ラブコメとはオアシスである。
ただただメトロノームのように自宅と会社を行ったり来たりしては、毎日ボロボロになるまで働かされている社畜の我々にはね、日常の憂鬱を吹き飛ばしてくれる「癒し」が必要なんですよ。
要するにひたすらニヤニヤさせてくれる「ラブコメ」ってのは生きる活力そのものであるということだ。ラブコメとは夢の体現。誰だって夢とロマンに溢れた日々には憧れるだろう?
というわけで、みんなの心の特効薬として個人的に2018年最高に「幸せ」になれるラブコメ漫画について語りたい。
ちなみに「幸せ」になれるラブコメの定義として、最低限以下のような要素が整っていれば安心して読めると言っていいだろう。
書いてて死にたくなってきたが、まぁおおよそこんなところではなかろうか。こじらせまくった選ばれしラブコメ好きにとっては、1つ目と2つ目についてはあえて語る必要もないかな。「そういうもん」である。
で、3つ目がわりと重要。なんせ、基本ラブコメ漫画で一番出番があるのは主人公だからだ。物語の性質上、魅力的でないとダメとまでは言わないが、読んでいてイライラしない程度の人間ではあってほしい。というか、あってくれ。
4つ目、かわいくないヒロインはヒロインではありません!
かぐや様は告らせたい(~8巻)
「恋愛は告白した方が負けなのである!」 家柄も人柄も良し!! 将来を期待された秀才が集う秀知院学園!! その生徒会で出会った、副会長・四宮かぐや と会長・白銀御行は互いに惹かれているはずだが…何もないまま半年が経過!! プライドが高く素直になれない2人は、面倒臭いことに、“如何に相手に告白 させるか”ばかりを考えるようになってしまった!? 恋愛は成就するまでが楽しい!! 新感覚“頭脳戦”ラブコメ、開戦!!
ヤングジャンプで連載中の『かぐや様は告らせたい』。漫画好きにとってはもはや言わずと知れた傑作ラブコメの代表格だ。個人的にも今のラブコメ作品の中で頭3つは抜けているくらいにおもしろい作品だと思う。
両想いである白銀とかぐやが、お互いに自分の気持ちを悟られないよう、いかに相手に告らせるか、はたまたイチャイチャするかに全力を注ぐ姿が、とてつもなくくだらなくて最高に笑える本作。
ラブコメの定石を用いながらも、常に読者の一枚上をいってくれるところは赤坂アカ先生の引き出しの多さと高い発想力、そしてセンスの賜物だろう。
個人的に79話「かぐや様は診られたい」で、会長に触れられただけでドキドキのあまり倒れて救急車に運ばれるかぐやはめちゃくちゃツボだった。クッソ笑ったね。
「恋かなと 思っていたら 不整脈」という有名なシルバー川柳があるが、それを逆手に取り、まさかの「不整脈かなと 思っていたら 恋」というパターンを地でやってのける斬新さ。
しかも、病院のスタッフが全員真面目な顔で先端医療を用いてかぐやの診断を続けていく様に丸々1話を使っているのが凄すぎる。というか恋の病で倒れるという超展開をギャグになり過ぎずにマジなトーンのストーリーにしてしまう手腕にびっくりだよ。
それでいて、作品の核ともいえる「白銀とかぐやが互いに互いを好き過ぎている様子」を、ありとあらゆる角度から描いて読者をニヤニヤさせることも忘れない。この漫画としてのバランス感の良さが絶妙で読んでいて凄くクセになる。
ラブもコメも超一流。間違いなく、今最高峰に面白いラブコメだろう。このクオリティでまだアニメ化されていないのが不思議なくらい。超おすすめ!
渡くんの××が崩壊寸前(~5巻)
『ラーメン大好き小泉さん』の鳴見なるによる、“三角関係+妹”の日常崩壊ラブコメ。「最悪の幼なじみの」「憧れの同級生」「ブラコンの妹」の3人の女性に主人公・渡直人が振り回される!
現在アニメ放送中の『ラーメン大好き小泉さん』の作者・鳴見なる先生が描くラブコメ漫画『渡くんの××が崩壊寸前』。ここ2,3年は特に色々なラブコメ漫画を読んできたが、一番印象に残ったのはこの作品かもしれない。
主人公の渡くんは学園アイドル的存在の石原さんに密かに想いを寄せていたが、実は石原さんも渡くんのことが気になっていた。2人は両想い!だが、そんな折、幼なじみの館花紗月が渡くんの前に現れて・・・という、夢とロマンがふんだんに詰まった設定だ。
これほどまでに王道ラブコメのDNAを受け継いだ作品があるだろうかというくらいに王道設定のラブコメである。めちゃめちゃニヤニヤ出来るぜ!
