前エントリーにひき続いて、相澤論文の査読者であるオースティンスミス教授、イレーン ラザロ氏 (Irene de Lazaro氏、マンチェスター大学)の文章を紹介しよう。
幹細胞研究の大御所であるオースティンスミス教授は、キメラ達成をもって軸とするのをSTAP論文と呼び、脾臓細胞から万能性を獲得した細胞をSTAP細胞と呼んで、言葉の使い分けを意識して文章を書いてくれている。 オースティンスミス教授は、最初に概略を述べている。第三者の人が実験の様子を監督する状況で、小保方氏が作成したSTAP細胞が、以後のキメラの実験に使われたが、STAP論文は再現できなかったとした。科学界にとって不透明な疑問として残っていた部分について、相澤氏らは再現実験を行い、その結果、有用なデータを得たのが、今回の相澤論文であると評価している。そして、蛍光を発する特徴的な細胞形態から、小保方氏がSTAP細胞らしきと判断できる凝集塊を得ることができたと言っている。(ここ大事です)
オースティンスミス教授は、状況が明らかになったのは良かったと言っている。しかし、オースティンスミス教授はこれ以上は語らず、ただ、良かったといっているだけである。
知的な常識人であれば、STAP論文の背景には、公表できない裏事情があることを悟ると思う。それぞれネーチャー論文を担った実験者の立場に配慮して、オースティンスミス教授は多くを語りたくないと考えたと推察する。
彼は、単純にESが混ぜられてSTAP細胞ができたとは考えていないと思う。ESねつ造説なら、あの膨大で精力的なSTAP細胞とES細胞の比較実験はどうなってしまうのか?研究者なら、まず、ここが気になるところであるはずだ。
理研はお家の事情で語りたくないようなので、オースティンスミス教授もつっこまないというスタンスなのではないだろうか?
しかし、科学的見地から、オースティンスミス氏は、1回目の査読では、レポーター遺伝子(GFP)の入っていない野生型マウスでは、蛍光はどうなるのか?ESの緑色蛍光の強さと比較するとSTAP細胞ではどうか?子宮に戻す前の注入胚の細胞が生きているかの確認をしてるか?どの位の量の細胞があればキメラ形成となるのか?などの、質問をしている。
一方の イレーン ラザロ氏は、以下のようなコメントであった。
多数の胚にSTAP細の注入を試みたデータからしても再現ができなかったとする結果であったとまず総括し、実験そのもののは良く組み立てられていると評価している。 イレーン ラザロ氏が疑問に思う点があり、そこを(相澤氏が)考察をすることで、相澤論文の役にたてば幸いだというソフトな論調で複数のコメントを語っている。言葉は丁寧だが、実際には、いろいろな興味深い重要な指摘をしている。
① 元ネーチャー論文では、FACSでCD45+を集めているが、今回はコマーシャル試薬(Lympholyte M)を用いているが、なぜか?
② CAG-GFPマウスが、元ネーチャー論文とは違う系統のマウスか? ③ 元ネーチャー論文では、STAP細胞を4.5日胚へ注入しているが、今回の相澤論文では、2.5-3.5日胚への注入になっているが、なぜか? ④ Tangらや、Angelesらは、赤色蛍光は、自家発光だと主張しているが、この点が明らかにされていないがどうか?緑色の自家発光なら、GFP抗体で消えるか?GFPのqPCRやGFP蛋白を測定するとかはしないのか?GFPを持たない野生型マウスと比較しても自家発光の有無がわかるのではないか? ⑤ 2016年に発表された丹羽らによる検証実験の論文成績があるが、厳しい監視条件下で小保方氏が作成したSTAP細胞を使用したのかどうなのか? ⑥ Angelesらは、自家発光を厳しく論じているが、どうなのか? これらの,イレーン ラザロ氏の指摘に対して、相澤氏は次のように答えています。
