J-REIT堅調、円高吹く日本株をアウトパフォーム

Photographer: Yuya Shino

  野村証券は7日の上場不動産投資信託(J-REIT)セクターのリポートで、2018年年初からここまでは東証REIT指数がTOPIXに対し9.1%アウトパフォーム、東証1部33業種も含め日本市場の中で超過リターンは最良と指摘した。為替が1ドル=112円台から105円台へ円高に振れたほか、悪い金利上昇や米国の政権運営に対する懸念から米国株が停滞、日本株も下落基調をたどる中、J-REITは配当還元の確実性や配当利回りの高さ、直接的な円高の影響を受けにくい点に加え、対TOPIXのベータ値の低さが背景にあるとみている。

  J-REITは年初から7日までに新規投資口公開(IPO)と売り出し(PO)は16件あり、調達額は2966億円に達したが、それをこなしてのアウトパフォームは日本株市場への先行き不透明感を示す一方、J-REITへの根強い投資需要、増資を経ての1口当たり利益(DPS)の上昇に対する安心感が表れていると指摘。自社投資口買いの効果も大きいとした。17年は初の事例も含め4社が実施、ことしも1社が自社投資口買いを発表している。

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