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大阪空港近くの廃墟がホテルに? 温泉掘り当ててスパまで

更新:03/06 19:16

 伊丹空港のすぐ北側にある約7400坪の土地に、今は誰も住んでいない廃墟と化した場所があります。この場所は去年10月まで国が所有していたのですが、これらをホテルにして、さらに温泉を掘り当てるという計画が進んでいるといいます。

 ツタまみれの壁に、窓にはベニヤ板が張られています。かつて空港で働く職員が暮らした宿舎です。宿舎は今から約50年前に建てられました。7400坪の土地に7棟あり、約160世帯が住めるものでした。ところが2009年に民主党政権の「事業仕分け」の対象となり、2012年に閉鎖されました。

 「地元の人も当然入れるし、ホテルの人も使える。そういうふうな計画を立てている」

 この土地に目をつけたのがビッグ総合開発の金沢孝晃会長(74)。電気や水道などライフラインを再整備する必要があるため、国が示した土地の最低入札価格は4億6000万円でしたが、2.5倍の11億6500万円で落札しました。

 「どうしてもこれは自分の手で落としたいと。これは少し上乗せしたくらいでは落とせないだろうと」(ビッグ総合開発 金沢孝晃会長)

 ビッグ総合開発は、石川県で経営破たんしたホテルを買収したり、ラブホテルをビジネスホテルに改装したりするなど、独自のホテル経営を進めてきました。新たに手に入れた空港職員の宿舎は建物をそのまま生かしてホテルに改装し、敷地内には日本庭園をつくるといいます。

 では、ホテルになるという宿舎の中はどうなっているのでしょうか。独身者向けの宿舎は和室と洋室がセットで、1部屋約13平方メートル。ドアには職員が貼ったとみられる航空会社のシールも残ったままです。

 「外国人旅行客の方は、和室がおもしろいからいいという方も。そういう人のために和室もあってもいいんじゃないかと」(金沢孝晃会長)

 また家族向けの宿舎は1部屋60〜70平方メートル。スイートルームになるといいます。そして、敷地内には目玉となる施設も計画中です。

 「スパですね。その建物の中心がここになります。延べ坪で1800坪」(金沢孝晃会長)

 なんと、地下1300メートルまで掘って温泉を見つけ、スパを建てるというのです。

 「ここは(飛行機が)離陸するところがよく見えますが、それは十分に頭の中に計算されていますので、そういう露天風呂ができます」(金沢孝晃会長)

 空港の真横という立地ながら、6年間誰も活用してこなかった場所。来年5月ごろのオープンを目指しているということです。

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