直ちに最新バージョンへ:メール転送エージェント「Exim」の脆弱性、サーバ40万台に影響

最新バージョンの4.90.1で脆弱性が修正された。それより前の全バージョンが影響を受ける。

» 2018年03月08日 10時30分 公開
[鈴木聖子ITmedia]

 台湾のセキュリティコンサルタントDEVCOREは3月6日、UNIX用のメール転送エージェント(MTA)「Exim」に見つかった深刻な脆弱性について、詳しい情報をブログに掲載した。

 それによると、脆弱性はEximのbase64デコード機能に存在していて、リモートコード実行に利用される恐れもある。少なくとも40万台のメールサーバが危険にさらされているという。

photo UNIX用のメール転送エージェント「Exim」

 同社は2018年2月5日にこの問題を報告し、Eximチームも脆弱性を確認。2月10日にリリースしたバージョン4.90.1で問題を修正した。それ以前の全バージョンが影響を受けるといい、まだEximを更新していない場合は、直ちに対応するよう呼び掛けている。

 DEVCOREのブログでは、コンセプト実証コードを使って、Eximの脆弱性を突く仕組みについても詳しく解説。「Base64デコーディングは極めて基本的な機能なので、この脆弱性は簡単に誘発でき、リモートでのコード実行を引き起こす」と指摘した。

 一方、Eximチームでは「重大性については今のところはっきりしない。われわれの考えでは、悪用は難しい」としている。

関連キーワード

脆弱性 | メール | セキュリティ | UNIX

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

セキュリティ記事ランキング

  • 本日
  • 週間
  • 半月
  • 月間

Special

- PR -

「人材不足でした」「運用が回りませんでした」「予算や権限がありませんでした」――。せっかくのCSIRTが"名ばかり"では、ビジネスを台無しにしかねない……

パスワードとは別の要素を組み合わせる「二要素認証」を導入すれば、パスワード漏えいのダメージを軽減できる。しかし、運用管理の負担が増えないだろうか?

IoTで大量のデータを瞬時に処理することが求められる今、新たなアーキテクチャへのパラダイムシフトが起こっている。そこで重要な役割を果たすのはクラウドではなく……?

飛行機の定時運航のためには、スタッフ間のスムーズな連携が必須。ANAが導入し、羽田空港で実際に使われているビジネスチャット、その導入秘話を教えます!

仮想環境の運用管理が「簡単」になるというハイパーコンバージドインフラ。しかし、本当に全てHCIに置き換えますか?向き不向きを判断するポイント教えます

IT運用における最大の課題は、旧来の考え方から脱皮できるかどうか。ハイパーコンバージド導入から始めると、目から鱗が落ちる体験ができる!

採用国の広がりを背景に、IFRSを企業評価の尺度の1つとして捉える機運も急速に高まっている。果たして企業は今後、IFRSにどう向き合うべきなのか

テレワークや時短など、新しい働き方を実現するには、会社が作った制度も見直さなければならない。まずは今の働き方を見える化することが重要だ。

Office 365を導入したものの、利用者にアプリの動作やネットワークが“重い”と苦情を言われたら、あなたならどうしますか――原因はどこにある? とるべき対策は?

Windows Server 2008のサポート終了迫る。これを機にファイルサーバを移行するなら、煩雑化したファイルサーバの運用管理ともサヨナラしませんか?

「思い立ったらそこがオフィス……。いつでもどこでも働ける! それが働き方改革ってもんじゃないかね、君ぃ」(社長) いやいや社長、そんな簡単じゃないですからぁ……

ITは進化しているはずなのに、運用管理の負荷は増える一方。複雑さが増したシステムの運用管理をどう効率化すべきか? 専門家に聞いてみました!

ピックアップコンテンツ

- PR -

注目のテーマ

マーケット解説

- PR -