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テクノロジー

アフリカの砂漠にごみをまいて農地をつくる日本人 13

ストーリー by hylom
サイバーパンクっぽい 部門より
masakun曰く、

西アフリカにある最貧国ニジェールで都市から出るゴミを集めて砂漠にまいて農地をつくる日本人がいるという。その人物は京都大大学院アジア・アフリカ地域研究研究科の大山修一准教授で、彼は2000年から首都近郊の村でフィールドワークを続けている(朝日新聞)。

大山准教授の研究については国際協力機構ニジェール支所便り2017年10月号の記事が詳しいが、首都ニアメから出る生活ごみを砂漠に建設したサイトに運び込んでまくことにより、ゴミに含まれる有機物がシロアリのエサとなる。またゴミが雨水を含むことにより、地中にシロアリのコロニーが作られ、そのトンネルを通じて地中に雨水が浸透するようになる。強風で起きる砂嵐で地表面の砂が飛ばされることで砂漠化が進行するが、ゴミをまくことで飛砂を受け止め砂が堆積する効果もあるという。

なにより重要なのは都市ゴミの中に含まれている、都市生活者が利用した作物や有用植物の種子。あるサイトでは1年目の雨期に作物のトウジンビエ、2年目の雨期にはマメ科の植物が生育したが、雨期になるまでどんな植物が芽を出すのか分からないのがこの緑化方法の面白いところだ。なお草本は毎年すべて刈り取られるが、樹木はそのまま残されるので、5年くらいで人間の食用や家畜の飼料となる叢林ができあがるという。

ニジェールでは雨期に作物の食害により農耕民と放牧民の武力衝突が頻発するが、サイトをフェンスで仕切りその中で家畜を育てるようにすることで、衝突を回避するのと、家畜の反芻や排せつによってアカシア属やタマリンド属の樹木の発芽が促進されるメリットがあるという。しかし住民の理解を得られず失敗する苦労も多いようだ(ニジェール支所便り2017年12月号「~ニジェールでゴミを集める日本人―都市ゴミから生育する植物たちその3」)。

関連リンク

  • by Anonymous Coward on 2018年03月04日 18時52分 (#3371069)

    生ごみは撒いても問題なさそうなことは理解できますが、樹脂類とか、金属やガラスなども気になります。取り除いているんですかねぇ。
    記事中で金属元素の名前もでてくるから、多少は混じってるんでしょうかね。写真を見た感じでもその辺がわからないです。
    砂漠化防止などうまく行っているみたいですから、今後にも期待です。

    ここに返信
    • by masakun (31656) on 2018年03月04日 20時51分 (#3371115) ホームページ 日記

      「サンダル、鉄鍋まで」と書いてある朝日新聞デジタルの記事はミスリードを呼びそうなのであまりリンクを張りたくなかったんだけど、このプロジェクトで費やされるゴミは基本的に「有機ゴミ」の話です。

      ニジェール支所便り2017年11月号「ニジェールにおける活動紹介~ニジェールでゴミを集める日本人―都市ゴミから生育する植物たち その2~」 [jica.go.jp]より

      首都ニアメの住民が出すゴミには残飯や台所ゴミが含まれるほかに、家畜の糞や食べ残し、敷地に生えている剪定枝などが多く含まれています。これらはすべて生物に由来する有機物なのですが、この有機物を餌とするシロアリの生物活動により、有機物が起爆剤となって植物生産力のある土壌へと変化するのです。

      同2016年7月号「ニジェールにおける活動紹介~ニジェールでゴミを集める日本人―どうしてニアメでゴミ回収?~」 [jica.go.jp]

      ゴミには有害物質が含まれると心配する人も多いでしょう。しかし、人間の生活からでてきた直後のゴミを使えば、重金属が含まれる心配がないことが分かっています。人間の日常生活で消費するものには、そもそも、毒物や危険物質を多く含んでいるわけではないのです。
      (略)
      都市のごみには、大量のビニールやプラスチック袋が含まれています。(中略)ゴミに含まれるビニールやプラスチックの存在がシロアリの生存や生物活動に役立ち、緑化にもプラスの効果をもたらすのですが、大量に含まれていると、処分はやっかいになります。ビニールやプラスチックの分別は十分にできないことがあり、緑化サイトへゴミが運ばれたのち、わたしたちは最終的に熊手を使ってビニールやプラスチックをかき集め、ていねいに土をかけています。

      2016年7月号には道路が整備されていないため首都のあちこちに山のように放置されているゴミの山の写真がありますが、このごく一部を利用して緑化プロジェクトを進めているところです(2015年から三井物産が助成している西アフリカ・サヘル地域における都市の有機性廃棄物と家畜を利用した緑化活動 [mitsui.com])。

      # 朝日新聞デジタルの記事は無料登録したところでロクに書いてないので、タレこみで参照したJICA「ニジェール支所便り」 [jica.go.jp]のほうをご覧いただくのが無難。

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      • 2017年12月号の記事が興味深いですね。
        https://www.jica.go.jp/niger/office/others/newsletter/ku57pq000020tcwd... [jica.go.jp]

