株主優待でこんなものをゲットした、という話を聞くたびに「そんなにオトクなら自分もやってみたい」とお思いではないですか?
株主優待だけで生活をする有名人も登場していることを考えると、やはり「そんなにオトクなのか」と感じる方が多いのも当然でしょう。
そこで、株の優待に関する疑問や思いを挙げてみると・・・
- 実際のところ、株主優待はそんなにオトクなの?
- 本当に株主優待で生活なんてできるの?
- 株主優待はどうってもらうの?
- 同じ優待を狙うならもっとオトクにできる方法ってある?
- オススメの優待を教えて欲しい
- 自分が欲しくなるような優待を探す方法は?
- 優待でオイシイ思いをしている人のマネをしてみたい
多くの方の疑問や思いは、これに近いものではないでしょうか。
そこで、月間20万人の方々が訪問するメディア「不動産投資の教科書」では株主優待に関するあらゆる疑問にお答えするための情報をまとめました。もちろん「自分もやってみたい」と思われる方のために、今すぐ株主優待を狙う方法も網羅していきます。
さらに、
- 不動産投資の教科書が厳選したオススメの優待
- 自分に合った優待
- 自分に役立つ優待の探し方
も解説してきますので、是非最後までお読み下さい。
目次 [非表示]
1、こんなものまでもらえる!オトクな株の優待
まずは、株の優待でどのようなものがもらえるか説明していきます。
(1)株主優待と言えば、この人
株主優待と言えば、ある有名人の名前を思い浮かべる方も多いと思います。その有名人とは、桐谷広人さんです。株主優待名人の異名を持つ桐谷さんは株式投資家として、特に優待に的を絞った銘柄選びや投資スタンスを取っていることで有名です。
身の回りにある家具や自転車、お取り寄せグルメなどの食べ物に至るまで、生活のあらゆる部分を株主優待で賄うという、とてもユニークな人です。こうしたモノだけでなく、フィットネスクラブの利用券やレストランの食事券、レジャーの利用券などをフル活用して生活をエンジョイしている様子はテレビでもたびたび紹介されています。
こうした桐谷さんの生活ぶりから分かることは、株主優待が生活の大部分を賄えるほど魅力的なものだということです。
(2)これ、全部株の優待です
実際にどんな株主優待があるのか、その世界を少し覗いてみましょう。よくあるのは商品券や買い物券など、優待をもらった人に使い道を委ねるようなタイプの優待です。換金性が高いので常に高い人気を誇ります。
その他に、ちょっとユニークな優待もご紹介しましょう。
- 宝くじ10枚(マサルグループ)
- 横浜DeNAベイスターズの公式戦観戦チケット(DeNA)
- ハウスクリーニングサービス(LIIXLグループ)
- 1.8リットルの焼酎(ジェイグループHD)
- 限定描き下ろしキャラクターQUOカード(東映アニメーション)
- 非公開で届くまでのお楽しみ(ユニバーサルエンターテイメント)
- 所属タレントによる株主限定イベント招待(アミューズ)
他にもまだまだユニークな優待はたくさんあります。
こうしたユニークな優待を出している企業の多くは、自社の事業に関連のあるものを通じて独自性を出すように工夫しているように見えます。最後のアミューズが設けている優待制度は、所属タレントにサザンオールスターズや福山雅治などがいることからお宝イベントになることからファン垂涎の優待として話題になります。
(3)株の優待は誰でも受けられる
ここまでご紹介した株主優待をご覧になって、「自分も欲しい」と思われた方も多いことでしょう。そんな株主優待は誰でも受けることができて、受けるために特別なものは必要ありません。優待を出している企業の株を持っておくだけで優待を受けることができます。
その方法については、「3、株主優待をもらう方法」で詳しく解説します。
2、株の優待について基本をおさらい
次は株の優待とはどのようなものかについて説明していきます。
(1)株主優待とは?
企業は株を発行し、それを投資家が買うというのが株式会社の仕組みです。株を買った人は株主であり、その企業への出資者です。企業は自社の株主(=つまり出資者)に対して出資に対する利益還元を行っており、それを現金で還元するのが配当です。その配当に加えて、個人投資家にも株を保有してもらいたいという狙いや自社製品・サービスのアピールなどを目的として提供されているのが優待です。
そのため、株主優待には個人投資家が喜ぶようなものが多くラインアップされており、人気を集めています。
(2)豪華な優待がたくさんある理由
株主優待は、その豪華さが目を引くことがあります。食品メーカーであれば3,000円前後の製品詰め合わせが出ているのは珍しくありませんし、オリエンタルランド株にはディズニーランドの入場券、ワタミ株には店舗で使える飲食券などの優待が設けられています。
こうした豪華な優待に共通しているのは、自社の製品やサービスが優待になっていることです。こうした「自社モノ」の優待であれば原価分のコストで済むため、額面が販売価格だと豪華に見えるというカラクリがあります。もちろん同じものを買うと株主は販売価格分のお金が必要になるため、オトク感に変わりはありません。
また、自社モノの優待を通じて製品やサービスをアピールしたり、その内容によってはSNSなどで話題になることもあるでしょうから、豪華な優待には企業の戦略がしっかりとあるのです。
(3)優待利回りってなに?
