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今朝の朝日新聞の「天声人語」に、第七版『三国(さんこく)』のことが書かれていた。 『三国』というのは『三省堂国語辞典』のことである。 以前に『辞書を編む』という本を紹介したが、この『三国』の編纂(へんさん)者の一人である飯間浩明という方が、『三国』の第七版をつくるにあたっての言葉集めや辞書づくりの苦労話をまとめたものである。 その『三国』第七版が1月の10日に発行されたのである。 「天声人語」は短めなので全文を紹介してみる。 (原文の「▼」印のところで改行してあります) <アルファベットのW(ダブリュー)の項を引く。新しい語釈がつけ加えられている。〔インターネットで〕(あざ)笑うことをあらわす文字、という説明だ。21世紀になって広まった使い方、との注記もある。メールなどで(笑)と書く代わりに、wと表記する、あれのことである。 三省堂国語辞典の第7版が出た。新しい言葉をどしどし取り込んでいくことで知られる「三国(さんこく)」は、今回も積極的だ。ネット関係では「キター!」も採った。「期待していたものが登場した。ほしかったものが手にはいった」ときに使われる。 リア充(じゅう)とは、「ネット上とは別に、実生活が充実している〈こと/人〉」。2009年ごろからの言葉としている。婚活なる語は08年に生まれたとわかる。スマホの用例として「歩き―は危ない」を挙げる。その反応の速さに、うならされる。 辞書は言葉を写す鏡。国語学者で三国の初代編集主幹である見坊豪紀(けんぼうひでとし)はそう宣言していた。言葉が変化するなら、それを素早く反映させる。俗語も俗語と明記した上で取り入れる。一つのあり方だろう。 とすれば、当然か。今回の改訂で原発に関連した言葉が次々と採られたと、先日の本誌東京本社版の夕刊で読んだ。三国は新語を入れるために、使われなくなった言葉は削除する。線量計や内部被曝(ひばく)といった言葉が消えていくのはいつの日か。 事故を起こした東京電力は高コスト体質がなお抜けていない。改革未(いま)だし。三国は今回、「発送電」の項を立てた。用例は「―分離」である。> 第七版の改訂作業が始まったのは、東日本大震災2か月後の2011年5月だそうである。 2年半をかけてでき上がったわけだが、約4千語を新たに収録し、収録項目数は8万2千項目になったという。小辞典としては多い方であろう。 項目数が多ければいいというわけではないが、第六版では総項目数が8万で、今回の新項目が4千だから、削除された項目が2千ということになる。 「現代日本語の姿を忠実に、また、全面的に反映した辞書」という第三版に見坊豪紀さんが記した序文の言葉を反映しているようだ。 また、第六版の発行が2008年だから、わずか6年で改訂版を出せるというのは項目の入れ替わりと併せて、小回りの利く小型辞典ならではということができるかもしれない。 語釈や注釈にも変化がいろいろあったということである。 さて、上の「天声人語」にも書かれている朝日新聞の記事(1月9日)だが、少し紹介してみようと思う。 タイトルは“辞典に原発新語 次々 ―― 三省堂「ことばの風景が一変」”というものだ。 ○ 震災関連で新たに見出しに採録された言葉 圧力容器/α線/オフサイトセンター/核種/核燃料サイクル/原子力発電/高速増殖炉/地震動/除塩/ストレステスト/線量計/内部被曝/MOX燃料 ○ 「社会常識語」に選ばれた震災関連語(今回の改訂で「社会常識語」として、現代のさまざまな情報を読み解く上で必要な約3200語を選んでいる) 大地震/活断層/群発/再生可能エネルギー/シーベルト/除染/震災/廃炉/被曝/ベクレル/放射線/放射能/マグニチュード/メルトダウン/免振/余震 ○ 語釈や注釈 【がれき】こわれた建物の残骸(語釈に追加) 【プルサーマル】日本などでは計画が遅れている(注釈に追加) 【核燃料サイクル】実用化していない部分が大きい(新規採録語の注釈) 【高速増殖炉】世界的に実用が難しくなっている(新規採録語の注釈) 【放射線】「がんなどの治療にも使われる」⇒「医療などに利用される一方、人体に悪い影響をあたえる」(注釈の変化) 【ベクレル】福島原発事故の翌年からの新基準では、一般食品1キログラムの放射性物質の上限は100ベクレル(注釈として付記) 一方で、用例として第六版にあった「アトミックエージ」(原子力時代)などは削除されたという。 これらは、震災や原発問題で編集方針が変わったわけではなく、言葉を映す「鏡」の役割に徹したら、いや応なくこうした言葉が映し出された、ということである。 『辞書を編む』の飯間浩明さんの、次のような言葉も載せられている。 ・「震災後、ことばの風景も一変した。それをありのままに反映した」 ・「こうしたことば(上の「社会常識語」に選ばれた震災関連語)があふれる日常は不幸というほかない。だが、それが今の日本語の姿だ」 ・「時代が変われば使われることばも変わる。