平昌パラリンピックのホームページ

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 9日に開幕する韓国・平昌パラリンピックの公式ホームページ(HP)に、日本固有の領土である竹島(島根県隠岐の島町)の韓国側の呼称「独島」や、日本海を意味する「東海」の表記があることが3日、分かった。

 日本政府は韓国政府と大会組織委員会に複数回にわたって抗議し、削除も含む適切な対応を求めた。複数の政府関係者が明らかにした。

 五輪憲章は「いかなる種類の政治的プロパガンダも許可されない」と定めており、日本側も五輪憲章に言及した上で「受け入れられない」との立場を伝えた。外務省は平昌五輪・パラリンピックの公式HPを継続的にチェックしており、引き続き韓国政府に改善を働きかける方針だ。

 「独島」の記述があるのは、平昌パラリンピックの公式HP韓国語版。平昌五輪で聖火ランナーを務めた人物の特集ページの中で、韓国の国旗とともに「独島」の文字が記された画像が掲載されている。

 竹島をめぐっては、文在寅(ムンジェイン)大統領が1日の演説で「独島は日本の朝鮮半島侵奪過程で最初に強制的に占領された地であり、われわれ固有の領土だ」と述べており、日本政府は外交ルートを通じて厳重抗議した。

 一方、英語版HPの外国人向け観光案内サイトには、「東海」を意味する「East Sea」の表記がある。そこには、韓国東岸の列車での旅を紹介する中で「へとへとに疲れ切って海辺へ逃避したい衝動に駆られたことはありませんか? そんなときは東海沿いを海列車に乗って旅するのはいかがでしょう」との記載されている。

 日本語版にも同様に観光案内サイトが設けられているが、英語版と異なり、「東海沿いを海列車に乗って」などと紹介する文章は掲載されていない。

 外務省によると、日本政府の抗議を受けて一時は五輪HPにあった「独島」「東海」のいずれも記された地図が削除されるなど、HPは修正が重ねられているという。ただ、外務省関係者は「問題の個所は一定の程度で残っており、知らないうちに増えていることもある」と話している。