BTC短期トレードのススメ 基礎の基礎編

皆さんこんにちは。消耗してますか?(挨拶)
僕はバッチリ花粉症です。例年のことですがこの時期はあらゆるパフォーマンスが悪化するので悲しい。目が痒いのが一番耐えられません。

前回の記事はこちら。

さて、今回は短期トレードの話です。

僕は暗号通貨用のツイッターアカウントを作った2016年から一貫して短期トレーダーを自称していて、普段からデイトレード〜スイングトレードをしています。もちろん長期コアポジションとしてポートフォリオは作ってメンテしていますが、それだけだと暇になってしまうので、トレード好きの人間としてはどうしてもガチャガチャやっていきたいのです。

僕は自分の考えを文章でアウトプットするのが好きなのですが、実は今まで自分のトレードで見ているポイントや技術について書いたことはほとんどありません。その時の相場観をツイートしてたくらいかな。
何故か?その答えは簡単で、単にホールドするだけで十分に利益が出る相場だったからです。小手先のテクニックはあまり必要なかった……笑
しかし既に多くの人が気が付き始めているように、市場環境は変化しています(HODLとかto the moonとか草コインドリームとか最近あんまり聞かなくなってきたのではないでしょうか)。
簡単に言えば新規参加者の流入がやや細り、マネーフローは単純ではなくなりました。

こういった環境ではどっしり腰を据えて、まずはホワイトペーパーか論文でも読もうぜ!せめて興味ある通貨のフルノード動かしてみるだけでも!と言いたいのが本音の本音なんですが、大半の方はそこに情熱を向けるのは難しいですよね。

僕みたいな理工学部出身の技術オタクはそれでもいいんですが、やっぱりみんなお金欲しいですよね……。笑
結局2017年後半に爆発的に人口が増えたのもそういうことだと思っています。

であればせめてそこフックでもいいから暗号通貨に興味を持ち続けて欲しい!残って欲しい!というのが人情なわけです。僕自身も技術もトレードもどちらも大好きですから、どちらでも構わないです。
ということでこの記事ではトレードにおいて考えなければいけないことを中心にお話します。通貨を持ってるだけでどんどんフィアット建て資産が増えたあの日のことは一旦忘れて(また来る日もあるかもしれませんが)、丁寧なトレードで利益を積み上げるスタイルも試してみるのも良いですよ……とこの状況になってようやく初めて自信を持って言えるのです。去年ならアルトコイン買って寝とけって言ってたと思います。笑

短期トレードといえども期待値の高い賭けを機械的に繰り返して損小利大を積み重ねていくだけ。一定のトレード手法を身につけさえすればそれはルーチンになって長い目で安定してくるはずです。

慣れてくると小ロットかつ片手間でも安定して利益を積み上げられるようになります

取引所について

さてトレードをしようというのですから、そのためのプラットフォーム……要するに取引所選びはとても大事です。短期トレードをするのであれば2-wayプライス表示の相対取引業者は今のところ論外です。

出来高、恒常的な板の厚み、手数料の安さ、レバレッジ、システムの明快さなどいくつか条件はありますが、結論から言うと今はBitMEXbitFlyer以外にないです。最低限この2つのアカウントは今すぐに作りましょう。

個人的には今はややBitMEXが優勢かな。
最近は触ってる時間的にも出ている利益額的にもbFとかなり差が出ているためにちょっと前ならぶっちぎりでMEXが優勢と言ってたところなんですが、どうも近頃日本人が大量お引っ越ししてしまった影響か最近サーバ重いんですよね……笑
人気になりすぎるのも考えものです。とはいえ鉄板であることに変わりなし。個人的に2016年からずっと使ってて安心感もあります。

当時ZECの先物で大騒ぎしながらBTCを溶かしていました。笑

bitFlyerもここ一週間は恒常的に重いので、PCの前に座った時にとりあえず両方開いてみて軽い方で触るというパターンが多いです。あとはジャパンプレミアムがどれくらい付いているかも気にしています。