しかも、石原さんがめちゃくちゃかわいいんだ。もう、ニヤニヤし過ぎて表情筋が断裂しそうなくらい終始ニヤニヤさせてくれる。
石原さんがひたすらにかわいくて、読み終わったとき、思わずこんな彼女が欲しかった・・・と叫びたくなること間違いなし!是非、読んで頂きたい。
<参考記事>
金の彼女 銀の彼女(~9巻)
登郎の想い人・綾之峰英里華が曰く付きの池に落ちたら[お嬢様な“金”]と[乱暴な“銀”]の二人に分かれてしまった! ヒロイン分裂で2倍オイシイ!? 『仮面のメイドガイ』『ゴルフ13』の赤衣丸歩郎が描く二者択一ラブコメディ!!
月刊少年マガジンで連載中の『金の彼女 銀の彼女』。古き良きラブコメトライアングル(恋の三角関係)を用いて、人気を博した王道中の王道ラブコメ作品だ。
主人公の安田登郎は、学園一の美少女にして超ド級のお嬢様・綾之峰英里華に想いを寄せていた。彼女は誰もが羨む完全無欠のお嬢様。しかし、同時にお嬢様であるが故に誰にも言えない悩みを彼女は抱えていたのである。
普通の女の子になりたい。家柄に縛られた不自由な人生が嫌だ。そんな、笑顔の裏側にある内なる想いを、願いを叶える女神が住んでいるという泉の前で叫んだ、その時に事件は起こる。
そう、お嬢さまとしての清純淑女を体現した金髪の彼女と、自由な女の子になりたいという裏の願望を体現した銀髪の彼女の2人に、黒髪だった彼女は分裂してしまうのだ。
要するに好きになった女の子が2人になったのである。こんな、ラブコメがかつてあっただろうか。憧れていた彼女は金髪姿の方ではあるが、一緒に暮らすようになった銀髪の彼女とも次第に仲良くなって...。
後に、幼なじみや第3の彼女も登場するが、「金髪vs銀髪」の彼女たちが繰り広げる主人公争奪戦を楽しむのがこの作品のキモだろう。2人の少女に分かれた乙女の"恋"、果たしてどんな結末が用意されているのか、とても楽しみだ。
綺麗なお姉さんと呑むお酒は好きですか?(1巻)
平凡なサラリーマンの日吉は、ひょんなことから職場の憧れの先輩・月沢さんと呑み仲間になる。だけど、月沢さんと行くお店は変わった呑み屋さんばかりで…!? 呑べえ必見!実在するお店が舞台の、オトナ的ラブコメディ!
コミックキューンで連載中の『綺麗なお姉さんと呑むお酒は好きですか?』。
高校生の学園ものが主流のラブコメ界には珍しく、社会人による飲みラブコメという目新しい人物設定が非常に新鮮で、かつ社会人にとってはどことなく親近感が湧く漫画と言えるだろう。
飲み仲間から恋が始まるという社会人ならではのストーリーが妙にリアルでドキドキしてしまう。髪をかきあげる仕草にドキッとしたり、からかわれて鼻の下を伸ばしたり、美しいOLのお姉さんに翻弄される主人公の日吉君の姿はまさに僕らそのものだ。
勘違いしちゃダメだ...と思いつつも、でももしかしたらワンチャンあるかも...と思ってしまうスケベな男心が実に上手く描かれていて感情移入させられてしまう。
年上好きのニーズをこれでもか!と満たしてくれる作品なため、お姉さん系が好きな方には特におすすめ。からかい上手の月沢さんが本当に美しい。
<参考記事>
俺んちのメイドさん(~4巻)
ある日帰宅すると――クラスメイトがメイドになっていた!? 真面目×メイド、執事×お嬢様などNL好き必見のメイドさんコメディ!
今、最もニヤニヤさせてくれる「癒し」ラブコメは...?と聞かれたら、僕は間違いなくこう答えるだろう。『俺んちのメイドさん』であると!
同じくコミックキューン連載中の本作。クラスメイトが自分の家のメイドになり、家でも学校でもただひたすらにイチャイチャするという、キーボードを叩いているだけでニヤニヤさせられるほど夢とロマンを特盛にした至高のラブコメ漫画だ。
しかし、なんと言ってもこの作品の凄いところは単純明快、メイドの君嶋サラさんのかわいさが尋常ではないところ。この一点に尽きる。
メイドさんが暴力的なまでにかわいくて毎度脳死寸前になってしまう。最初から最後までニヤニヤしっぱなしで、ある意味単行本を叩きつけたくなってくるから困る。長い間、直視してられないよ、このかわいい生き物は!
男女がイチャイチャするだけの漫画はそれなりにあるが、これほどツボを押さえている漫画はそうはないだろうというのが個人的な感想である。
なにせ、この手のヒロインがバッチリ1人に決まっているカップリング固定の作品は、通常イチャイチャするだけなんで、ともすると内容がなくなって絶望的につまらないものになってしまう恐れがあるのだけれど、この漫画は最初から最後までイチャイチャしてイチャイチャしてイチャイチャするだけなのに全く飽きさせない。
どころか、読者に「幸せ」をまき散らしてくるのだ。自分の恋心を自覚しながら、でもきっと向こうはそうは思っていない、でもまったくその気がないってこともないのでは?という想いが混線して、2人ともに空回りする様子がかわいくて愛おしくなってしまう。
周りからすればどう見ても両思いなのでさっさと結婚しろって感じなんだが、そんな2人をほっこり見守ってるだけでニヤニヤ出来るんで非常におすすめ。
<参考記事>
海咲ライラック(~2巻)
こんなダメな人なのに…なんでこんなにドキドキしちゃんだろう!?面倒見が良く、島の皆から好かれる中学生「葉月海」。都会から越してきて民宿を始めたが、毎日ダラダラしてばかりの「井上風太」。年は15も離れた30歳。デリカシーはないし、頼りない…それでも彼の言葉にドキドキ&赤面させられっぱなしで――。純朴女子中学生と冴えない30オトコの年の差ラブコメディ開幕!
