シリア政府軍、東グータの一部地区を制圧 救援物資搬入できず

2018.03.05 Mon posted at 10:55 JST

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(CNN) シリア国営シリア・アラブ通信(SANA)は4日、反体制派が支配する首都ダマスカス郊外の東グータで、政府軍が複数地区を制圧したと伝えた。2週間に及ぶ東グータの攻防は重大な転機を迎えている。

政府軍は、包囲を続けていた東グータのうち、東部の複数地区を制圧した。これらの地区は、元国際テロ組織アルカイダ系の過激派組織「ヌスラ戦線」に支配されていたとしている。

SANAによると、反体制派はダマスカス周辺に300発以上の砲弾やロケット弾を撃ち込み、多数の市民が死傷した。

シリア政権が東グータの地区制圧を発表したのは、2月18日に攻撃を開始して以来、初めて。

東グータにいる民間人が4日にCNNに語ったところでは、東グータに対する大規模な爆撃を受け、住民数千人が自宅から避難して、戦闘が激化していない西部へ向かっているという。

同地を拠点とする医師のハムザ・ハッサン氏は「現地は壊滅的な状況だ」「3万人が避難している」と伝え、「政権軍はこれらの地区を狂ったように爆撃して、街や村を完全に破壊してしまった」と付け加えた。

これとは別に、反体制派の一派は3日の声明で、東グータ東部の2地区からの撤退を発表した。政権軍が「焦土作戦」を行ったとして非難している。

東グータの住民は約40万人。1週間前には国連安全保障理事会が1カ月の停戦を呼びかける決議を採択した。しかしその後も戦闘は続き、シリア政府と東グータで抵抗を続ける反体制派は互いの停戦違反を非難していた。

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