BitMEXを使う場合はJPY建でなくてBTC建で増やしていくことになることだけちょっと注意するくらいで、海外取引所ながら日本語対応もしてるので英語苦手な方でも問題なく使えると思います。

bitFlyerは間違いなく現在国内ナンバーワンです。一時期はサーバや出来高、手数料の総合点からcoincheckの方が強いんじゃないの、と考えていた時もあったのですが、事件のこともありとてもではないですが今は人に薦められません。
bFはセキュリティや流動性、サポート等の観点から見ても国内で最強であると考えてます。直近ではSFDの仕様変更やサーバが時々不安定になる等の問題はありますが、それを織り込んでも利用するだけの価値があります。人が集まればサーバは重くなるものと考えてMEXと使い分けていくしかありません。現物買いだけでいいならbitbankなんかも候補にはなるのですが、今の相場環境だとショートが取れることは必須条件ですしね。


ポジションサイズについて

さて、トレードを開始する前にまず一番最初に考えなくてはいけないことはロットコントロールです。レバレッジコントロールと言い換えても良いです。要するに、資金管理です。

僕がトレードにおいて一番大事にしているのがこのロットコントロールです。チャートの読み方やエントリポイントの説明をしている方は多いのですが、そんなものよりもこのロットコントロールの方がよほど直接的にパフォーマンスに影響すると考えています。

基本は無理をしすぎないこと。ポジションは大きく取りすぎず、多少買い下がったり売り上がれるだけの余力を残す。BTCのボラティリティであれば最低でも10%程度の変動幅に耐えられるだけのポジションに抑えることが必要です。ここで難しいのは、もちろん常に余力を持たせるに越したことはないものの余力がありすぎるということは資金効率が低下していることを同時に意味することです。

正解の維持率というものは存在しないので、しばらくトレードしてご自分で感覚を掴んでみてください。正解が存在しない理由は

・トレードスタイルに依存する
・許容できる金額は人それぞれ

であるからです。例えばスキャルピングのような極短期で決済するスタイルであればどれだけハイレバレッジであってもロスカットされる可能性は低いですし、そうでなくても損切り幅をどのように想定しているかに依存します。

ちなみに僕はかなりディフェンシブなトレードスタイルなので普段からかなり余裕を持たせてトレードしていますが、これは既に十分な資金があり無理してレバレッジを効かせても取引所の流動性に不安があることに起因しています。


ロング・ショートの判断について

僕がロットコントロールの次に大事だと考えているのがこれです。

相場は張る方向が一番重要だと考えているので、最近では中期で動くと思った方向に向けてしかポジションを取りません。
ロングだと決めたらロングでしかエントリしませんし、ショートだと決めたらショートでしかエントリしません。つまりドテンはほとんどしないです(超短期トレードで遊ぶ場合を除く)。

言ってしまえば「中期に順張り、短期に逆張り」でしょうか。

ではその方向をどうやって決めればいいんだという話になるかと思うのですが、後述するテクニカルとファンダメンタルズで決定します。


ストップロスを入れる場所について

ストップロスというのは損切り注文のことです。例えばロングでエントリしているときに、「ここまで下がったら切る」とする逆指値注文のことですね。
前述したロットコントロールにも通じてくる話ですが、どんなポジションにでも逆指値注文は必ず入れるようにしてください。

典型的なストップロスの入れ方は「直近安値に水平線を引いて、安値の下に置く」「サポートラインを下抜けたところに置く」といったものになりますね。
僕はよくやるトレードは200日線などの強力なサポートやレジスタンスをバックに逆張り注文を置いてエントリ、そのまま突き抜けたら即座にカットというトレードです。

「トレードは他人の裏をかけ」と言われることが多いのですが、ストップロスについては他人の入れそうなところに一緒になって入れておいて、狩られる時にまとめて狩られた方が結果的に良かったりします。理由を説明すると長くなるのでここでは省略。


テクニカルについて

いわゆるチャートを読んで値動きを予想する類のものです。僕もcoinrunというメディアに日々のストラテジーを投稿するにあたって度々触れています。

実はテクニカルについては賛否両論あり、あまり意味のないものだと主張する方も。僕もテクニカル偏重は危険だと考えていてどちらかといえばファンダメンタルズを重視する方ですが、一応一部のテクニカルは気にしています。