15歳の女子中学生が、30歳の冴えないおじさんに恋をしてしまう年の差恋愛を描く本作。倍の年齢差があるラブコメという字面だけでも危うさぷんぷんの設定ではあるものの、ストーリーは非常に健全で、ほんわかした世界観にはただ癒されるのみである。
この作品の特筆すべき点はなんと言っても、ヒロインの海ちゃんの健気さだ。もう健気過ぎてかわいくてかわいくて仕方がない。
中学生にして家事スキルが高く、面倒見も抜群の完璧美少女なのに、掴み所のないふわっとした30歳のおじさんに、慌てふためき赤面しまくりデレる様子がたまらんのですよ。
喜怒哀楽をストレートに顔に出す海ちゃんの表情七変化っぷりが、とにかくかわいくて、読んでるこっちが小っ恥ずかしくなってくるレベル。褒められたときの照れ顔も、着替えを見られたときの恥ずかしがった顔も全てがかわいい。
あるはずのない青春がここにあり!ってくらいに「夢」を体現したラブコメ漫画である。年の差ラブコメにどういう結末が待っているのか、非常に楽しみな作品だ。
彼女、お借りします
たった一度の“レンタル”で、輝き出す“リアル”がある。 都内在住のダメダメ大学生、木ノ下和也(20)。ある日、“ワケアリ”の超絶美少女、水原千鶴との出会いをキッカケに、彼の人生は大きく変わり始めて──!?
マガジンで連載中の『彼女、お借りします』。本物の彼女ではなく、借り物の彼女とラブコメが発展する点が本作の特徴だ。
"レンタル彼女"という細いつながりでしかなかったはずの主人公とヒロインが、実は同じ大学に通っている同期で、しかもアパートもまさかの隣部屋だったというのはベッタベタな王道設定ではあるが、借り物だった関係が徐々に本物に近付いていくというわかりやすいストーリー展開だけにその過程が気になって続きが読みたくなる。
しかも、第3のヒロインである更科るかちゃんがとてもかわいい(←これ重要)。メインヒロインの水原さんもかわいいが、圧倒的デレ心を持つるかちゃんこそが至高。
るかちゃんが、水原さん一強状態の停滞したヒロインレースの台風の目として、今後作品を盛り上げてくれることに期待していく所存。今、とてもホットな作品なのでおすすめ!
<参考記事>
ぼくたちは勉強ができない
大学推薦を狙う、高校3年生の唯我成幸(ゆいがなりゆき)はなぜか天才美少女の文乃(ふみの)と理珠(りず)の教育係を任される。完全無欠に見えた二人だが実は意外な悩みを抱えていて……!?
ジャンプで連載中の『ぼくたちは勉強ができない』。もはや、最近はこの作品を読むために毎週頑張って生きていると言っても過言ではありません!今、個人的に断トツ一番におすすめできるラブコメ漫画は間違いなくこの作品である。
理系の天才・緒方理珠と文系の天才・古橋文乃、そして水泳の天才・武元うるかの3人娘をメインヒロインに据えている本作。彼女たちは自分たちの得意分野では天才でありながら、苦手な分野ではからっきしに「できない」子だった。
そんな彼女たちの教育係として白羽の矢が立った主人公の成幸が3人の「できない」ヒロインたちと一緒に勉強をしながら、徐々にラブがコメっていくのである。なんてハッピーな展開なんだ!
もう、文乃さんがかわいくてかわいくて仕方がない。ここまでハートを鷲掴みにされたヒロインにはかつて出会ったことがありません!完全に好みドストライク過ぎて、この子はどこまで僕を悶絶させてくれるんだ・・・って感じである。
友達の恋を応援するのだと、一歩身を引きながらも、成幸を意識してしまう文乃さんの姿は、むず痒くもかわいすぎて胸キュンしてしまう。
特に5巻で描かれる成幸と文乃さんのお布団イベントは至高の極みだったね。ラブコメ史に残したいほどのニヤニヤシチュエーションでついに僕の脳が溶けてしまった。もう、なんにも考えられん...。頭ん中には幸せしかない...。
どのヒロインとくっつくのか、最後まで結末がわからないのもこの作品の特徴だ。ゆえに、あえて言わせてもらおう。僕は、文乃さん結婚ENDを所望する!
<参考記事>
以上、おすすめのラブコメ漫画でした。一応ラブコメ漫画はそれなりに読んでいるつもりだけれど、これもオススメだというものがあれば教えて頂きたい。もっと幸せになりたい...。