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【政治】衆院予算委初対決 枝野代表、2時間首相追及
立憲民主党の枝野幸男代表が十四日、昨年十月の結党後初めて衆院予算委員会で質問に立ち、安倍晋三首相との「直接対決」に臨んだ。二時間近くにわたって改憲や待機児童問題、労働法制など幅広いテーマを取り上げ、政権の姿勢を追及した。 予算委で一人が二時間近く質問するのは珍しい。昨年、一回も国会で党首討論が開かれなかったことも踏まえた異例の対応だ。 「間違った事実に基づき、政府は説明してきた。議論の時間を空費させた責任を取るべきだ」
枝野氏は冒頭、自身に先立つ自民党議員の質問に対し、裁量労働制に関する過去の国会答弁を撤回した首相を厳しく非難。誤ったデータを前提に政策立案が行われた可能性を指摘した。 改憲を巡っては、戦争放棄や戦力不保持を定める九条一、二項を維持した上で自衛隊の存在を明記しても、自衛隊が日本を守るために武力行使できる要件は変わらないという首相の主張を疑問視した。首相は「一、二項の制約は当然受ける。今までの政府見解が変わるわけではない」と反論した。 枝野氏は横畠裕介内閣法制局長官から「どのような条文を規定するかによるので一概に言えない」という答弁を引き出した上で、「条文の書き方を見ないと分からないのに、首相は『変わらない』と予断を与えている」と畳み掛けた。 待機児童問題では、保育所の利用を初めから諦めている保護者の存在を指摘。自民党が先の衆院選で掲げた幼児教育の無償化よりも、潜在的なニーズも満たす受け皿整備を優先すべきだと強調した。「良い方向に変えるのであれば『公約違反だ』と鬼の首を取ったように追及したりしない。大賛成する」と語り、提案を受け入れるよう求めた。 質問を終えた枝野氏は記者団に「時間が短かった」とこぼし、首相の答弁について「根拠なく、いいかげんなことを言っているというのが典型的な姿だ」と批判した。 (生島章弘) 関連記事ピックアップ Recommended by
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