株主優待はモノやサービスという形で提供されていますが、そこには金銭的な価値が必ずあります。その価値を現在の株価で割ると、「株価あたりの優待比率」を算出することができます。これが、優待利回りです。
優待利回りが高いということは、それだけ株価あたりのオトク感が大きいことになります。自分に合った株主優待を探す際にも重要な物差しになるので、優待利回りの考え方を押さえておいてください。
(4)優待はすべての銘柄にあるわけではない
企業にとって株主優待は戦略の一環ではありますが、義務ではありません。そのため、優待を出していない銘柄もあります。どの株を持っていても優待があると思い込んでいると損をした気分になると思いますので、優待は優待銘柄だけのものだと認識しておいてください。
なお、余談ですが株主優待という制度は日本特有のものです。例えばアメリカの株式市場に優待という考え方はなく、ここにも個人株主の考え方の違いがあると思います。
3、株主優待をもらう方法
次は株主優待をもらう方法(権利を得る方法)について説明していきます。
(1)権利確定日に株主となっていればOK
株主優待をもらう方法は、実に簡単です。優待銘柄にはそれぞれ権利確定日が設定されており、その日に株主になっていることで優待の権利を得ることができます。
具体的には、証券会社に口座を開いて権利確定日までに対象銘柄を買い、それを権利確定日に持っておくだけです。権利確定日の翌日になると権利が確定し、以後はその株を売っても優待を受ける権利が消滅することはありません。この権利確定日の翌日、権利確定後の日のことを権利落ち日といいます。
なお、権利確定日の当日に株を買っても株主となるのが間に合わないため、数日前に株を買って権利落ち日まで持っておくのが基本です。
(2)権利確定日は3月と9月に集中している
優待の権利確定日は、3月と9月に集中しているという傾向があります。理由は株式会社の決算や中間決算が3月と9月に集中しているからで、決算や中間決算に伴って株主優待の権利も確定すると覚えておいてください。
もちろん3月と9月以外に権利確定日を設定している優待銘柄もたくさんあるので、毎月どれかの銘柄が権利確定日を迎えている・・・つまり株主優待は毎月あるということです。
(3)毎月の権利確定銘柄をチェックする方法
「今月はどんな優待があるのかな」という調べ方をしたい投資家のために、多くの証券会社ではネット口座内に優待を検索する機能を設けており、月ごとに調べることができます。
例えば、マネックス証券の口座であれば「テーマ別投資情報」から株主優待銘柄の情報を見ることができます。もちろん、権利確定月別の絞り込みも可能です。
出典:マネックス証券 株主優待
(4)権利確定日近くは値動きが激しくなるので注意
「権利確定日だけ持っていて権利落ち日に手放せばいいのであれば、最低限の保有日数で優待だけもらいたい」・・・ここまで記事をお読みいただいた方の中には、こう考えている方も多いことでしょう。
しかし、世の中には同じことを考えている人が無数にいます。そのため、権利確定日の直前になると優待銘柄の株価が上昇し、権利落ち日になると下落するという傾向が見られます。
せっかく優待をもらう権利を獲得したとしても、株価の下落幅で損失を出してしまっていては本末転倒です。
こちらは、日本マクドナルドホールディングス(2702)の株価チャートです。同社の優待権利確定月は12月なので、12月中旬頃から株価が上昇していることが見て取れます。
出典:YAHOO!JAPAN ファイナンス 日本マクドナルドフォールディングス(株)
しかし、権利落ち後の1月に入ると株価は下落。元の水準に戻ってしまっています。
この12月の株価急騰は間違いなく、優待の影響でしょう。優待相場の高値を掴んでしまって、1月に株を手放すと優待以上の損失になってしまう可能性もあります。
このための対策は、2つ考えられます。
- 優待相場になる前から仕込む
上記のチャートで見ると、11月の下旬はまだ株価の上昇が始まっていません。株価が横ばいになっているうちに株を仕込んでおけば、権利落ち後に下落をした後で売っても差損は発生しません。
- 信用売りを絡めてクロス売りでカバーする
ここで初めて見慣れない言葉が出てきましたが、クロス売りとは現物株を買い、その一方で同じ株を空売りすることです。マクドナルド株を5,200円台で買ったとしても、同じ価格で空売りをしておけば、権利落ちによる株価下落があっても空売りからの利益がカバーしてくれます。
このテクニックは優待狙いの株取引ではよく用いられているので、株価変動のリスクを抑えながら優待だけはしっかりともらいたいという方に適したトレード術です。
