視聴者視点から見たMMD杯の問題の話その1
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視聴者視点から見たMMD杯の問題の話その1

2018-03-06 19:40
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関連:6666AAPがMMD杯から離れた理由

 パブリックな場ではあんまり話題にしたくなくて触れてなかったけど、6666AAPの話に触発されたので、MMD杯の諸問題についていろいろと。
 特に、運営の腐敗を声高に叫ぶタイプのまとめサイトやら動画をそんなもんだと鵜呑みにしてしまっている人に。

・最初に
 この件について、杯運営腐敗を叫んでいる人たちが良く使っているキーワードに「角川のごり押し/工作」というのがあります。
 第十二回の選考員に角川が入っていので、艦これといった角川およびDMMゲームの関連動画を増やそうという意図があったという主張なのですが、100%デマです。
 上記の6666AAPの指摘にもあるとおり、選考員の発表は直前過ぎて杯の上位に食い込むような動画はとても作れません。普段からMMD動画をチェックしていれば、当時、MMD杯よりも前に艦これ関係のユーザーモデルがものすごい勢いで公開されていて、投稿動画も急増してたのは知っているはずなので、このキーワードを口にする連中は外野のニワカと断定しても良いでしょう。
 工作についても、(詳しくはその2で後述しますが)一般ユーザーの集団でしかないMMD杯運営に出来ることはありません。工作を放置したとか、工作をしているといった主張も角川のごり押し同様の外野の戯れ言と判断して良いと思います。

・そもそもMMD杯ってどういうイベントなのか

 歴史的な話をさかのぼると、MMD杯はMMDが公開された約半年後に、ユーザーが勝手企画ではじめたイベントです。
 タイトル、説明文、タグロックについて指定の要件を満たした動画を指定の期日に投稿するだけで、MMDを間接的にでも良いから使った動画であれば誰でも何作でも参加できます。
 レギュレーションとか表彰の詳細についてはニコニコ大百科なり公式サイトにありますので割愛しますが、基本的な部分は今も変わっていません。

 大前提として押さえておかないといけないのは、MMD杯は基本的にお金が動かないイベントである、というところです。
 運営がやっている主要な作業は以下の通り
 ・テーマや投稿期間などのレギュレーションの決定
 ・投稿された動画のリストアップやレギュレーション違反などのチェック
 ・各種告知進行動画の作成、投稿、生放送
 ・特別選考員への交渉
 ・トロフィーモデルやロゴなどのデータ作成

 同人誌即売会だと会場確保や準備にどうしてもお金が必要になりますが、ニコニコ動画上のタグロックイベントって会場費的なものはかかりませんので、基本ロハおよび有志の持ち出しでどうにかしている、というのが現状のはずです。もちろん参加費用などもありません。
 これらの作業に特別な権限は必要ありませんし、お金も生まないので特定の誰かに便宜を図ってリベートを受け取る、みたいな利権もありません。
 投稿される作品の傾向なんかも、運営はまったくコントロールできません。というか、レギュレーションや過去のテーマ設定を見る限り、コントロールが必要とは思ってないようです。

・なぜMMD杯はマイリスト投票を使うのか

 MMD杯はMMDの知名度向上を目的として開催されています。マイリスト投票を促す形式にしたのは、デイリーランキングに登場するMMD動画を少しでも増やそうというのが第一の理由です。
 言い方は悪いですが、要するに「MMD動画はこんなにすごいぞ」というのを誇示するのが目的のイベントだから、ということですね。

 なお、杯に限らず、再生数やコメント数などの別の指標がランキングにほとんど使われないのは、それらがマイリストよりも工作が容易だからです。MMD杯以外のランキング動画などでも、簡単に工作されるから再生数もコメント数も指標として重視されることはなく、重視されないから工作されていないように見えているだけです。

・なぜMMD杯にすごい動画が集まるのか

 単純に、すごい人たちがめちゃめちゃ時間かけて仕込んでるからです。
 MMD杯は開催時期も動画のレギュレーションほぼ決まっています。このため、杯を一種の作業マイルストーンに定めて、半年、長ければそれ以上の期間をかけて5分半の動画をひたすらクオリティアップさせているすごい人がいるんです。
 優れた技術を持つ人たちがものすごい時間をかけて動画を作るんだから、そりゃあすごい動画が集まるのも当然です。

 というわけで、杯で優勝するような動画の再生数やマイリスト数がすごいのは、人気のジャンルで動画の出来がよいからです。(工作など例外はありますが)

・MMD杯に参加すると何か良いことがあるのか

 動画の再生数、マイリスト数や再生数がちょっとだけ伸びることがあります。以上。

 誤解してる人が多いけど、MMD杯で優勝しても自己満足以上のメリットってないです。単純にマイリスト数が上がって露出が増えるので作者本人の知名度、注目度は上がるかもしれないですが、それってMMD杯だからではなくて、そんだけの作品を作ったからであって、MMD杯のおかげかといわれると多分違います。
 加えて言えば、再生数やマイリスト数が伸びるといった効果は限定的です。杯に参加しているから、という理由だけで見てもらえるケースももちろんあるかと思いますが、ごく一部の人気投稿者以外にとっては、すごい動画がいっせいに投稿されて埋もれるので普段に比べて不利、といのが実情ではないかと思います。

その2に続きます。


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視聴者的には新たなフォロー&マイリスの
発掘イベントという印象でありますね。
3日前
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