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ゲーム機市場、「モンハン特需」で「PS4」が品薄状態に。対する「ニンテンドースイッチ」はついに定価割れ

「モンハンワールド」を境に、状況が逆転した「PS4」と「ニンテンドースイッチ」

ソニー「PS4(CUH-2100AB)」

ソニー「PS4(CUH-2100AB)」

先々週の当コーナーでお伝えしたように、2018年1月26日に発売された、カプコンのPS4用ゲーム「モンスターハンター:ワールド」(以下、モンハンワールド)が、PS4タイトル史上最高の人気を博している。最近のパッケージ版のゲームタイトルとしては珍しく、一時期店頭でも品薄になるほどの人気を博した「モンハンワールド」だが、この大ヒットの影響で、「PS4」自体の売れ行きも好調に推移しているようだ。

・図1:「PS4(Pro含む)」と「ニンテンドースイッチ」とのアクセス数推移(過去3か月)

・図1:「PS4(Pro含む)」と「ニンテンドースイッチ」とのアクセス数推移(過去3か月)

図1は、「価格.comトレンドサーチ」で見た「PS4(Pro含む)」と「ニンテンドー スイッチ」とのアクセス数推移比較である。実際には、ソニー製ゲーム機の全体と、任天堂製ゲーム機全体の比較になるが、ソニー「PS4/Pro」と任天堂「ニンテンドースイッチ」以外の割合はかなり少ないので、ほぼイコールと考えていい。これを見ると、昨年は爆発的な人気を誇っていた「ニンテンドースイッチ」の注目度は、2017年のクリスマスくらいを境に下がってきており、そのまま減少の一途をたどっている。これに対してソニー「PS4/Pro」の人気は、1月26日の「モンハンワールド」発売とともに高まっており、現在は若干戻してはいるが、「ニンテンドースイッチ」の注目度をやや上回るレベルで推移している。

図2:「PS4(CUH-2100AB)」「PS4 Pro(CUH-7100BB)」「ニンテンドースイッチ」のアクセス推移(過去3か月)

図1を、主要各ゲーム機別に見たのが図2だ。なお、「PS4 Pro(CUH-7100BB)」に関してはデータ不備で2月以前のデータがうまく表示されていないが、基本的には横ばいで推移しているとご理解いただきたい。これを見ると、「PS4」「PS4 Pro」ともほぼ横ばいで遷移しているのに対して、「ニンテンドースイッチ」の注目度の下落度が目立つ。もっとも「ニンテンドースイッチ」は、これまでのフィーバーぶりがすごすぎただけで、店頭在庫が出回るようになってきた今の注目度が、本来の人気水準と言ったほうがよいだろう。

図3:「PS4(CUH-2100AB)」「PS4 Pro(CUH-7100BB)」「ニンテンドースイッチ」の売れ筋ランキング推移(過去3か月)

図3は上記3製品の売れ筋ランキング推移を示したものだが、これまで1年近くダントツで首位の座をキープしてきた「ニンテンドースイッチ」に代わり、2月15日に「PS4(CUH-2100AB)」が首位についた。また、「PS4 Pro(CUH-7100BB)」に関しても、2月16日にこれに次ぐ2位にランクアップしており、「ニンテンドースイッチ」は現状3位にまで順位を下げた形だ。「PS4/Pro」と「ニンテンドースイッチ」とで明確に首位が入れ替わっており、トレンドの大きな変化を感じさせる。

「PS4」は「モンハン特需」で品切れ続出。供給が上回った「ニンテンドースイッチ」ついに定価割れ

任天堂「ニンテンドースイッチ」

任天堂「ニンテンドースイッチ」

図4:「PS4(CUH-2100AB)」「PS4 Pro(CUH-7100BB)」「ニンテンドースイッチ」の取り扱い店舗数推移(過去3か月)

さらに、図4の取り扱い店舗数の推移を見ると、面白いことがわかる。「ニンテンドースイッチ」の取り扱い店舗数は2月以降上昇傾向にあるのに対し、「PS4(CUH-2100AB)」「PS4 Pro(CUH-7100BB)」とも、取り扱い店舗数は下降気味だ。つまり、「ニンテンドースイッチ」は現状、店舗在庫が余りつつあるのに対して、「PS4/Pro」の店頭在庫は薄くなりつつある。実際、価格.comの取り扱い店舗のステータスを見ても、「PS4(CUH-2100AB)」は取り扱いのある19店舗中4店舗が品切れ中。「PS4 Pro(CUH-7100BB)」も12店舗中3店舗が品切れ中で、入荷まで数か月、あるいは入荷未定としている店舗もあるほどだ。これは言うまでもなく、1月26日に発売された「モンハンワールド」の影響であり、現在、「PS4」界隈では一種の「モンハン特需」が起こっているようだ。

図5:「ニンテンドースイッチ」の最安価格推移(過去3か月)

図5:「ニンテンドースイッチ」の最安価格推移(過去3か月)

このように、「モンハン特需」で好調な「PS4」に対し、これまで品薄状態で過熱気味だった「ニンテンドースイッチ」のフィーバーぶりはすっかり収まってしまった様子だ。昨年3月の発売以来、需要に対して供給量が圧倒的に少なく、入手困難のため、プレミア価格での販売が続いてきた「ニンテンドースイッチ」であるが、図5を見るとわかるように、価格.comにおける最安価格も下落の一途をたどっており、1月5日には、メーカー小売り希望価格の「税込み32,378円」を割り込んだ。2月18日には一時的ではあるが、31,000円という底値を記録し、3%強の定価割れとなった。今後しばらくは、大きめのタイトル発売も予定されておらず、「ニンテンドースイッチ」の新規購入に関しては、ややブレーキがかかったような状態と言える。

鎌田 剛(編集部)

鎌田 剛(編集部)

価格.comの編集統括を務める総編集長。パソコン、家電、業界動向など、全般に詳しい。人呼んで「価格.comのご意見番」。自称「イタリア人」。

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