンダ付けして放熱を試みましたが無意味でした。

Lux_blt_plusminus_hounetsu

 


◆ダイソーのスーパーLEDズームライト

Superledzoomlight_2

単4 x 3本。

ヘッド部分をスライドさせると照射範囲を変更できます。

100均ライトの中では珍しく、レンズを使った均一な配光です。

側面のリング(写真の緑の部分)が光るので使用者の位置が分かりやすく安全です。

改造品を多数掲載しているので、必要ない方は読み飛ばしてください。

 

(A) 未改造で接点を研磨しただけのもの。

6回目くらいから焼けています

(他に2本ほど測定しましたが、数回の使用で焼けました。)

Lux_zoom

 

(B) スイッチを研磨し、LEDの両端(±の足)に銅線をハンダ付けして放熱を試みましたが無意味でした。

白い中蓋に穴を開けて放熱性を上げています。

Lux_zoom_plus_minus_heatsink

 

(C) 未研磨で、LEDの放熱端子にダイソーのアルミ板を接触させて放熱しましたが焼けてしまいました。(放熱グリスは塗っていません)

放熱端子とアルミ板はかなり強く挟み込みましたが、やはりグリスなどが必要なようです。

しかし、ランタイムは普通なのに初回からやたらと暗い個体なので、最初からLEDが不良の可能性が高いです。

Lux_zoom_almi_normal_2

 

(D) 未研磨で中くらいの明るさの個体です。

放熱端子にアルミ板を接触させ、間にグリスを塗布しました。

焼けていませんが、もともと明るくない個体なので良く分かりません。

アイネックス販売のシリコングリス0.62 [W/m・K] を使用しました。

Lux_zoom_almi_grease

 

(E) 未研磨で、0.28mmの銅線を束ね、放熱端子にハンダ付けしました。

何故かやたら明るい個体なので焼けやすいです

ハンダ付けはグリスより遥かに熱伝導が良いはずなのですが、残念ながら焼けてしまいました

銅線が細すぎ&配置が悪くて放熱性が悪かったかも。

もしくはLEDの定格を超えすぎて、いくら放熱しても焼け石に水な状況かも。

Lux_zoom_dousenhanda_2

 

(F) 抵抗器をに減らし、放熱端子にアルミ板を接触させて放熱しました。(放熱グリスは塗っていません)

当然ながら焼けました。

Lux_zoom_almi_4ohm_3

 

(G) 抵抗器を2.7Ωに減らし、放熱端子にアルミ板を接触させて放熱しました。(放熱グリスは塗っていません)

当然ながら焼けました。

Lux_zoom_almi_27ohm_2 

(H) LED LANTERN(後述)の放熱器とLEDをズームライトに移植しました。

接点を研磨、白い中蓋を加工、ニクロム線で制限抵抗2.5Ωに調整しました。

安定してます

明るさは (E) くらいですが、ランタイムが75%くらいに減っています。

このLEDはVfが高いせいか、制限抵抗を減らしても思ったほど明るさが向上しません。

電池ボックスのプラス端子のバネを放熱器に移植するのがちょっと面倒でした。

Lux_zoom_ledlantern_25ohm_2 

(I) 実験H(ランタンLED移植)のライトの接点を再び研磨し、制限抵抗を0.5Ωに減らして明るくしてみました。

つまりLEDと放熱器は使いまわしています。

20%ほど明るくなりましたが、やっぱり焼けていません

11回目で制限抵抗を0.1Ωまで減らしましたが変化なしです。

(11回目は測定点が少ないので変な曲線になっています)

色々と実験しましたが、100均のみで改造するなら「スーパーLEDズームライト」と「LED LANTERN」を組み合わせる方法が現実的なレベルでしょうか。

未改造品と比較すると、明るさは全体的に1.5倍、実用点灯時間は半分(500分→250分)です。

この改造品はたまに使ってますが、ちょっと色が青白っぽい点を除いてまぁまぁ使えます。

Lux_zoom_ledlantern_05ohm

 

(J) 標準のLEDを使用し、アルミホイルとグリスで放熱しました。

研磨しています。

やっぱり焼けてしまいました。実験Bと大差ありません。

市販のアルミ放熱器を使えば多少マシになるのでしょうが、標準のLEDではこの辺が限界のようです。

つまりスイッチの錆が前提の設計です。

エネループではなく中国製充電池を使えば、暗い分だけ焼けにくいです。

おそらく標準のLEDは定格0.5W以下でしょう。

Lux_zoom_almifoil_grease

 


