はじめに

GitLabは、バージョン管理システムを主体としたRuby on Rails製のアプリケーション開発支援ツールです。

 GitLab実践ガイドより1

 とあるように、Gitリポジトリ管理、課題管理、CI/CD、Wiki、コンテナレジストリ、GitLab Pages(静的サイトホスティング)、モニタリング、Kubernetes連携機能もあり、アプリケーション開発・運用のために統合的な機能を提供するGitLabですが、その中でもプロジェクトを課題管理専用として使いたい(ソースコードの管理はしない)という状況がありましたので、その解決策を共有させていただきます。

Issuesのみを表示する

 何を言っているかというと、プロジェクト作成時、デフォルトではIssues、Repository、Merge Requests、CI/CD、Wiki、Snippetsが表示されていますが、Issuesのみを表示したいということです。

 以下はプロジェクト作成時の初期状態のトップページですが、Repositoryが表示されます。このプロジェクトではソースコードの管理などは想定していないため、このトップページのままなのは少し気になります。(READMEを書いてもいいですが、、、)

Screen Shot 2018-03-06 at 10.03.25.png

 これをIssuesのみの表示にするためには、Settings > General > Permissions から設定を行うことができます。今回はIssuesのみを利用したいので、Repository(Merge Requests、Pipelines、Container registry)、Wiki、Snippetsは無効にして保存します。

変更前(プロジェクト作成時の初期状態)
Screen Shot 2018-03-07 at 19.00.22.png

変更後
Screen Shot 2018-03-06 at 10.11.04.png

 その後、プロジェクトのトップページを確認してみます。(写真はわかりやすいようにissueを作成してあります。)左側に表示されているタブバーを確認してみても、Repository、Wiki、Snippetsが表示されていないことがわかります。

Screen Shot 2018-03-06 at 10.19.07.png

もしうまくいかなかったら

 User Settings > Preferences > Behavior の設定がデフォルト状態ではないかもしれません。デフォルトの設定に変更してあげることで期待通りの挙動になるかもしれません。試してみてください。(User Settingsは右上のアイコンをクリックすると表示されます。)

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おわりに

GitLabのビジョン
誰しもがすべてのデジタルコンテンツを共同作業できるようにし、チームが効果的に協力し合いよりよい成果をより早く達成できるようにすることです。

 GitLab実践ガイドより

 注目していただきたいのは、「誰しもが」 という点です。また、以下のようにも述べられています。

GitLabを利用すべきメリットは、誰しもが容易に利用できるWebインターフェイスを社内環境に構築できることです。コンソールを利用せずともブラウザからすべてのコンテンツ管理ができるので、エンジニアだけでなく、経営層やマーケティングといったビジネス側のメンバーとも共通の目線でコンテンツを共有することができます。

 こういったGitLabのビジョンやメリットを考慮したとき、チーム内のいろんな職種の人の利用が想定され、かつ課題管理としてしか利用しない場合は、不要なRepositoryやSnippetは非表示にした方が良いような気がします。多機能は必ずしもユーザにとっては使いやすいとは言えません。

 何はともあれ、簡単に設定できるのでぜひ活用してみてください。


  1. GitLab実践ガイド第1章は無料公開されています。 

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