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健康づくり

熟睡の基本姿勢は「大の字」 睡眠時無呼吸なら横向き 健康は姿勢で変わる(3)

日経おとなのOFF

2018/3/4

 睡眠の質を上げるには、寝具選びも重要だ。腰が沈み過ぎるベッドや、高過ぎたり横幅が短過ぎたりする枕だと、寝返りのたびに交感神経が刺激され、中途覚醒しやすくなる。

■睡眠の質を上げる環境づくり~ベッドと枕をどう選ぶ?

 体への圧迫が小さいこと、神経の緊張がないことは、良い眠りのために必要な条件。体のどこかに圧力を集中させず、ゆったりと休むためには、寝具選びも重要だ。

(1)寝返りしやすいのは硬めのベッド

寝返りは多い人だと、一晩に数十回打つ。硬めのベッドのほうが腰部分が沈み込まず、寝返りが打ちやすいため、神経も刺激されない。

スムーズな寝返りなら安定した睡眠が続くが、寝返りを打ちにくいと交感神経が刺激されて眠りが妨げられ、自分の寝返りで目覚めてしまう。

(2)肩の部分が沈むと圧迫が少ない

硬いベッドは、横向きになったとき肩が圧迫される。面では硬く支え、点では沈む構造の寝具であれば、肩への圧迫が小さい。

(3)狭いベッドに2人は覚醒しやすい

狭いベッドで一緒に寝ると、相手の寝返りやトイレに起きたときの振動が伝わりやすく、深い眠りを得にくい。

(4)同じベッドでもマットレスを分ける

マットレスだけは別々にして寝るなどの方法で、振動の影響は軽減できる。

(5)枕の横幅は頭3個分の幅を

枕は高過ぎると気道が圧迫される。首の部分のアーチを埋める程度の低めのほうが呼吸をしやすく、横幅が十分ある広い枕のほうが、寝返りを打ちやすい。

(ライター 中城邦子、イラスト 内山弘隆)

◆健康は姿勢で変わる

第1回 「×」の人は気を付けて 日常動作の正しい姿勢図鑑

第2回 階段の上り下りや座り動作 こんな姿勢は体に悪い

白濱龍太郎さん
 睡眠専門医。東京医科歯科大学呼吸器内科・快眠センターなどを経て、睡眠・呼吸の専門クリニック、RESM新横浜院長。医学博士・日本睡眠学会認定医。著書に『誰でも簡単にぐっすり眠れるようになる方法』(アスコム)など。

[日経おとなのOFF 2018年2月号記事を再構成]

 
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