イノシシ捕獲計画 見直しへ
福島県は、原発事故のあと急増したイノシシについて、農林業などの被害が減らないことから、5年間かけて駆除する計画をことし中に見直して、重点的に対策する地域を設けることなどを盛り込んだ、新たな計画を策定することを決めました。
福島県は、原発事故のあと急増したイノシシについて、農林業や生活環境に被害を及ぼしているとして、平成27年度からの5年間で駆除する捕獲計画を策定し、被害が落ち着く「安定生息数」とされる5200頭程度まで減らすことを目標としています。
しかし、これまでにおよそ6万頭を駆除したにもかかわらず、昨年度の農業被害額は事故前の2倍近くに当たる9000万円に達していることから、県では計画をことし中に見直すことを決めました。
新たな計画では、避難指示が出されて住民が避難し、特にイノシシが多く生息しているとみられる地域などを重点的に対策する地域に設定し、地区ごとの捕獲目標数も定める方針です。
県自然保護課では、「地域の実態を分析した上で効果的な方法を検討し、被害を少しでも減らしたい」としています。