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まず、ランキングにマイリストがよく使われる理由について。
この辺はまあいちいち解説しなくても知ってればわかる話ですが、1アカウントががんばって一番増やしにくいのがマイリストだからです。
一人でいくらでも連投できるコメント、リロードすれば増やせる再生数に比べれば、1アカウントあたりの登録数に上限があるマイリスト数は増やしにくい。
ただ、マイリストは工作できないのかというとそういうわけではない。
システムのバグを付いたやり方や、捨て垢、ダミー垢を作るなどして工作しちゃう人はいる。ようするに技術的な難易度が高いというだけで不可能ではない、というのが現状。
ニコニコ運営がやってる工作対策について。
バグや複垢などの裏技的な不正についてはシステム的な対策はまあいろいろやってると思いますが、そんなの中の人か工作屋しか知らないし、いたちごっこで日々状況が変化していると思うので、とりあえずおいておきます。
それ以外の方法についてですが、一番大きいのはアフィリエイトシステムをユーザーに開放していない、というのがもっとも大きな話ではないかと思います。
YouTubeをはじめとした各種の類似サイトでは、投稿者へのマネタイズ手段として広告収入の一部を投稿者に還元するアフィリエイトシステムを採用していますが、このやり方は金銭受益を目的とした業者による工作を誘発しやすいという問題があります。
ニコニコが用意しているアフィリエイトの代替システムは、クリエイター推奨ポイントシステムですが、広告アフィリエイトと違うのは、
・コンテンツリーへの子登録作品数など、動画単体への工作に影響されない要素がある
・原資が有料会員の会費で有限なので、工作しても増える額が頭打ち
・計算式が非公開で、あからさまなのは電子的な証拠がなくとも黙って減額される
とまあ、全般的に「工作しても金になりにくい」というシステムにすることで、工作業者が湧かないようにしている節があります。実際問題として、facebookやYouTubeやTwitterといった人気投稿の偽造が良く問題になるサービスに比べると、工作”業者”が表立って問題なることが圧倒的に少ない。
ただ、このやり方は「宗教的執念で工作する人」や「嫌がらせ目的の愉快犯」相手にはまったく抑止力にならない。
以上のような事情から、ニコニコ動画のランキング工作の大半は、クラッカーがいやがらせ目的で行っているものになります。
この影響をどうしても受けてしまうのが、ランキング動画やMMD杯などのユーザーが勝手にやってるランキングやイベント。ニコニコ動画のシステムの水面下で行われている不正に関しては、一般ユーザーが察知するのは事実上不可能だし、工作の影響を排除することも同様に出来ない。
そういう事情の中で最も工作しにくいマイリスト数を使わざるを得ない、というのが現状なわけですね。こればっかりはニコニコ動画の運営、というかシステム屋さんにがんばってもらうほかない。
まあ、なんでこんな話をしたのかというと、MMD杯の炎上がなんたらとかの動画をちらみしたところ、いきなり角川や運営が工作してるとか言い出しててアチャーってなったからなんですが……。
さらにみてくと、マイリストが工作されるからコメント数とか再生数とかってより工作されやすい指標持ち出したりとかしてて、無知って怖いなぁとか思ったわけですよ。
ネット陰謀論って、なんであんなに底が浅いんだろうね。
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