① コマーシャル試薬(Lymphocyte M)を小保方氏が以前は用いていた。ですから、この実験がうまくいったら、次はFacsを用いてソートする予定だった。 ② 元ネーチャー論文で使われたCag-GFPマウスの系統や種類は不明である。若山氏によればハワイ大学で維持していたマウスとのことだが詳細はわからない。Cag-GFPマウスの種類は元ネーチャー論文と今回の実験では異なるが、その違いが成績に影響したかはわからない。 ③ 元ネーチャー論文では、zona pellucida(透明帯)に注入したとあるが、4.5日胚ではzona pellucida(透明帯)は消失している。そこで、私たちは、2.5-3.5日胚への注入となった。4.5日というのはタイプミスか、あるいは、若山氏による胚の発育を遅らすなどの独自の手技があったのかもしれないが、私(相澤氏)にはわからない。 ④ GFP が光っているSTAP細胞凝集塊では、RT-PCR反応で確認できた。しかし、緑色蛍光が出ていても、必ずしもRT-PCR反応で確認できないが、これはpreliminaryなデータだ。 ⑤ 丹羽氏のデータは、小保方氏の作成したSTAP細胞を用いたものでなく、私(相澤氏)の検証実験とは別物だ。 以上で、相澤氏の答えは終わりです。
以下は、学とみ子のブログ記事です。
これらのコメントなどを読んで、考えることは、人それぞれに多様と思う。
日本のような情報操作に巻き込まれていない外国なら、知識人たちはSTAP事件に対して、日本とは異なる評価があるはずである。、
|
この記事に
コメント(24)
そもそも、監視人をそばにおいて実験させるとの発想が異常です。持ち込ませ無いための事前チェックや、実験室にESが無いようにしておく事で、十分です。
(あの日)に書かれた監視内容は名誉毀損的なもの…。こうしたつらい事を思い出すと、PTDSはなおりません。
本番とかの話では無いでしょう。
2018/2/3(土) 午前 7:21 返信する
当事、権力抗争に参加している人たちに、研究現場の実権が握られていた事実を示すものです。画策層の専門家に加え、本気で、ESねつ造を信じた理研職員がいて、そうした人たちの努力と協力が無いと、ここまで異常な監視状況を作れないと思います。
2018/2/3(土) 午前 7:36 返信する
学さん
この段階のころ、
竹市CDB所長や相沢先生達は、
メディア、改革委員会提言、
文科省、分子生物学会、の巨大な流れ
の後押しを受け、
竹市、笹井体制反発派が実権を握った
勢力には、対抗できなかったと思います
壁の穴も埋めるべきと主張した反発派にさすがに竹市所長も怒りを表したと
ありますが、
反発派の主張には、すでに
太刀打ちできなかったと思います。
小保方さんが、覚悟した実験制限条件の
はるか想定以上の制限をされた。と
小保方さんはコメントしてました。
2018/2/3(土) 午後 0:46 [ Ooboe ] 返信する
2014年12月可能性を示していた
事実を正確に報道されず
再現実験失敗と報道された後
女性セブンが
笹井未亡人を取材していました。
その取材記事
「やはりSTAP細胞ができなかったのは、残念ではありますが、、、
それは、こんな状況になりながら、
最後まで再現しようと
ガンバッテ下さいました
あきらめずにガンバリ続けて下さった
そんな小保方さんに、
ありがとう、お疲れさまでしたと、
伝えて下さい。」
この短かな、コメントの中に
生前の笹井先生の(実験は天才的)との
思いが
凝縮されているように思います。
2018/2/3(土) 午後 1:05 [ Ooboe ] 返信する
> 学とみ子さん
>(あの日)に書かれた監視内容は名誉毀損的なもの…。こうしたつらい事を思い出すと、PTDSはなおりません。
PTDS のSをきっとsyndromeと解されて誤記されていると思われますが、正確にはPTSD 「Post Traumatic Stress Disorder」ですよね。余計なことですが正確にお願いします。
2018/2/4(日) 午後 3:09 [ メル ] 返信する
> stemnessさん
ご教授ありがとうございます。
post‐traumatic distress syndrome という用語もあるのです。メンタルな病気の方は、ご指摘どうりのPTSDです。
2018/2/4(日) 午後 4:38 返信する
Ooboeさん
>太刀打ちできなかったと思います 。
異常な状況ですね。
主治医が癌かどうかはわからないと 言ってる患者に対して、素人の権力 者が出てきて、この患者は癌だから 、危険な抗がん剤を、医者の責任ですぐ使えと命令 する状況みたいですけど…。
2018/2/5(月) 午後 9:10 返信する
学さん
PTSDのことや、うつ、についての
知識が無い私ですが、なかなか、完治は
むつかしいのですか?
