2018年5月6日(日)@ さいたまスーパーアリーナ
新たな音楽フェスティヴァル「ビバラポップ!」開催決定!
私大森靖子、ピエール中野(凛として時雨)のふたりがプレゼンターとして、アイドルシーンを軸にした新たなフェスを開催いたします。
新たな音楽フェスティヴァル「ビバラポップ!」開催決定!
私大森靖子、ピエール中野(凛として時雨)のふたりがプレゼンターとして、アイドルシーンを軸にした新たなフェスを開催いたします。
【HP】
【第1弾出演アーティスト発表】
■プレゼンター
大森靖子 / ピエール中野(凛として時雨)
■第1弾出演アーティスト
大森靖子 / こぶしファクトリー / Negicco / BiSH / ラストアイドルファミリー2ndシングル表題曲ユニット
■MC
グランジ・遠山 / 吉田豪
■プレゼンター
大森靖子 / ピエール中野(凛として時雨)
■第1弾出演アーティスト
大森靖子 / こぶしファクトリー / Negicco / BiSH / ラストアイドルファミリー2ndシングル表題曲ユニット
■MC
グランジ・遠山 / 吉田豪
以下開催に向けての私のコメントです。
超歌手、大森靖子です。
「どうして女の子がロックをしてはいけないの?」という歌詞を描いたことがあります。そう歌われても、多くの人にはあまりピンとこないかもしれません。
音楽ランキングのロックというジャンルに女性ミュージシャンはたくさんいるし、ロックフェスにだってたくさん出演しています。
だけど、そのもれなく誰もがロックを体現しているとは、私には思えません。
憧れを引きずり落としたり、自分の身体で憧れを体現することで心が削れていく様すらステージで魅せること、クズである自分との打ち解け合いや、それすら自己表現に変えてコンプレックスを個性として輝かせることーーそれが私の思うロックです。
それって「アイドルです」と言えばアイドルになれる時代だからこそ、ほぼ全てのアイドルがやらなければ個性を主張できないし前へ進めないため、既に覚悟を持って果たしているものだと思います。
私は2014年夏、どのアイドルよりも早く、某大型ロックフェスと某大型アイドルフェス両方同年に出演しました。
そこで感じた肌感覚として、ロックフェスで出会った女性アーティストの方が随分いい子ちゃんが多いし、大人にプロデュースされることや自分の像を周囲に作られることに対して器用にやり過ごせているように見受けました。あくまでも個人の感想ですが、そう思えたんです。
もしロックがロックというカテゴリーの模倣になっているのなら、そのロックは私の興味のあるロックとは違います。勝手にどうぞって感じです。
私は小さい頃から歌うことが大好きで、90年代J-pop女性アーティストの曲をカラオケで歌うためにひたすら聴いて覚えていました。それが私の音楽ルーツです。
端的にいうと、90年代初頭はまだ、『「かわいい」自体が「かっこいい」よりも「かっこいい」』ということが、世間から認められていなかった時代です。
その中で「かわいい」を「かっこいい」音楽として魅せることができたTKプロデュース全盛期がおとずれます。サウンドやスタイリングを絶妙に弄ってかっこよく魅せつつも、女性ヴォーカルの素材のはちゃめちゃなかわいさを実はそのまま詰め込んで、女性ミュージシャンを羽ばたかせた天才が、小室哲哉さんです。
90年代中頃。アーティストとして活動しつつも若さと天真爛漫さでアイドル的人気を爆発させたSPEEDの活躍。
90年代末。今からちょうど20年前、モーニング娘。が誕生し、ロックミュージシャンつんく♂さんプロデュースによるユニットが続々ヒット曲を連発。ちょっとダサいを意識している歌詞や振り付け、つんく♂さん自身が抱く「かわいい」と「ロック」をそのまま女の子に伝えていくというプロデューススタイル。
「かわいい」こそが「かっこいい」ものなんだということを音楽シーンに根付かせたプロデューサーは、小室哲哉さん、つんく♂さん、の御二方だと思っています。
私の愛した90年代は、その闘いとともにあったと感じています(この流れを意に汲まない昨今の90年代リバイバルなんて大反対です!)。
2011年頃から私たちクソどもの掃き溜めのような楽屋、吐く場所であったステージのある汚ねえライブハウスにも、たくさんのアイドルが立つようになりました。
ロックをバンドとして実現するのではなくアイドルのプロデューサーやクリエイターとして表現していく男性が現れ、「こんなかっこいい音楽をアイドルもやっているんだ!」と人気を得るグループがたくさん生まれました。
2015年頃からは、大型ロックフェスにもたくさんのアイドルが出演するようになりました。なんならイベントをブッキングするにあたって、「アイドル寄りのイベントの出演は控えさせていただいております」というアイドルグループの方針も今や多々あります。グループ像を確立したい事情は汲みつつも、「感性90年代でとまってるのかなー、おっさんたち」と思います。
表層上ロックであることはそんなに偉いですか? もう「かわいい」がこんなに「かっこよく輝きまくっている時代」なのに。