4、株主優待の達人が指南する優待狙いの株式投資術
次は優待狙いでトクしていく投資方法を紹介していきます。
(1)株価の安いものを複数保有する
いわゆる優待マニアの人たちは、優待を狙うために多額の投資をするようなことはあまりしません。できるだけ投資額を抑えながら優待をしっかりともらう方が優待利回りが高くなり、オトク感も増すからです。
そこで注目したいのが、優待銘柄の中で株価が安い銘柄です。「2−(3)優待利回りってなに?」で触れたように、優待のオトク度を計るには優待利回りに数値化するのが最も手軽かつ正確です。
株式情報サイト「みんなの株式」では、株主優待検索機能として最低投資金額で絞り込みができます。「株主優待を探す」のページに、「最低投資金額」という項目があります。ここで投資金額のカテゴリーを選びます。
ここで「~5万円」という最も低いカテゴリーを選択してみても、この記事の執筆時点で6銘柄がヒットしました。「5万円~10万円」でも18銘柄ヒットしましたので、少額からでも優待狙いの投資は十分可能であることが分かります。
仮に50万円の投資金があったとしても全額を1社に投資するより、複数の銘柄にまたがって投資をした方が優待を得られる件数が多いので、優待狙いであれば数で勝負するスタンスも良いでしょう。
(2)配当と優待の合計利回り4%以上が目安
株式投資の本筋は配当なので、優待ばかり高くても配当が低ければその株の魅力が高いとは言えません。魅力が低い=株価下落の原因にもなるので、優待狙いであっても配当を軽視するわけにはいきません。
そこで目安としたいのが、配当と優待の合計利回りが4%以上あることです。優待利回りだけが高くても権利落ち日が過ぎた後の株価を維持できない可能性が高く、やはり株価を維持するには配当利回りも重視したいところです。
前項で利用した「みんなの株式」には、配当利回りと優待利回りそれぞれをランキング表示できる機能がありますので、それぞれの切り口から優待銘柄を探す際に活用できます。
優待利回りから調べるには、「株主優待を探す」のページを利用します。
試しに、2月の株主優待を優待利回り順に並べてみました。
配当利回りのランキングは、「配当利回りランキング」から見ることができます。
それぞれのページで調べた結果、配当と優待を合計した利回りが4%以上になる銘柄を探してみてください。
(3)換金性の高い優待がオススメ
人気のある優待の多くは、商品券や食事券、優待券といったように用途の広いものです。これらは金券ショップに売ることもできるため換金性が高く、実質的な配当の一部であると考えている株主が多いと思われます。
そこで、優待も配当の一部と割り切って金銭的な利益を狙うのであれば、こうした換金性の高い優待がオススメです。こうした換金性の高い優待は投資家からの人気も高く、株価を下支えしてくれるという安心感もあります。
換金性の高い優待については、「みんなの株式の株主優待を探す」で、「食事券」「金券」などを選択すると探すことができます。
5、自分にピッタリの株主優待を探す方法
次はあなたに合った優待銘柄を探す方法を紹介していきます。
(1)金銭的メリットか、ユニーク優待か
株主優待を選ぶポイントは、大きく分けて2つあると思います。1つは、優待も配当の一部と見なして金銭的なメリットを追求する形。もう1つは、自社製品やサービスなどを提供しているユニークな優待です。この記事でご紹介したアミューズの株主限定ライブなどは、その典型でしょう。
ご自身の希望として、このどちらを狙いたいかで探し方が大きく変わってきます。
(2)金銭的メリットなら優待利回りを優先
株主優待マニアの多くが目的としているのは、やはり金銭的メリットです。そもそも株式投資をお金儲けのために始める人が多いのですから、これは当然でしょう。
その場合は、この記事でご紹介した「みんなの株式」などの検索機能を使って、優待利回りが高く換金性の高い優待を出している銘柄を選ぶのが得策です。
その条件で検索すると、結果は以下のようになりました。ご参考にしてください。
(3)ユニーク優待なら自分の嗜好を優先
自分の好きなものやサービスなど、趣向に合わせた優待を希望する場合は、探し方が異なります。
例えば居酒屋での飲食機会が多い方であれば、ワタミ株の優待はその足しになるでしょう。特定の企業の製品を日常的に利用しているのであれば、その企業の株に優待があるかを探して優待を利用するとオトク感が増します。小林製薬の製品を日常的に使用している方であれば、小林製薬株を保有して年間1万円相当の製品がもらえて、通信販売で10%の割引を受けるといった具合です。
その他、どんな株主優待があるのかという最新情報を見るには、「Yahoo!ファイナンス 株主優待情報」が役立ちます。
