NHKカーネーションの”岸和田”世界。太秦ロケ編
連続テレビ小説カーネーションでは、大正時代からの岸和田が描かれています。
戦前戦後と印象的に登場する岸和田の商店街・・・
なかでも青空がまぶしい、主人公小原糸子ちゃんが駆け抜けて走るシーン
あの引いた画面は、東映太秦映画村で撮影されたものと考えられます。
私が立ち会ったのは五軒屋町だんじり曳行ロケの日、5月22日。
この日は太秦映画村にだんじり登場!ということで大いに盛り上がったわけですが、
NHKロケ隊はこの日前後に、何日間もオープンセットで撮影をされていました。
そんな時空を越えたシーンが、今お茶の間で流れています(すごいね)。
連続テレビ小説カーネーションの岸和田世界。
クレーンで撮影したと思われる、青空シーンに注目です。!
5月22日のだんじりロケの折に見つけた、カーネーションの岸和田世界を
ちょっとだけご紹介します。
疾走する五軒屋町のだんじり。
おやまあ、路地から見たとき「ごんばこ」めっけ。
コンクリ製ではなく、その前の木製ごんばこですね。
本編朝ドラでも何度か目撃できました。かいらし。
商店街にはこんなお店も「蛸酒造」。
蛸地蔵商店街会長の奥亀さんが
今にも出てきそうな感じ。
「清酒岸乃華」とか「神福」とか、
ありそでなさそで。
そこに細かく「蛸酒造」の広告看板。
木製電柱?
東映太秦映画村には普通ないですね。
カーネーションのために作ったんですよ。
すごいですよ、NHK!
丸型ポスト、これも
江戸時代末期のロケが多い
太秦映画村ではあってはならない存在。
カーネーションのために作成?
だんじり通りますんで、どけます。
軽い軽い作り物でした。
タバコ屋さん。
映りませんて、ここまで!
と、言いたくなるようなディティールです。
昔のタバコ置いてます。
制作美術さんとしては、
タイルの目地あたりが本領発揮。
お客さんが見るPOP、お品書き。
「木の葉丼」って関西オンリーね。
「がっちょ」。
とってつけたようやけど
嬉しいですね。
極めつけはこれ。だんじり見物のシーンで準備されていた「かんとだき」。
大阪放送局でのエキストラ登場のときにも触れましたが、
こういった細かな食べ物も忠実に再現します。
そら、そんな臨場感がテレビから感じ取れます、カーネーション。
「カーネーション・調度品」としてけろ子さんも紹介してくれましたが、
じっくり、NHKの制作美術チェックしてみてください。
連続テレビ小説カーネーション、岸和田人としては
2倍3倍楽しむことができるのです。つづく・・・
●関連リンク
・「カーネーション太秦ロケ1、五軒屋町だんじり出発!」
・「カーネーション太秦ロケ2、大正時代に五軒屋町スリップ!」
・「NHKカーネーション太秦ロケ3、五軒屋町だんじり疾走!」
・「NHKカーネーション太秦ロケ4、曳く・待つ、曳く・待つ・・・」
山岡です。
カーネーションを見ていて私が感心しているのは、
岸和田煉瓦の再現レベルですね。
今の紳士服屋のシーンで煉瓦壁がさりげなく出てきます。
私、一応、煉瓦のプロとして観察しても、その側面(長手といいます)の仕上げ具合は本物そっくりです。
発色も、岸和田煉瓦のホフマン窯で焼成した発色で、焼きムラ、井桁重ねの痕跡再現、すばらしいレベルですね。
ここまで再現されているとは思いませんでした。
おそらく、長さも22.5cm~23.0cmの中に納めており、何ら違和感がありません。
煉瓦壁が出てくるたびにイジワルな目で見ますが、お手上げですね。
岸和田煉瓦にマニアックこだわってくださる点、感謝です。あとは窯の広場でのシーンをリクエスト!(笑)