◆ダイソーのLED懐中電灯mini

Kaichu_dentou_mini

かなり暗いのですが、単3 x 1本で実用20時間ほど持ちます。

帽子型LEDです。

照射先の中心のみとても明るく、その周囲がほんのりわずかに明るいというタイプです。

スライドスイッチ式なので、プッシュボタン式よりスイッチの接触が安定しています。

エネループで9回使用しましたが、焼けていません

暗いおかげで耐久性が良いようです。

縦置き、横置きのどちらでも安定します。

大きいですが、意外と持ちやすい形状です。

しかし筐体に隙間がたくさん開いているので防水機能はありません。

電池ボックスの蓋が外れやすいので、私は透明テープで固定しています。

電池ボックスの周りに黒い輪ゴムを巻いておくだけでもいいかも。

かなり暗いので夜道での使用は厳しいですが、とにかく長持ちするので非常用として悪くないでしょう。

消費電力が低いのでアルカリ電池でも長持ちします。

Lux_ledkaichudentoumini

 


◆ダイソーのLED懐中電灯BIG

単3 x 3本。

もっともひどい結果になりました。

1回で焼けて明るさが半分未満になっています。

使い捨てライトです。

「LEDライトLDX」とほぼ同じ製品です。

Lux_big

 


◆フレッツのLEDライトLDX

Ldx 単3 x 3本。

こちらも1回で焼けています。

LED懐中電灯BIGと同じような部品でしたが、こちらの方が何故か明るいです。

しかしLDXを1回使うと、LED懐中電灯BIGとほぼ同じ性能になりました。

以降の焼け方も似てます。

Lux_ldx 

↓LDXとLED懐中電灯BIGの基板の比較。

おそらく個体差でしょうが、LDXの方が黄身が大きいです。

それ以外は基板の印字がちょっと違うだけですね。

Ldx_big_1

Ldx_big_2

 


◆ダイソーのLED懐中電灯

Led_3

単3 x 2本。

似たようなスペックのLDXやLED懐中電灯BIGより耐久性が良いですが、4~6回目くらいから焼け始めました

焼ける速度が遅めなので、どうしても単3が使いたい人はコレかmini(暗い)がいいでしょう。

こちらは電池2本なので充電もしやすいです。

Lux_ledkaichudentou

 


◆ダイソーの3LEDライト

3led

単4 x 3本のレンズ式ですが、配光が中央に絞られているので広範囲を照らせません。

4.7Ωの制限抵抗と砲弾型LEDが3つ使用されているだけなので、やはりすぐに焼けてしまいました

ズームより耐久性が低いです。

Lux_3led_3

 


◆ダイソーの9LED ver.3(抵抗器を6Ωに減らした物)

9ledver3

単4 x 3本。

改造しているので初回から焼けてます。

標準(未改造品)は耐久測定していません。

Lux_9ledver3_6ohm

 


◆meet'sのLEDランタン(LED LANTERN)

Ledlantern_1

定格の高そうなLEDと放熱器が付いているランタンです。

単4 x 3本。

meet'sという100円ショップで購入しました。セリアにも売ってました。

10回程度では焼けないようです。

それほど電流は流れていませんし、放熱器が付いていて、さらに周囲に広い空間があって放熱性が良いので当たり前です。

しかしプッシュスイッチなので接触が不安定です。

グローブ(光を柔らかくしている半透明な側面)を外し、LEDに密着させて測定しました。

そのため、他のライトより高い数値が出ています。

LEDはおそらく1W品だと思います。

Lux_ledlantern 

↓おまけ。

標準状態ではベンチレーター(屋根)の内部が黒っぽくて光を吸収してしまいます。

アルミテープを貼って反射すると、グローブ越しの測定で照度が5700から6400と10%アップしました。

Ledlantern_2

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■100均のLEDライトのランタイムと耐久の調査。を参照しているブログ:

コメント

これらの具体的なデータ・情報は本当にありがたいです。
1年ぐらい前にこちらのブログを見させていただいてから、ダイソーの「LED懐中電灯mini」を既に10本程度買ってますw

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