今回、私がVIVA LA ROCKというロックフェスの存在の上で開催される「ビバラポップ!」のプレゼンターをさせていただく運びとなりましたため、今一度「ロックフェス」という枠の中でも90年代を殺さなければならないと思っています。それを果たしてくれる素敵な音楽家、アーティスト、グループ、アイドル、肩書きはそれぞれの信念に添っていれば全てかっこいいと思います、かっこいい人たちに丁寧にお声がけをし、その趣旨に賛同した素晴らしい方々がビバラポップ!に集まってくれることになりました。
「かわいい」が「かっこいい」より「かっこいい」ということ、「自分だけのかわいいの実現」がいかに「ロック」であるかという、私の思うロックの精神性を、そのへんのロックフェスよりロックな形で魅せられるフェスにしたいなと思っております。
美しい人生を。
大森靖子
「どうして女の子がロックをしてはいけないの?」という歌詞を描いたことがあります。そう歌われても、多くの人にはあまりピンとこないかもしれません。
音楽ランキングのロックというジャンルに女性ミュージシャンはたくさんいるし、ロックフェスにだってたくさん出演しています。
だけど、そのもれなく誰もがロックを体現しているとは、私には思えません。
憧れを引きずり落としたり、自分の身体で憧れを体現することで心が削れていく様すらステージで魅せること、クズである自分との打ち解け合いや、それすら自己表現に変えてコンプレックスを個性として輝かせることーーそれが私の思うロックです。
それって「アイドルです」と言えばアイドルになれる時代だからこそ、ほぼ全てのアイドルがやらなければ個性を主張できないし前へ進めないため、既に覚悟を持って果たしているものだと思います。
私は2014年夏、どのアイドルよりも早く、某大型ロックフェスと某大型アイドルフェス両方同年に出演しました。
そこで感じた肌感覚として、ロックフェスで出会った女性アーティストの方が随分いい子ちゃんが多いし、大人にプロデュースされることや自分の像を周囲に作られることに対して器用にやり過ごせているように見受けました。あくまでも個人の感想ですが、そう思えたんです。
もしロックがロックというカテゴリーの模倣になっているのなら、そのロックは私の興味のあるロックとは違います。勝手にどうぞって感じです。
私は小さい頃から歌うことが大好きで、90年代J-pop女性アーティストの曲をカラオケで歌うためにひたすら聴いて覚えていました。それが私の音楽ルーツです。
端的にいうと、90年代初頭はまだ、『「かわいい」自体が「かっこいい」よりも「かっこいい」』ということが、世間から認められていなかった時代です。
その中で「かわいい」を「かっこいい」音楽として魅せることができたTKプロデュース全盛期がおとずれます。サウンドやスタイリングを絶妙に弄ってかっこよく魅せつつも、女性ヴォーカルの素材のはちゃめちゃなかわいさを実はそのまま詰め込んで、女性ミュージシャンを羽ばたかせた天才が、小室哲哉さんです。
90年代中頃。アーティストとして活動しつつも若さと天真爛漫さでアイドル的人気を爆発させたSPEEDの活躍。
90年代末。今からちょうど20年前、モーニング娘。が誕生し、ロックミュージシャンつんく♂さんプロデュースによるユニットが続々ヒット曲を連発。ちょっとダサいを意識している歌詞や振り付け、つんく♂さん自身が抱く「かわいい」と「ロック」をそのまま女の子に伝えていくというプロデューススタイル。
「かわいい」こそが「かっこいい」ものなんだということを音楽シーンに根付かせたプロデューサーは、小室哲哉さん、つんく♂さん、の御二方だと思っています。
私の愛した90年代は、その闘いとともにあったと感じています(この流れを意に汲まない昨今の90年代リバイバルなんて大反対です!)。
2011年頃から私たちクソどもの掃き溜めのような楽屋、吐く場所であったステージのある汚ねえライブハウスにも、たくさんのアイドルが立つようになりました。
ロックをバンドとして実現するのではなくアイドルのプロデューサーやクリエイターとして表現していく男性が現れ、「こんなかっこいい音楽をアイドルもやっているんだ!」と人気を得るグループがたくさん生まれました。
2015年頃からは、大型ロックフェスにもたくさんのアイドルが出演するようになりました。なんならイベントをブッキングするにあたって、「アイドル寄りのイベントの出演は控えさせていただいております」というアイドルグループの方針も今や多々あります。グループ像を確立したい事情は汲みつつも、「感性90年代でとまってるのかなー、おっさんたち」と思います。
表層上ロックであることはそんなに偉いですか? もう「かわいい」がこんなに「かっこよく輝きまくっている時代」なのに。
今回、私がVIVA LA ROCKというロックフェスの存在の上で開催される「ビバラポップ!」のプレゼンターをさせていただく運びとなりましたため、今一度「ロックフェス」という枠の中でも90年代を殺さなければならないと思っています。それを果たしてくれる素敵な音楽家、アーティスト、グループ、アイドル、肩書きはそれぞれの信念に添っていれば全てかっこいいと思います、かっこいい人たちに丁寧にお声がけをし、その趣旨に賛同した素晴らしい方々がビバラポップ!に集まってくれることになりました。
「かわいい」が「かっこいい」より「かっこいい」ということ、「自分だけのかわいいの実現」がいかに「ロック」であるかという、私の思うロックの精神性を、そのへんのロックフェスよりロックな形で魅せられるフェスにしたいなと思っております。
美しい人生を。
大森靖子