たしか、2年前の日記連載が始まった頃の近況の日記には、
テレビを見たら、吐き気をもよおした
と記述されてましたね
2年前は2016ですから、2014年STAP
問題から、2年たっても、メディアに
たいしての恐怖感に体が反応してしまうのですね。
私達は、この日曜日、
伊勢大社に参拝してきました。
近隣国脅威からの、日本の平和安泰
天皇様、皇后様の健やかならんこと、
をお祈りしてきました。
そして、日本の科学発展のため、
お二方の世界的科学がお認めされた
小保方晴子さんの天才的な実験能力を
再び発揮して欲しいとの思いで
日本国ご皇室のご先祖さまに
完全回復を願い手を合わせてきました。
2018/2/6(火) 午前 0:17 [ Ooboe ] 返信する
併せて主治医の先生方の
的確で、速やかな治療努力が
実りますよう、お祈りのほかに、
なにも出来ない
私達ですが、ささやかな思いを
託してきました。
ポジティブな、何事も前向きな、
受け取り方をしていると、
その志向精神の作用の働きにより
Offになっている遺伝子がOnになる
という現象を、解説している
「遺伝子Onで生きる」という
村上先生著書がございます。
以前は、Onだったのに
メディアをはじめとした、ひどい
魔女狩りバッシングにより
OFFになってしまっている
遺伝子を、ONにすることが出来る
のではと、思います。
最近の日記に前向きな記述が
ありましたので、嬉しくなりました。
2018/2/6(火) 午前 0:53 [ Ooboe ] 返信する
皆様も、通うりがかりに、神社などが
ありましたなら
完全回復を願い、手を合わせて
いただけますと、嬉しく思います。
完全回復の暁に、
小保方さんの研究再開のご意向が
ありましたなら、
弱点だった面を、マスターなされ
その実験研究才能をきっと
イキイキ全開していくことでしょう。
2018/2/6(火) 午前 1:15 [ Ooboe ] 返信する
> Ooboeさん
>完全回復の暁に、
PTSDのようなメンタルな病気には、完全回復とか不回復とかのメリハリは無いですよね。
忘れようとか無理するとマイナスでしょう。医者が介入できるのは急性のみ、慢性化したら医者が出来ることは少ないです。
メンタルな病気の主治医は、患者より知的である事が求められます。笹井先生のような患者さんは、医者にとって荷が重いです。
学とみ子は無神論です。
各個人がご自身のことを神に祈るのは理解できます。
でも他人の事で、神に祈ってもむなしいかな…と感じる私です。
こんな頭でっかちな老人の私です。ため息氏が最も嫌うタイプでしょう。
誰も救いの手は、私には差し伸べ無いでしょうから…。
2018/2/6(火) 午前 8:09 返信する
学さん
日本には、祈りが通うじるか、否か、
や、信仰心にかかわらず
独特の自然に素朴に手を合わす文化が
根付いていると思います。
参拝の日にも10万人を越えて
いたでしょうか、いろんなタイプの方が
手を合わせていました。
そういうお祈りの意味あいの思いの
コメントでしたので、
素朴にお受け取りいただければと
思います。
2018/2/6(火) 午前 8:51 [ Ooboe ] 返信する
> 学とみ子さん
こんな頭でっかちな老人の私です。ため息氏が最も嫌うタイプでしょう。
ため息氏に関する事は別のブログでコメントしたので詳細は避けますが、学さんとため息氏とでは人間力がまるで違いますよ。
ちなみに、自分が最も嫌う人間は「ため息氏」のような人間です。
> Ooboeさん
伊勢神宮は行った事は事は有りませんが、一度は行きたいと思っています。
自分も実家へ帰ると昔よく遊んだ神社へ必ずお参りに行きます。
そこで不思議な体験をした経験も有るので、今でも気に成るのです。
神が存在するかどうかはあの世に行って見ないと解らない事ですが、
世の中には今の科学では説明できない事が沢山、有りますよね。それを解っている人たちはこの問題でのアンチの主張に納得できないのだと思います。
2018/2/6(火) 午後 10:25 [ m ] 返信する
> mさん
コメントありがとう。
悪口はこたえますね…
2018/2/8(木) 午前 6:56 返信する
mさん
お伊勢さんは、いいですよ!
