<2016年度 陰膳方式による放射性物質測定調査結果(2017年3月8日更新)>
コープふくしまでは組合員さんの協力を得て、陰膳方式により実際の食事に含まれる放射性物質測定を2016年度も継続して進めました。
<測定の進め方>
測定場所
| 日本生活協同組合連合会 商品検査センター |
測定機器
| ゲルマニウム半導体検出器 |
測定時間
| 1検体あたり測定時間は約50,000秒(約14時間) |
検出限界値
| 1ベクレル/kg |
測定方法
| 陰膳方式
↓
毎食家族人数より1人分余計に食事を作り、それを2日分(6食+おやつや飲料など含め)保存して検査センターに送り、検査センターにおいてミキサーで均一に混ぜ込んだものを検査試料として測定します。 |
<100世帯分の結果>
2016年度も、2011年度実施した100家庭、2012年度(上期・下期)実施した200家庭、2013年度(上期・下期)実施した200家庭、2014年度~2015年度実施した各年度100家庭の調査に引き続き、2016年7月~2017年1月にかけて100家庭の調査を計画し測定を進めました。
2017年2月までに、100家庭分の実際の食事について測定結果が得られています。
【グラフ/PDF:70.7KB】
- (※1)カリウム40とは?
- ・通常の食材に含まれる天然の放射性物質です。
- ・成人男性の体内に平均4000ベクレルくらいあるといわれています。
<今回の測定結果の特徴>
(1) |
測定結果値の概要と過去5年間の測定との比較 |
a) |
100家庭中、1キログラムあたり1ベクレル以上のセシウムが検出された家庭はありませんでした。(100家庭全てで放射性セシウムが含まれていたとしても1キログラム当たり1ベクレル未満であることを示しています) |
b) |
原発事故に関係なく食品中に含まれる放射性カリウム(カリウム40(※1))は、全ての家庭で検出されています。測定結果は1kg あたり17Bq~46Bqで、過去5年間と同等のレベルとなります。 |
c) |
2013年度までの各年度では、いずれも検出した家庭がありましたが、検出割合、放射性セシウムの値は、年度を追うごとに減少していました。2014年度以降、今回2016年度までの3年間で、検出された家庭はありません。 |
d) |
6年間で延べ800家庭を調査した結果からは、下限値(1Bq/kg)以上の放射性セシウムを含む食事を継続して取り続けている可能性は極めて低いと想定されます。 |
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(2) |
実際の食材の産地傾向 |
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調査にご協力いただいた、ほぼ全てのご家庭(99家庭)で福島県産の食材(水道水含)もご使用されていました。食品店で購入された食材、自家栽培の食材などさまざまです。これまでの調査と概ね同様の傾向です。 |
<今後の測定の計画>
食事調査は2011年11月から開始し、これまで6年間で8回、延べ800家庭の実際の食事を測定してきました。
2017年度も継続して実施していきます。
【食事調査に参加された方からの声】
子供達の将来がとても心配で毎日過ごしています。この調査により結果を見て回数を重ねるごとに少しずつ安心を得ています。 |
子供達の今と今後が心配なので、生協の学習会や調査は、今もとても有り難い情報源です。 |
原発事故から5年5ヶ月が過ぎましたが、「だからもう大丈夫だろう」ではなく「それでも安心のために続けよう」というように調査は継続してほしい。 |
近所の方から野菜や果物を頂くことがあり、つい放射性物質のことが気になってしまいます。今回の調査で明らかとなり、安心して食べられるようになると嬉しいです。 |
今回の調査に参加させて頂き、あらためて、自分の食生活を振り返る良い機会となった。福島県産のものがあれば、優先的に購入しようと思っているし、早く不安が無くなり、全ての食材、食品が、平等に扱われるようになって欲しいと思う。 |
今回、放射性物質摂取量調査にあたり、普段気にも掛けなかった食材(産地)などを、もう1度見直し、振り返る事が出来たのでとても良かったです。良い機会をいただきありがとうございました。 |
この度の調査でどのような結果になるのか楽しみと不安で半々です。知ってみてどうすれば良いのか、まだ考えられない段階ですが、どんな結果が出ても、きちんと事実を知ることは大切だと思うので、参加する事が出来て良かったと思っています。 |
福島の現状、少しずつ食事の不安がなくなっており、普通に生活していることを県外の方に知って頂きたいと思います。そして福島の食材がとても美味しいということも伝えたいです。 |
原発事故から5年以上経ちますが、まだまだ福島県は、特別な状況にあると思います。私は、あまり気にしている方ではありませんが、こうして食事調査を続けてやることによって、安心を覚えるのも事実です。できるならば、このような調査は、続けていくことが大切だと思います。 |
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