・MACD(ダイバージェンス)
・移動平均線。75日線、100日線、200日線。特に200日線。
・日足、週足のRSI

ダイバージェンスだけ少し聞き慣れないかもしれませんがGoogle検索すればいくらでも情報は出てきます。有名な手法なので是非調べてみてください。

ダイバージェンスを元にエントリポイントを決め、移動平均線 + 過去の値動きで価格停滞していたゾーンを見てサポート・レジスタンスラインを判断して利食い/損切り。
RSIは相場が明らかに加熱していると考えた時に気にしています。が、一方的なトレンドが発生しやすいBTCで短い足のオシレータは裏切られるだけなので見ません。気にするのは日足か週足のみ。日足で90超えてれば赤信号、トレンド逆張りも視野といった具合。

それ以外にも様々な指標はありますが、あまり多く分析してもエントリポイントを数多く見いだせすぎてしまってかえって良くないと思います。僕の考えではそんなに常にインできる相場があるわけでなく、複数銘柄横断して1日に数度入れればエントリしすぎなくらいかなと。材料がなく凪相場なら積極的にお休みしても構いません。


ファンダメンタルズについて

暗号通貨は比較的ファンダメンタルズに影響を受けやすいと思っています。トレンドを決定付けることも少なくありません。

といっても目先のニュースで一喜一憂していても仕方ありません。常に相場に張り付き情報を先取りできるならともかく、英語圏や中国語圏から出ることが多い暗号通貨のニュースに日本人はどうしても後手に回りがちです。僕自身もいくつかチャネルを作ってアンテナを張ってニュースを追ってはいますしキャッチアップもかなり速い方だと思いますが、相場では出遅れることの方が多いですね……。

僕は普段から定量的に見られるデータも重視しており、ここにおける”ファンダメンタルズ”はそのデータを指しています。具体的な例をかいつまんで以下にいくつか。

■マイニングの収益率

BTCは唯一マイニングによって供給されます。サプライサイドの収益率をチェックすることは大切です。価値の源泉たるハッシュレートも同時に確認しています。

■BTCのドミナンス

「アルトコインとの綱引きの様子」を見ることができます。例えば上の画像では、年始を堺にBTCのドミナンスが上昇しているのが見て取れると思います。
同時にアルトコインの時価総額は縮小傾向で、特に低位コイン、俗に”草コイン”と呼ばれるコイン達の時価総額が縮小しています。過去の例からこのドミナンスのトレンドは最低でも3ヶ月程度続く傾向が見て取れます。つまりもうしばらくの間はアルトコインには逆風である可能性が高い、と読み取れるわけです。

これはどちらかというとBTCのトレードよりはアルトコインのトレードに使うことが多く、このトレンドに沿うことでかなり確度の高いトレードができるようになります。現在ではアルトコインは下落トレンドに落ち込んでいることが見て取れるということは、エントリするならショートから入る方がワークする公算が高いということになりますね。

■BTCの送金手数料

手数料は高騰するときはイコールでトランザクションが詰まっているときです。色々な見方がありますが、僕は「宙に浮いているBTCがどれくらいあるか」という観点で見ることが多いです。つまり短期的な売り圧のストックがどれくらいあるから見ることができるわけです。

これは未確認取引数にも同じことが言えます。

■BTCのトランザクション数

「BTCがどれだけ実利用されているか」という観点で見ることが多いです。一時期はGoogleのクエリ数で世間の関心を見ていたりしましたが、最近はこちらで十分かなと。

■米10年国債(TNX)

BTC/USD建ての取引がそれなりの割合を占めているBTCにおいては大切な指標です。往々にして長期金利が高騰すると株式や不動産等の他のアセットクラスにも影響するので、結構気にしていることが多いです。

■ゴールド(XAU)

最近ではBTCと逆相関するという話が一部であったゴールド。一応見ていますが、逆相関と言えるほどの相関係数があるかは微妙です。
ただ、大口の投資家がアセットアロケーションをする際にBTCと綱引きしているであろうことは十分に想像できることなので結構気にしています。ゴールドが急落していてなおかつ長期金利が高騰していなければBTCを買ってもいいかな?など。


エントリが長くなりすぎたので一旦ここで区切ります。

テクニカルのところなどもう少し突っ込んだり、他人のエントリポイントを読んだり、板を読み話も書きたかったのですが、、、
その辺については多分他の方がもっと良い記事や講座を書いてくれてると思いし、まずはトレードに興味を持っていただくきっかけになっていれば幸いです。