        > 都市のゴミを入れれば、自動的に緑化が進むというわけではなく、家畜糞をフェンスのなかに落とし、養分を添
        > 加する必要があるのです

        緑が増え、それで育つ家畜が増え... と上手にサイクルに乗せれば、
        どこかで爆発的に砂漠の面積が減る時がやってきてほしいなぁと。

        • ああそれは最後の文章ですが、その前にニジェールでサイトをなぜフェンスで張り巡らせるか必要があるかを延々説明しているのが分かりませんか。

          ・フェンスがなく村人が自由にアクセスできるようにすると、ゴミをまいて作った緑地が数年で元の荒れ地に戻ってしまうため。
          ・さらに雨期から雨期の終わりにかけて、数少ない放牧地をめぐって農耕民(ハウサ)と牧畜民(フルベ)が武力激突。しかも1970-1980年代の大干ばつで牧畜民の家畜は死んだため相続できず、現在預かる家畜は大半が農耕民のもの。
          ・砂漠の草を食べさせられなくなると、牧畜民は農地のある南部に移動し夜間放牧をはじめるが、しばしば家畜を見失い、気が付くと収穫の終わっていないトウジンビエ(ニジェールの主食)の畑にいたりする。そこで農耕民と武器で応戦する羽目に。8月から11月にかけて毎日緑地をめぐる殺人事件が絶えない。
          ・さらにフェンスの中に放牧させると、「なぜ俺たちが手伝ったのに、フルベだけが得をするのだ」と農耕民が詰め寄る世界
          ・しかもサイトを管理する牧夫の大半は10代の子ども。家畜糞の意義が理解できないと、サイトの草を食べつくしても2週間は家畜を出せないでねという約束を守らないことがあるため、そうすると次の雨期には家畜のエサにすらならず燃やすしか使い道のないガルマニという植物でサイトが占領されてしまう

          放牧地をめぐるバトルが絶えない国で、灌漑設備があるわけでもないたった7ヘクタールの実証実験はどこでとん挫するか分からないというのに、表面しか見ないで「上手にサイクルに乗せれば」とかいう楽観論はまだ早すぎるわ。┐(´д`)┌

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          • 牧草地を必要としているのは確かで、
            いままでは奪い合うことでしか得る方法が無かったわけで。

            育てることが商売になると気づけば、あとは
            自分たちでやらないかな?

            まあ、楽観的でしょうが、そういう希望も必要かと。

            • by Anonymous Coward
              >育てることが商売になると気づけば、あとは
              >自分たちでやらないかな?
              それに気づけるような人は15万年前にアフリカを出てしまいました
              あと15万年あってもアフリカが変わることはないでしょう
          • by Anonymous Coward

            >・フェンスがなく村人が自由にアクセスできるようにすると、ゴミをまいて作った緑地が数年で元の荒れ地に戻ってしまうため。

            村人が食べちゃうの?

            • by Anonymous Coward

              > 家畜糞の意義が理解できないと、サイトの草を食べつくしても2週間は家畜を出せないでねという約束を守らないことがあるため、

              って書いてあるが

          • by Anonymous Coward

            うーん、AK47のほうが遥かに迅速に問題を解決しそう...

      • >「サンダル、鉄鍋まで」と書いてある朝日新聞デジタルの記事はミスリードを呼びそう

        うーん、これ大山先生が首都から運び入れているゴミの話じゃなくて、ニジェールの農耕民が昔から肥しとして使っている家庭ごみ taki のことじゃないかと思った。

        大山 修一・近藤 史著サヘルの乾燥地農耕における家庭ゴミの投入とシロアリの分解活動 [kyoto-u.ac.jp]

        農耕民は、トウジンビエ栽培にはtakiが必要であることを強調する。本稿ではtakiを「肥やし」と訳すが、takiには脱穀や調理で出てくる作物の非食部分やわら、残飯だけではなく家畜の糞や食べ残し、そして着古された衣類や布、買い物に使ったビニール袋、使い古されたゴム製のサンダル、鉄製の皿や鍋、使用済みの乾電池といった自然には分解の難しいものも含まれている。

        もちろん首都からダンプで運び入れているゴミもきちんと分別されているわけではないから、こういう金属や電池が含まれている可能性はあるけど。

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    • > 樹脂類とか、金属やガラスなども気になります

      砂漠は昼夜の温度変化が大きいと聴くので、樹脂類や金属などのゴミが地表を保護する効果があるのかも。

      例えば、農ポリのような樹脂マルチングにより、地温変化を防いだり保水力をあげる効果があるとか、
      あるいは樹脂や金属製のコンポストのような感じで微生物発酵を促進し地力をあげてる可能性もありそう。

  • by Anonymous Coward on 2018年03月05日 15時20分 (#3371431)

    フンコロガシが活躍するぞ

    ここに返信
  • ……って砂漠に適応した生物たちが言ってました。

    #まあほっといたら拡大してるもんの一部を別タイプの土地にしようとしてるだけだから、相対的な意味で文句は少ないよね。「砂漠消滅の危機」とかじゃないから。

    ここに返信
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ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ

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