発達した低気圧の影響で北日本や北陸は2日も荒れた天気となった。死者が出たほか、各地で交通の乱れが相次いだ。北海道では1日に猛吹雪となった影響で動けなくなった車を助けようと、苫小牧市の林道に入ったロードサービス会社の20代男性従業員が同日夜、行方不明となった。捜索していた道警などは2日未明、付近の林で男性を発見、搬送先の病院で死亡を確認した。
道警によると、死亡した男性は他の従業員と計3人で、林道で動けなくなった車の救援に向かった。現場近くで自分たちの車も動けなくなり、会社に応援の除雪車を要請。除雪車が到着しないため徒歩で捜す途中、行方不明になった。
NHK札幌放送局によると、ロードサービス会社に救援を求めたのはNHK苫小牧支局の男性記者(27)で、シカを狩猟するため休暇中に1人で林道に行っていたという。ロードサービス会社の他の従業員も一時不明となったが、NHK記者とともに無事保護された。
苫小牧署によると、現場は道道から林道を数キロ入った地点で、1.5メートル近く新雪が積もっていた。NHK札幌放送局は「救助に来た方が亡くなったのは痛恨の思いで、心よりお悔やみ申し上げる。ご迷惑をおかけした関係者の皆様におわびする」とのコメントを出した。
伊達市でも1日、風力発電用の風車の除雪に向かった男性(49)が一時行方不明となり、同日夜に付近で保護された。
北海道は2日も暴風雪が続き、JRが特急約40本を含む約300本の運休を決めた。東北新幹線や山形新幹線、秋田新幹線でも運休が相次いだ。日航と全日空は2日、北海道や東北地方を発着する便を中心に、計110便以上を欠航にした。
北海道の日本海側を中心に各地で最大瞬間風速20~30メートルを観測。2日朝までの24時間に、多い所で50センチを超える雪が降った。〔共同〕