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【政治】

下宿生ら3462人 投票認められず 昨年衆院選 実家に住民票 選挙人名簿抹消

 昨年十月の衆院選で、住民票を実家に残して遠方の大学で学ぶ学生らのうち、実家でも下宿先でも投票を認められなかった人が全国で三千四百六十二人いたことが分かった。総務省が全市区町村を対象に調査して判明した。関係者が五日、明らかにした。

 実家に住民票を残したままの学生について、実家のある自治体が「居住実態がない」と判断し、選挙人名簿から抹消したのが要因。総務省は全国の自治体に対し、名簿から抹消した場合は速やかに本人に伝え、転居届の提出を促す通知を出す方針だ。

 三千四百六十二人の内訳は、下宿住まいの学生や、定職に就かずアルバイトなどで暮らすフリーターが多くを占めているとみられる。選挙で投票するには、自治体の選挙人名簿に登録される必要がある。公選法は、居住実態のある市区町村の住民基本台帳に三カ月以上記載されることが登録の前提だと規定する。

 総務省調査によると、自治体によって対応は割れていた。全国千七百四十一市区町村の大半は、居住実態の確認作業が膨大になるとして住民票があればそのまま選挙人名簿に登録。実態を調べたのは四十市町村。実態がないとして名簿から抹消したのは、このうちの三十市町村だった。

 

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