歴史の事実を後世に残していくことは、大変重要なことである。しかし、真栄平にある「南北の塔」については、事実と違った形で伝えられ、映画化もされている。地域出身の議員として、塔建設の経過を述べてから質問する。
南北の塔は、悲惨な戦争で生き残った住民が、集落内の遺骨を収骨し、字の予算で建設した納骨堂である。区民の多くは、日本軍により殺害されたそうである。役所からは、遺骨は中央納骨堂に移すように言われてきたが、区民は強く反対をしてきている。その理由は、ここに眠る多くが区民の遺骨だからである。塔の建設の際に、北海道出身の一人の兵士が寄附をしたのは事実であるが、その兵士が帰道後に、塔は自分がつくらせたとかいろいろ作り話しをして、「アイヌ兵士と沖縄戦物語」をつくらせたため、全国民が誤解をし、誤った紹介がされている。
この際、糸満市の公の記録として戦時資料の上巻が発行される予定であるが、事実を書き残す必要があると思うがどうか。
教育長 南北の塔については、現地調査と地元住民からの聞き取り調査を実施している。市史の編集については、十分なる調査をして、事実を記していくのが当然だと思っている。
喜納 真栄平には当時を知る方も、まだたくさんいる。ぜひ、細かい点まで調査をしてほしい。
糸満市史