今回取り上げたようなことばを誰も使わない時代が来れば、自信を持って見出しから削除したい」 この『三国』という国語辞典は小型で簡潔な語釈で使い勝手がいいし、内容も充実しているので身近に置いておいて日常的に使いたい辞書である。 よかったら手に入れてみてはいかかでしょうか(^^ゞ。 <今日のお薦め本> 『三省堂国語辞典 第七版』 見坊豪紀、市川 孝、飛田良文、山崎 誠、飯間浩明、塩田雄大 編、三省堂 刊、3045円、14.01.10. 第一刷発行 <後記>言っておきますが、バカ親父は三省堂の回し者ではありません(^^ゞ。 この第七版の実際の発売は先月の10日で、バカ親父は即購入しました。 それは、この辞書の語釈が簡潔でわかりやすいし、新語が豊富ということもありますが、『裏読み深読み 国語辞書』で紹介したとおり、“『三国』だけが、異字同訓の漢字について全面的に使い分けを示している”ということがあります。 中型辞典の『広辞苑』もよく利用しますが、異字同訓の漢字の使い分けはわかりません。 『広辞苑』のいいところは、簡単な百科事典としても使えることでしょうね。総項目数も24万あって、内容も『三国』などの小型辞典と比べれば詳しいです。 ただ現在の第六版が発行されたのが2008年で、くしくも『三国』の前の第六版の発行と同年ですが、『広辞苑』第七版が出るのはたぶん4、5年後でしょうね。 だから、新語とか新しい概念が加わった語や語釈の導入は遅れがちになります。 まあ今は、ネット上にいろんな辞書があって日々新しい言葉が載せられるから、新語を調べたいのならそれを使えばいいのだ! と言われればそれまでですが……(^^ゞ。 バカ親父のように紙の辞書を使いたいアナログ人間にとっては、普段使いの国語辞典としての『三国』は使いやすい辞書です(^^ゞ。 昨日(10日)の夕方は、低空に雲が少しありましたが月がきれいでした。 今日(11日)の夕方の散歩に出ると、打ち寄せる波のような薄い雲が浮かんでいました。 しだいに雲がなくなっていって、月がきれいに見えました。 今朝の午前3時ころですが、SORAのフンフン鳴く声で目が覚めました。トイレにでも行きたいのかなあと思いながら布団にいたら、カミさんが起きてケージのドアを開ける音がしたので、そのまま寝たふり(^^ゞ。 隣の部屋なので音だけ聞いていると、SORAは廊下へは出ていかずに、カミさんの布団の上で回りながら前足で布団を整えてから眠りの態勢に入ったようで、静かになりました。カミさんはトイレに行ってから、また寝たようです。 起きてからカミさんと話したのですが、どうも寒かったのではないかという結論に達しました(^^ゞ。 SORAは毛が短くて、下毛も少ないので、今朝の冷え込みに耐えられなかったようです。カミさんがSORAに「お前は犬か?!」と言ってました(*_*)。 SORAはどうも、南方系の犬の血が多く混ざっているようです(^^ゞ。 カミさんは明後日(月曜日)が成人式の着付けなので、明日から泊まり込みの仕事に入ります。 バカ親父はのんびりします(^^ゞ。 |
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ねこのひげは若者言葉が出てきても、今どきの言葉は乱れているとは思わないことにしとります。 |
ねこのひげ 2014/01/12 09:32 |
☆ ねこのひげ さん、言葉というのは日々生まれ、生き残るものもあれば消えていくものもあるでしょうね。若者の言葉も同じだと思います。 |
遊哉 2014/01/12 09:50 |
そういえば、最近まったく辞書をひいてないです。ついついネットで調べて済ませてしまって。ケータイのないころは、手紙を書くときは必ず辞書を傍らに置いて、しょっちゅうひいていたものなのに。 |
キーブー 2014/01/12 19:17 |
まぁ、犬だって寒いのは嫌ですよねぇ。そうですよねぇ、ぼくらの世代は辞書を引くことで語彙を増やしていったように思います。難しい漢字を書けるのも、変換の時に迷わず選択できるのもそれのおかげだなと思います。 |
ごろー 2014/01/12 21:06 |
☆ キーブーさん、そうですね、ネットや電子辞書で調べた方が便利かもしれません(^^ゞ。 |
遊哉 2014/01/12 21:15 |
☆ ごろーさん、柴犬などは冬になると、表面の毛の下に厚い冬毛ができますが、SORAはそれがあまりないんです(^^ゞ。犬でもいろいろあるようです。 |
遊哉 2014/01/12 21:22 |
規範主義でもない記述主義のくせに「的を得るは誤り」と書き、第7版で「的を得るは正しい」と訂正した、訳の分からないバカ辞書の三国を薦めるなんてマジキチ(マジでキチガイじみてるからやめろの略)だよ! |
三国shine 2015/03/30 09:49 |
☆ 三国shineさん、人それぞれに好みがあります。嫌なら使わなければよろしい。 |
遊哉 2015/03/30 12:48 |
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