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社会

伊勢湾コウナゴ、3年連続の禁漁 漁業団体が決定

 資源量が減っている伊勢湾のコウナゴ(イカナゴ)漁で、愛知、三重両県の漁業団体は9日、三重県鈴鹿市内で会合を開き、今年の禁漁を決めた。親魚が少ない状況が改善していないためで、禁漁は3年連続。

 今年の漁の可否を判断するため両県の水産研究所は1月から稚魚の分布状況を調査。今月4日に漁業関係者が実施した試験漁でも親魚がほとんどいなかったことが報告された。会合では「状況が変わらない」「資源を守ることが必要」などの意見が出た。終了後、三重県ばっち網漁協の一尾(いちお)康男組合長(66)は「コウナゴは数字的に去年と同じで、船を出しても生活できるほどの収入は得られない。若い漁師のこの先を考えれば(資源量の回復を待つ)禁漁はやむを得ない」と話した。

 同県水産研究所鈴鹿水産研究室によると、コウナゴは低水温を好むが、夏場に過ごす伊勢湾外の水温が高くなったことなどから死んだり、成熟が進まなかったりして2016年に稚魚が激減。成長して産卵に至るサイクルも崩れ、資源量は上向いていない。

 漁業関係者によると、15年までの10年間、両県のコウナゴの年平均漁獲量は1万1千トンで、水揚げ高は約13億円あった。

(中日新聞)

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