6、オススメの株の優待5選
次はオススメの株の優待を5つ紹介していきます。
(1)ワタミ(7522)
全国展開する居酒屋チェーンです。ワタミ株は年間6.000円相当の食事券がもらえることが広く知られており、優待マニアの中でもお酒が好きな人、飲食店の優待が好きな人の間で定番となっています。配当利回りは0.3%で優待利回りが3.63%なので、辛うじて4%前後の合計利回りをマークしています。
(2)クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)
前項のワタミと同様、都市部を中心に外食チェーンを展開するグループです。ワタミと比べると配当利回りが高く、株価の安定という意味でも魅力的だと思います。合計利回りは約6%です。
(3)日本ギア工業(6356)
バルブメーカーとして本業の実績も豊富で、株価も安定的に成長しています。同社の優待はQUOカードなので換金性が高く、最低購入金額5万円前後という安さで1,000円分のQUOカードがもらえるため優待利回りも良好です。なお、合計利回りは5.3%前後です。
(4)イオン(8267)
日々の買い物にイオングループのスーパーを利用する方であれば、買い物をすればするほどオトク感がます優待です。100株以上の保有で3%のキャッシュバック、500株以上であれば4%、1,000株以上で5%、3,000株以上で7%といった具合に買い物に対するキャッシュバックの比率が高くなっていきます。さらに3年以上継続的に株主となっている人に対しては最高で1万円相当の買い物券が贈呈されます。
(5)TOKAIホールディングス(3167)
優待の内容を豊富な選択肢から選べます。特に人気なのは飲料水の宅配とQUOカードで、それ以外には格安SIMサービスを1年間無料で利用できるという優待もあります。優待利回りもさることながら配当利回りが高く(2.67%)、配当狙いの保有にも適した銘柄です。
7、株主優待狙いの投資家ブログ7選
最後に、株主優待狙いの投資をしている方のブログを7つ紹介していきます。
(1)かすみちゃんの株主優待日記
更新頻度が高く(ほぼ毎日)、本人の優待狙い投資だけでなく株主優待に関する新鮮な情報が満載です。
かすみちゃんの株主優待日記
http://blog.livedoor.jp/setuyaku999/
(2)初心者でもできる☆メンズモデル株主優待日記
前項の「かすみちゃん」は女性であるのに対し、こちらは男性による株主優待日記です。
初心者でもできる☆メンズモデル株主優待日記
http://model-yutai.livedoor.biz/
(3)株主優待生活のすすめ
届いた優待品を写真付きでアップしており、株主優待はどんなものが届くのかというイメージをしやすいブログです。
株主優待生活のすすめ
http://yuutailife.blog76.fc2.com/
(4)株主優待ブログ~投資生活をより豊かに~
日々更新しているブログに対して、年間ベースでどんな優待を受け取ったのかを記録しているブログです。優待情報を俯瞰して見てみたい場合に分かりやすいと思います。
株主優待ブログ~投資生活をより豊かに~
http://www.kabuyutai.com/blog/index.html
(5)株主優待と高配当株を買い続ける株式投資ブログ
この記事では優待利回りだけでなく配当も含めた合計利回りで銘柄を選ぶ重要性を解説していますが、それと同じ考え方で株式投資をしている人のブログです。
株主優待と高配当株を買い続ける株式投資ブログ
http://kibinago7777.blogspot.jp/
(6)株主優待を楽しむ日記
株主優待の話題がメインですが、それ以外の「株式投資のある生活」を垣間見ることができるブログです。
株主優待を楽しむ日記
(7)ごえもんママ 節約妻の平凡な毎日
三宅島に移住をした家族のママが離島生活をしながら株主優待生活を楽しむ様子を綴るブログです。離島だからこそ優待品が役に立っている様子も窺えます。
ごえもんママ 節約妻の平凡な毎日
https://39.benesse.ne.jp/blog/1345/
まとめ
株主優待の魅力から具体的なもらい方など、株の優待に関するすべての情報をお届けしてきました。こんなにオトクなのであれば今すぐ始めたい!と思われた方も多いと思います。毎月のように権利確定日はあるので、まずは口座開設をして今月の優待から狙ってみてはいかがでしょうか。
日本特有の風習とは言え、投資家からの評判も良い優待は今後も広がりを見せると思われます。その流れに乗る形で、もらえるものはしっかりもらっておくという精神でオトクな株主優待ライフを送ってください!