心も体も、すがすがしくなった
体感を毎回感じています。
中国や外国の方々、
ヤンキー風のグル-プも
参拝を終わられた鳥居では
振り返えって拝礼していました。
その光景に思わず頬が緩みました。
外国の方々が
1000年以上、20年毎に本殿が再生されてきた日本の歴史の奥深さに感動するのは、日本人以上に感じていると思えます
お伊勢さんは
20年毎、
生命の初期化(リプログラミング)再生を
象徴しているように感じます。
2018/2/8(木) 午後 7:34 [ Ooboe ] 返信する
> 学とみ子さん
悪口はこたえますね…
まあ~、彼はまともな人間とは思わない方が良いです。「畜生」レベルだと考えます。
自分は10年近くネットを見ていますが、彼は「悪徳出会い系のサクラ」」レベルの人間だと断言します!
ただ、まともな批判派もこの人に騙されないようにすべきだと感じます。。
某ブログに寄せられたアンチのコメントをコピペします。
s>youko より:
2017年12月12日 11:33 AM (編集)
私は、実は批判派です。
でも、「ため息ブログ」でのため息氏の記事は残念ながらみなさんが仰るように卑劣で幼稚と言うしか有りませんね。
いじめを平気で行くようなため息氏やその援護者には私もかなり呆れてます。
ただ、全ての批判者がそうでは無いと言う事だけはご理解頂ければ幸です。
アンチはアンチで言いたいことは有るかと思います。
それはそれで良いと思いますが人としての最低限のマナーも判らぬおかしな人間が何を言っても話に成らない事を、腐ったアンチは知るべきですね。
2018/2/8(木) 午後 10:29 [ m ] 返信する
s>youko より:
2017年12月12日 11:33 AM (編集)
私は、実は批判派です。
でも、「ため息ブログ」でのため息氏の記事は残念ながらみなさんが仰るように卑劣で幼稚と言うしか有りませんね。
いじめを平気で行くようなため息氏やその援護者には私もかなり呆れてます。
ただ、全ての批判者がそうでは無いと言う事だけはご理解頂ければ幸です。
ため息ブログでm氏が成りすましをしたことがバレてます(苦笑
小保方不正の会がm氏をアク禁にしたのは正解でしたね
まあ、ここは不正者を庇う会だからm氏も庇うんでしょうね
2018/2/9(金) 午後 8:24 [ T ] 返信する
ため息ブログに久しぶりにコメントしました。
このブログは都合の悪いコメントはすべて伏字にし、ため息氏の自分勝手な解釈コメントで都合の良いように書き換えるのが得意なようです。
なので、どのように書きかえるのかわわかりませんが、アンチの人たちにもその卑劣さがどれほどのモノなのかを解って頂ければと思います。
2018/2/9(金) 午後 11:58 [ m ] 返信する
ため息さん。
じゃなかった、別ハンネ投稿の
> 自称、Tさん
卑劣な成りすましと言うのはあなたの事です(笑)
自分はもう、すでに分かっていますし、他の援護派の方々も十分、おわかりだと思います。
あなたは「バ科学者」がこの世に送り出した「人工知能」そのものだと思います。
その考えの浅はかさ、人間なら3歳の子供でもわかる「常識」の無さ、機械的な卑劣なコメントや記事・・・
はっきり言って、論外なんだよ。
2018/2/12(月) 午後 8:42 [ m ] 返信する
>ため息氏の自分勝手な解釈コメントで都合の良いように書き換えるのが得意なようです。
なので、どのように書きかえるのかわわかりませんが
結局、スッタップ細胞事件も都合の良いように書き換えられたのではと疑問に思いますね。
何故なら、多くのアンチが「この人」を「先生」と慕っているからです(笑)
アンチのほとんどは、自分の頭で善悪の区別や人としての常識すら考えられない「愚かな人間」と言われても仕方がないと思います。
勿論、「syoukoさん」のようにご自身の頭で考え、人としてのモラルや常識を理解し批判するのなら、それはそれで良いとは思いますが・・・
2018/2/12(月) 午後 9:27 [ m ] 返信する