富山立山黒部ブランド化「環境配慮を」 自然保護NPO 県に意見書提出
県内の自然保護に取り組むNPO法人「立山自然保護ネットワーク」は八日、県の「『立山黒部』世界ブランド化推進会議」で検討されているプロジェクト案について、自然環境への配慮が不十分として慎重な議論を求める意見書を県に提出した。 石井隆一知事宛てで、五項目で構成。同会議で立山黒部アルペンルートについて検討されている早期開業や通年営業、早朝や夜間の営業が、国の特別天然記念物のニホンライチョウの繁殖活動の妨げになるなどと指摘している。 ロープウエーの建設案に対しては「ラムサール条約登録の条件に反するものとして、登録取り消しの可能性をはらんでいる」と反対。宿泊施設の建設案には「景観や植生を害さないで建設するのは不可能」としている。 富山大大学院理工学研究部教授で、同ネットワークの横畑泰志理事長ら二人が、県観光振興室の担当者に意見書を手渡した。 横畑理事長は会見し、「立山黒部は県民の貴重な財産。脆弱(ぜいじゃく)な生態系なので慎重に検討してほしい」と訴えた。 県観光振興室の中谷明博観光戦略課長は「安全性と自然環境の保全が前提。指摘を踏まえて検討したい」と話した。 (山中正義) 今、あなたにオススメ Recommended by
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